テオ・ヤンセン (彫刻家)
テオ・ヤンセン | |
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生誕 | 1948年3月17日 |
国籍 |
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公式サイト |
theojansen |
テオ・ヤンセン(オランダ語: Theo Jansen 1948年 - )はオランダの彫刻家(キネティック・アーティスト)、物理学者。
経歴[編集]
1948年3月17日、オランダのデン・ハーグ、スヘフェニンゲンで生まれる。1968年、デルフト工科大学で物理学を学ぶ。1975年に画家に転向する。1990年、風力で動作するストランドビースト[注釈 1]の制作を開始。アートと科学が融合した多くの芸術作品を制作している[1][2]。2010年には日本で最初の「テオ・ヤンセン展」が日本科学未来館など日本各地で開催された[3]。
ストランドビースト[編集]
ストランドビーストは、プラスチックチューブで構成され、風力によって生物のような歩行をする造形作品。一脚を構成する各チューブの長さの比率は、「ホーリーナンバー」と呼ばれる13の数字で示される。プラスチックチューブの各部品を細胞(セル)と呼び、ストランドビーストを構成する基本単位としている。作品の変遷を生物の進化に模している[4]。
作品の変遷[編集]
1990年以前、コンピューター上を動く人工生命の実験をする。1990年から1997年まで、チューブを粘着テープで接合したビーストの制作に始まり、風力を活動のエネルギーとする作品を制作。1997年から2001年、木材を素材とした巨大なビーストを制作。2001年から2006年、活動のエネルギーであった風力が、ペットボトルに風を貯めた圧縮空気に変わる。2006年から2014年まで、プラスチックチューブと弁を組み合わせた部品のストランドビーストを制作[5]。2015年に塩ビ管、タイラップ、ロープ、2016年には塩ビ管、帆布を組み合わせて制作。2017年にプラスチックチューブ、2018年にはPVCチューブ、プラスチック、キャンバスを使用。2019年は塩ビ管、タイラップ、テープ、ロープを使用してビーストを制作した[6]。
脚注[編集]
注釈[編集]
- ^ オランダ語で、砂浜を意味する”Strand”と生命体を意味する”Beest”の2語を繋げた造語。「ビーチアニマル」とも言われる。
出典[編集]
- ^ 『大人の科学マガジン Vol.30』 2011年1月24日。28頁。
- ^ Profile テオ・ヤンセン日本公式サイト
- ^ 企画展『「テオ・ヤンセン展~生命の創造~」物理と芸術が生み出した新しい可能性』 日本科学未来館
- ^ 『大人の科学マガジン Vol.30』 2011年1月24日。12頁。
- ^ 『大人の科学マガジン Vol.30』 2011年1月24日。18-27頁。
- ^ “Genealogy”. STRANDBEEST. 2020年6月7日閲覧。
参考文献[編集]
- 『大人の科学マガジン Vol.30』 学研教育出版、第1刷、2011年1月24日。98頁、ISBN 978-4-05-606168-0。
- 『風を食べて生きてます -テオ・ヤンセンのビーチアニマル-』芸術新潮 2011年2月号、100頁