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デューン 砂の惑星 PART2

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デューン 砂の惑星 PART2
Dune: Part Two
監督 ドゥニ・ヴィルヌーヴ
脚本 ドゥニ・ヴィルヌーヴ
ジョン・スペイツ
原作 フランク・ハーバート
デューン
製作 メアリー・ペアレント
ケイル・ボイター
パトリック・マコーミック
タニヤ・ラポワンテ
ドゥニ・ヴィルヌーヴ
製作総指揮 ジョシュア・グローデ
ジョン・スペイツ
トーマス・タル
ハーバート・W・ゲインズ
ブライアン・ハーバート
バイロン・メリット
キム・ハーバート
リチャード・P・ルビンスタイン
ジョン・ハリソン
出演者 ティモシー・シャラメ
ゼンデイヤ
レベッカ・ファーガソン
ジョシュ・ブローリン
オースティン・バトラー
フローレンス・ピュー
デイヴ・バウティスタ
クリストファー・ウォーケン
レア・セドゥ
スエイラ・ヤクーブ英語版
アニャ・テイラー=ジョイ
ステラン・スカルスガルド
シャーロット・ランプリング
ハビエル・バルデム
音楽 ハンス・ジマー
撮影 グリーグ・フレイザー
編集 ジョー・ウォーカー
製作会社 レジェンダリー・ピクチャーズ
配給 アメリカ合衆国の旗日本の旗 ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ
公開 アメリカ合衆国の旗 2024年3月1日[1]
日本の旗 2024年3月15日[2]
上映時間 166分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $190,000,000
興行収入 アメリカ合衆国の旗 $282,013,728[3]
世界の旗 $710,513,728[3]
前作 DUNE/デューン 砂の惑星
次作 Dune: Part Three
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デューン 砂の惑星 PART2』(原題:Dune: Part Two)は、2024年アメリカ合衆国SF映画

フランク・ハーバートのSF大河小説『デューン』を映画化した『DUNE/デューン 砂の惑星』の続編で、2部作の2作目[4]。スタッフ・キャストは前作とほぼ同じ。

あらすじ

皇帝シャッダム4世は、アトレイデス公爵家の殲滅に加担したことに後悔の念を抱いていた。皇女イルーランは、ポール・アトレイデスがまだ生存していることを察し、密かに日記に記していた。一方、惑星アラキスでは、ポールとその母で公爵の愛妾レディ・ジェシカとスティルガー部族長率いるフレーメンが、ハルコンネン男爵家のパトロールを打ち破る。ポールとジェシカがシエッチ・タブルに到着すると、フレーメンの一部は彼らがスパイではないかと疑うが、スティルガーらは「外の世界」から来た母子がアラキスに繁栄を齎すという予言が実現する兆しを目撃する。

キャスト

ポール・アトレイデス
演 - ティモシー・シャラメ、日本語吹替 - 入野自由[5][6][7]
主人公。アトレイデス公爵家の後継者。フレメンからは“ムアディブ”と呼ばれている。
チャニ
演 - ゼンデイヤ、日本語吹替 - 内田真礼[5][6][7]
フレメンの一人であり、ポールの恋人。
レディ・ジェシカ
演 - レベッカ・ファーガソン、日本語吹替 - 皆川純子[5][6][7]
ポールの母。レト・アトレイデス公爵の愛妾であり、帝国の真実を語る女性のみで結成された秘密結社ベネ・ゲセリットのメンバー。
ガーニイ・ハレック
演 - ジョシュ・ブローリン、日本語吹替 - 大塚芳忠[5][6][7]
消息を絶ったアトレイデス公爵家の武術指南役。
フェイド=ラウサ・ハルコンネン
演 - オースティン・バトラー[8][9]、日本語吹替 - 木村昴[5][6][7]
ラッバーンに代わりアラキスの統治を継ぐ予定の、ハルコンネン男爵の若き甥。
皇女イルーラン
演 - フローレンス・ピュー[8][10]、日本語吹替 - 早見沙織[5][6][7]
皇帝の娘。
ラッバーン・ハルコンネン
演 - デイヴ・バウティスタ、日本語吹替 - 立木文彦[5][6][7]
ハルコンネン男爵の甥。残虐な性格の持ち主。
皇帝シャッダム4世
演 - クリストファー・ウォーケン[8][11]、日本語吹替 - 池田秀一[5][6][7]
コリノ家の皇帝。
レディ・マーゴット・フェンリング
演 - レア・セドゥ[8][12]、日本語吹替 - 藤井ゆきよ[5][6][7]
ベネ・ゲセリットのメンバーで、皇帝の親友。
ウラディミール・ハルコンネン男爵
演 - ステラン・スカルスガルド、日本語吹替 - 勝部演之[5][6][7]
レト公爵の宿敵だったハルコンネン男爵家の当代男爵。過度の肥満。
ガイウス・ヘレネ・モヒアム
演 - シャーロット・ランプリング、日本語吹替 - 野沢由香里[7]
ベネ・ゲセリットの教母。
スティルガー
演 - ハビエル・バルデム、日本語吹替 - 大塚明夫[5][6][7]
フレメンの部族長。
シシャクリ
演 - スエイラ・ヤクーブ英語版、日本語吹替 - Lynn[7]
フレメンの戦士。
ジャミス
演 - バブス・オルサンモクン英語版、日本語吹替 - 高木渉[7]
フレメンの男。ポールと決闘で闘い敗れ死亡した。
アリア・アトレイデス
演 - アニャ・テイラー=ジョイ(クレジットなし)、日本語吹替 - 花澤香菜[7]

この他に、本作にはスフィル・ハワト役でスティーヴン・マッキンリー・ヘンダーソン、役名不明の役でティム・ブレイク・ネルソンが出演していたものの出演シーンはカットされ、特別協力としてクレジットされるに留まった。

公開

当初は2023年11月3日の劇場公開を予定していたが[13][14]、俳優組合(SAG-AFTRA)によるストライキの影響で配給会社ワーナー・ブラザース作品の公開スケジュールが同年8月に見直され、2024年3月15日に変更となった[15]。ストライキ終結後の2023年11月に公開日時が2週間繰り上げとなり、2024年3月1日に変更となった[1][16]

日本についても当初は2024年3月20日からの公開を予定していたが、2023年12月に公開日時が5日繰り上げとなり、2024年3月15日に変更となった[2]

評価

興行収入

公開から3週間足らずで、世界累計興行収入が前作の4億3,392万ドルを上回り、4億9,471万ドルを突破した。アメリカでは、新型コロナ感染症の影響を受けた前作対比2倍の収入を上げており、世界各国ではイギリス、中国、ドイツ、フランス、オーストラリア、韓国の順に高いパフォーマンスを見せている。

Deadlineによれば、日本では3月8日〜10日に行われた先行上映を含め、170万ドル(2億5,319万円、1ドル148.96円換算)を記録。前作のオープニング成績から22%増の数字となった。またIMAXでの世界累計興収は全体の約5分の1を占める1億400万ドルで、日本ではオープニング成績の45%がIMAXからの売り上げとなった[17]

本作のヒットによって、シリーズの世界累計興行収入が10億ドルを突破した。また『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』を上回り、ティモシー・シャラメ主演作史上最高の興行収入となった[18]

ドゥニ・ヴィルヌーヴは、 6月1日に開催されたカナダ・スクリーン・アワードにてアカデミー・アイコン賞を受賞した際に、上半期の間に本作が保持する2024年興行収入1位を更新する作品が現れなかったことを「まだ1位であることに失望しています。早く他の興行でも成功してほしいのです。遅かれ早かれ、この夏の興行成績がもっと良くなることを願っています」と語った[19]。しかし、その後『インサイド・ヘッド2』が公開からわずか2週間で世界累計興収7億2400万ドルに到達し、本作が樹立した7億1100万ドルを追い抜き、記録を更新した[20]

批評

映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには407件のレビューがあり、批評家支持率は93%、平均点は10点満点で8.4点となっている。観客支持率は95%、平均点は5点満点で4.7点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「視覚的にスリリングで、物語的も壮大な『デューン 砂の惑星 PART2』は、ドゥニ・ヴィルヌーヴによる愛すべきSFシリーズの続編で、壮大な映画化」となっている[21]。また、Metacriticには62件のレビューがあり、加重平均値は79/100となっている[22]

スティーヴン・スピルバーグは、全米監督協会ポッドキャスト「Director’s Cut(原題)」にて、ドゥニ・ヴィルヌーヴと対談した際に、「今まで観た中で最も見事なSF映画のひとつ」と本作を絶賛した[23]

クリストファー・ノーランは、「もし(前作の)『DUNE/デューン 砂の惑星』が『スター・ウォーズ』だとしたら、このPART2は“帝国の逆襲”だと思う。『スター・ウォーズ』シリーズの中で一番好きな作品だ。それにPART1で描かれたすべてが信じられないほどエキサイティングに展開していると思った。」と称賛した[24]

ジェームズ・キャメロンは、「デヴィッド・リンチ版『デューン/砂の惑星』の翻案は残念だった。それはハーバートの小説の力強さを欠いていた。ヴィルヌーヴの映画ははるかに説得力がある。登場人物はうまく描写されており、非常に識別しやすい。純粋な映画(Pure Cinema)だ。」と語った[25]

シカゴ・サンタイムズ紙の映画批評家であるリチャード・ローパーは、この映画に4つ星のうち3つ星を与え、技術面と物語面を称賛し、「ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『デューン 砂の惑星 PART2』では、驚異的で没入感のあるオスカー級の撮影、編集、作曲、視覚効果、美術デザイン、音響に驚嘆する一方で、これがクレイジーな物語であることを随所で思い知らされる」と述べた[26]

また『ゴジラ-1.0』でアカデミー視覚効果賞を受賞した山崎貴は、「ストーリー!映像!演技!世界観!音楽!効果音!VFX!どちらを向いても素晴らしすぎて心はまだ惑星アラキスから帰って来れません。スクリーンで繰り広げられる事全てが本物でした。」と絶賛。

メタルギア』シリーズや『DEATH STRANDING』などを手掛けたゲームクリエイターの小島秀夫は、「本作は、まさに”これが映画だ!“としか言えない、生きるために必要な“スパイス”だ。このドゥニの傑作は、サブスクの普及をかなり遅らせる”抵抗運動(レジスタンス)“になるだろう。」とコメントを寄せた[27]

受賞とノミネート

映画賞 部門 対象 結果
2024 第7回アストラ・ミッドシーズン映画賞 作品賞 『デューン 砂の惑星 PART2』 受賞
監督賞 ドゥニ・ヴィルヌーヴ 受賞
主演男優賞 ティモシー・シャラメ ノミネート
助演男優賞 オースティン・バトラー 受賞
助演女優賞 レベッカ・ファーガソン ノミネート
脚本賞 ドゥニ・ヴィルヌーヴ
ジョン・スペイツ
ノミネート
スタント賞 『デューン 砂の惑星 PART2』 ノミネート
キッズ・チョイス・アワード お気に入りの映画女優賞 ゼンデイヤ ノミネート
お気に入りの悪役賞 オースティン・バトラー ノミネート
ゴッサム賞 ディレクター・トリビュート ドゥニ・ヴィルヌーヴ 受賞

脚注

  1. ^ a b 「デューン」続編、全米公開が2週間繰り上げ”. 映画.com (2023年11月18日). 2023年11月18日閲覧。
  2. ^ a b ティモシー・シャラメ主演『デューン 砂の惑星PART2』公開日、3月15日へ変更 5日早まる”. ORICON NEWS (2023年12月8日). 2023年12月8日閲覧。
  3. ^ a b Dune: Part Two”. 2024年5月2日閲覧。
  4. ^ Bui, Hoai-Tran (March 9, 2018). “At Least Two Dune Films Are Being Planned by Denis Villeneuve” (英語). /Film英語版. May 22, 2018時点のオリジナルよりアーカイブMay 21, 2018閲覧。
  5. ^ a b c d e f g h i j k “主人公ポール(ティモシー・シャラメ)役は前作に続き入野自由!吹替版も夢のオールスターキャスト!11名一挙解禁!壮絶な最終決戦を予感させる、日本版ポスターも登場!!”. デューン 砂の惑星 PART2. (2024年2月6日). https://wwws.warnerbros.co.jp/dune-movie/news/?id=6 2024年2月6日閲覧。 
  6. ^ a b c d e f g h i j k “「デューン 砂の惑星PART2」入野自由らが吹替続投、新たに木村昴や早見沙織が参加”. 映画ナタリー. (2024年2月6日). https://natalie.mu/eiga/news/559933 2024年2月6日閲覧。 
  7. ^ a b c d e f g h i j k l m n o デューン 砂の惑星PART2 -日本語吹き替え版”. 吹替キングダム (2024年3月16日). 2024年3月16日閲覧。
  8. ^ a b c d “『DUNE』続編が撮影開始、あらすじも判明 ─ キャスト&製作陣が揃って続投、命運託された少年がいざ決戦”. THE RIVER. (2022年7月19日). https://theriver.jp/dune-part2-filming-start/ 2022年8月2日閲覧。 
  9. ^ Kroll, Justin (March 10, 2022). “Dune: Part Two: Austin Butler Eyed to Play Feyd-Rautha in Upcoming Sequel” (英語). Deadline Hollywood. May 25, 2022時点のオリジナルよりアーカイブMarch 10, 2022閲覧。
  10. ^ Kroll, Justin (March 8, 2022). Dune Part 2: Florence Pugh Eyed for Princess Irulan Role in Upcoming Sequel”. Deadline Hollywood. オリジナルのMarch 8, 2022時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20220308204252/https://deadline.com/2022/03/dune-part-2-florence-pugh-princess-irulan-1234973534/ March 8, 2022閲覧。 
  11. ^ Kit, Borys (May 12, 2022). “Christopher Walken Joins Timothee Chalamet, Zendaya in Dune: Part Two”. The Hollywood Reporter. May 12, 2022時点のオリジナルよりアーカイブMay 12, 2022閲覧。
  12. ^ Dune Part 2: Léa Seydoux to Play Lady Margot in Upcoming Sequel for Legendary”. Deadline Hollywood (June 21, 2022). June 21, 2022時点のオリジナルよりアーカイブ21 June 2022閲覧。
  13. ^ D'Alessandro, Anthony (June 30, 2022). “Dune: Part Two Moves To Pre-Thanksgiving 2023, Godzilla-Kong Event Sequel Dated”. Deadline Hollywood. July 4, 2022時点のオリジナルよりアーカイブJune 30, 2022閲覧。
  14. ^ “『デューン 砂の惑星』パート2の公開が1か月延期に 新『ゴジラvsコング』は2024年3月公開”. cinemacafe.net. (2022年7月1日). https://www.cinemacafe.net/article/2022/07/01/79606.html 2022年8月2日閲覧。 
  15. ^ “米ワーナー・ブラザース、ストで「デューン」続編など公開延期”. ロイター通信. (2023年8月25日). https://jp.reuters.com/article/warner-bros-films-idJPKBN30007V 2023年8月25日閲覧。 
  16. ^ 日本放送協会 (2023年11月9日). “米俳優の労働組合のストライキ “製作会社側と暫定合意”発表”. NHKニュース. 2023年11月18日閲覧。
  17. ^ “『デューン 砂の惑星 PART2』世界興収が早くも前作超え、5億ドル突破も目前”. THE RIVER. (2024年3月18日). https://theriver.jp/dune2-bo-avobe-first-one/ 2024年3月28日閲覧。 
  18. ^ Dune 2 Box Office Breaks Global Record For Timothée Chalamet”. Screen Rant (April 6, 2024). April 6, 2024時点のオリジナルよりアーカイブApril 9, 2024閲覧。
  19. ^ “ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督『デューン2』がいまだ今年最高の興行収入で「失望」”. Yahooニュース. (2024年6月9日). https://news.yahoo.co.jp/articles/ffcc341df18a4b7423f4b58fee2315bd6bdf4f20 2024年8月24日閲覧。 
  20. ^ “「インサイド・ヘッド2」が「デューン 砂の惑星 PART2」を抜いて2024年最高のヒット映画に”. Yahooニュース. (2024年6月25日). https://news.yahoo.co.jp/articles/4412fb4e894b1a6624d30b4ab83e0252ec8543ab 2024年8月24日閲覧。 
  21. ^ Dune: Part Two - Rotten Tomatoes” (英語). www.rottentomatoes.com (2024年3月1日). 2024年3月29日閲覧。
  22. ^ Dune: Part Two, https://www.metacritic.com/movie/dune-part-two/ 2024年3月29日閲覧。 
  23. ^ “スピルバーグ、『デューン 砂の惑星PART2』を絶賛 ─ 「今まで観た中で最も見事なSF映画のひとつ」”. THE RIVER. (2024年3月28日). https://theriver.jp/spielberg-dune2-praise/#google_vignette 2024年3月28日閲覧。 
  24. ^ “クリストファー・ノーラン監督が「デューン2」を絶賛! ドゥニ・ビルヌーブ監督との対談映像公開”. 映画.com. (2024年3月11日). https://eiga.com/news/20240311/15/ 2024年3月29日閲覧。 
  25. ^ “James Cameron Praises Villeneuve's ‘Dune' As “Pure Cinema"”, World of Reel, (2024-04-05), https://www.worldofreel.com/blog/2024/4/5/james-cameron-calls-villeneuves-dune-pure-cinema 2024年4月7日閲覧。 
  26. ^ “Dune: Part Two, a wondrous mix of beautiful images and totally nutty plot”, Chicago Sun-Times, (2024-02-28), https://chicago.suntimes.com/movies-and-tv/2024/02/28/dune-part-two-review-sequel-movie-timothee-chalamet-zendaya-austin-butler 2024年7月4日閲覧。 
  27. ^ “山崎貴監督、「デューン2」は「全てが本物でした」 著名人の絶賛コメント&豪華キャストが映画の魅力を語る特別映像公開”. 映画.com. (2024年3月8日). https://eiga.com/news/20240308/6/ 2024年3月31日閲覧。 

外部リンク