トヤマエビ

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トヤマエビ
Toyamaebi.jpg
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 軟甲綱 Malacostraca
: 十脚目 Decapoda
: タラバエビ科 Pandalidae
: タラバエビ属 Pandalus
: トヤマエビ P. hypsinotus
学名
Pandalus hypsinotus
Brandt1851[1]
英名
Coonstripe Shrimp

トヤマエビ Pandalus hypsinotusタラバエビ科に分類されるエビの一種である。

日本海の全域からベーリング海にかけて生息する、寒海深海性のもので、水深100mー200m程度のところに棲む。水深350mまでとしている書物もある。 富山湾で大量に漁獲されるためにこの名がある。

標準和名としては「トヤマエビ」で、標準和名「ボタンエビ」のPandalus nipponensis とは別だが、一般にはボタンエビとも呼ばれることがある。ほか、「タラバエビ」、「キジエビ」と呼ぶ所もある。

特徴[編集]

体長は17cmほどで、大きい物では25cm以上になるものもある。額角は前部が上にそり、頭胸甲長の1.5倍ある。武田正倫の記述によれば、生きている時は淡紅色で、頭胸甲側面には不規則な斑紋、腹側に赤褐色の横じまがある。ボタンエビにはこの横じまがなく、また頭胸甲の背の部分の曲線は、トヤマエビが急であるのに比べ、ボタンエビは緩やかである[2]

2年目は体長10cm程度でオスとして成熟するが、他のタラバエビ科のエビと同様に性転換する。

4歳頃までは雄で、4歳半で性転換をして雌に変わり、5歳で1回目の産卵をする。1年間抱卵を続けた後、卵を孵化させて幼生を放つ。その後1年は抱卵せず、満7歳で2回目の産卵をし、1年間の抱卵後、孵化させ、8歳で寿命が尽きる。[3]

捕獲[編集]

10月から翌年5月まで、底引き網えびかご網により捕獲される。

旬は冬季[3]

地方名[3][編集]

  • オオエビ(北海道後志・桧山、石川県金石、福井県越前)
  • ガスエビ(富山県新湊)
  • キズエビ(富山県滑川)
  • コエビ(青森県深浦、大型抱卵個体)
  • サルエビ(石川県宇出津)
  • シマエビ(山形県)
  • シロエビ(北海道・兵庫県香住[4]
  • タラバエビ(山形県・石川県西岸)
  • モサエビ(鳥取)
  • トラエビ(北海道)
  • ボタン・ボタンエビ(北海道後志・桧山・小樽、青森県鯵ヶ沢・小泊、秋田県、山形県、石川県金沢、福井県、京都府)
  • マタエビ(石川県西海)

脚注[編集]

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  1. ^ Pandalus hypsinotus Brandt, 1851 トヤマエビ”. 2015年2月2日閲覧。
  2. ^ 武田正倫著 『原色甲殻類検索図鑑』 北隆館、1982年。
  3. ^ a b c 本尾洋 『日本海の幸 -エビとカニ-』 あしがら印刷出版部、1999年、27頁。
  4. ^ 香住町水産加工協同組合、柴山港水産加工協同組合 『香住のさかな』2002年

参考文献[編集]

  • 阿部・末広 『ビジュアル版日本さかなづくし』(講談社・1985年)
  • 『日本大百科全書』(小学館・1985年)

外部リンク[編集]