ディオネ (衛星)

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ディオネ
Dione
Dione3 cassini big.jpg
仮符号・別名 別名Saturn IV
発見
発見年 1684年
発見者 ジョヴァンニ・カッシーニ
軌道要素と性質
軌道長半径 (a) 377,400km
離心率 (e) 0.0022
公転周期 (P) 65時間 41分 5秒
軌道傾斜角 (i) 0.02°
土星の衛星
物理的性質
直径 1127.6 × 1122 × 1120.6 km
半径 561.6 km
表面積 3.930.000 km2
質量 1.096×1021 kg
平均密度 1.50 g/cm3
表面重力 0.24 m/s2
脱出速度 0.51 km/s
自転周期 65時間 41分 5秒
(同期回転)
アルベド(反射能) 0.998
赤道傾斜角 0.006°
表面温度 87K
大気の性質
大気圧 2.9×10-7Pa
酸素 100%
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ディオネ (Saturn IV Dione) は、土星の第4衛星である。1684年3月21日にジョヴァンニ・カッシーニによってテティスと共に発見された[1]

解説[編集]

ディオネの表面。色の違いを分かりやすくするために色彩を強調している。
ディオネと土星の環および土星。

ディオネは土星の衛星では4番目に大きく、密度はタイタンフェーベに次ぐ。岩石を含むが主成分であると見られている。公転方向前側の半球はクレーターが多く明るい。後側の半球は暗くクレーターは少なく網目状の線があり、これは形成直後の内部活動で生じたと考えられている。これらの性質はレアに似ている。

2011年の無人探査機カッシーニの観測により、極めて薄いながら、酸素を主成分とする大気が存在することが分かった[2]。これは土星の荷電粒子が表面の氷を分解して生じさせていると考えられている。気圧は2.9×10-7Paという極めて低いものであり、これは地球の483kmの高度に相当する。

また、同じくカッシーニのデータから、ディオネの北半球に存在する長さ約800kmの隆起地形である Janiculum Dorsa を調べた結果、氷の湾曲の度合いから、その場所が過去に高温になっていることが推定された。このことから、氷を主体とする他の衛星と同様、地下に海が存在することが示唆されている[3]

ディオネの公転軌道上にはトロヤ衛星がある。ラグランジュ点 L4 にはヘレネ、L5 にはポリデウケスが存在する。また、ディオネはエンケラドゥスと1:2軌道共鳴を有している。この共鳴は両衛星の離心率(ディオネ:0.0022、エンケラドゥス:0.0047)を一定の値に維持し、結果として、両衛星に潮汐加熱を生じさせる[4]。この潮汐加熱は、特にエンケラドゥスの地質活動を考えるうえで重要となる。

名称[編集]

他の土星の衛星と同じく、ギリシャ神話の巨人族(ティーターン)に由来して名付けられた。ディオーネークロノスの姉で、またゼウスとの間にアプロディーテーをもうけたとされる[1]

出典[編集]

[1]

  1. ^ a b c Planet and Satellite Names and Discoverers”. Planetary Names. 国際天文学連合. 2015年1月6日閲覧。
  2. ^ 土星の衛星ディオネで酸素を検出”. AstroArts (2012年3月8日). 2015年1月6日閲覧。
  3. ^ Cassini Finds Hints of Activity at Saturn Moon Dione”. NASA (2013年3月29日). 2015年1月6日閲覧。
  4. ^ Porco, C. C.; Helfenstein, P.; Thomas, P. C.; Ingersoll, A. P.; Wisdom, J.; West, R.; Neukum, G.; Denk, T.; Wagner, R. (10 March 2006). "Cassini Observes the Active South Pole of Enceladus". Science. 311 (5766): 1393–1401. Bibcode:2006Sci...311.1393P. doi:10.1126/science.1123013. PMID 16527964.

関連項目[編集]