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ティム・スタッフェル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ティム・スタッフェル
『イーリング・ブルース・フェスティバル』にて(2019年)
基本情報
原語名 Tim Staffell
出生名 ティモシー・ジョン・スタッフェル
生誕
ジャンル
職業
担当楽器
活動期間 1964年 -
共同作業者
公式サイト timstaffell.com

ティム・スタッフェル[1]: Tim Staffell1948年2月24日 - )、本名ティモシー・ジョン・スタッフェル(: Timothy John Staffell[2])は、イングランドロックミュージシャン視覚芸術家、模型制作者、デザイナーである。ブライアン・メイ(ギター)とロジャー・テイラー(ドラムス)を擁し、クイーンの前身となったバンド、スマイルのメンバーだったことで知られる[1]。また、モット・ザ・フープルのメンバー、モーガン・フィッシャーと共に、バンド・モーガンに所属していたこともあった。その後は音楽活動から引退し、『きかんしゃトーマス』シリーズなどを手掛ける模型制作者になっていたこともあったが、2003年にはアルバム 『aMIGO』を発売するなど、再び音楽活動に戻っている[1]

幼少期から音楽活動開始まで

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スタッフェルは、ロンドンイーリングで生まれた[3]ハンプトン・グラマー・スクール英語版に通い、「ザ・レイルローダーズ(the Railroaders)」という名前のバンドでシンガーを務め、1964年に出たコンサートで、同じくハンプトンの生徒だったブライアン・メイと出会った[4]。その後、スタッフェルとメイは、ジョン・ガーナム(John Garnham、ギター)、デイヴ・ディロウェイ(Dave Dilloway、ベース)、ジョン・サンガー(John Sanger、キーボード)、リチャード・トンプソン(Richard Thompson、ドラムス)を集め、ジョージ・オーウェル同名小説から名前を取ったブルースロックバンド「1984」を旗揚げする[5][6][7]。スタッフェルは1965年にイーリング・アート・カレッジ英語版でグラフィックと絵画を学ぶコースに進学し、ここで後のフレディ・マーキュリーことファルーク・バルサラと知り合った[5]。一方のメイはインペリアル・カレッジ・ロンドンに進学した。1984は1969年に解散した。

スタッフェルとメイは、ドラマー募集の広告に応じてきたロジャー・テイラーをドラムスに迎え、スマイルという新バンドを結成する[5][8]。スマイルは自分たちのバンド活動や収録に加え、ジミ・ヘンドリックスピンク・フロイドの前座、サポート・アクトを務めるなどした[5][9][10]。この頃スタッフェルとメイが共作した作品が「ドゥーイン・オール・ライト(Doin' All Right)」で、後にやや改作された上でクイーンのデビューアルバム『戦慄の王女Queen)』に収録された。この際スタッフェルはメイとの共作クレジットを得て、アルバム売り上げからロイヤルティーを、十分に得ることができた様子である[11]

その後スタッフェルは、別バンドハンピー・ボング英語版に加入するためスマイルを脱退する(1970年)[12][13]。また、プログレッシブ・ロックの実験的バンド、モーガンに参加し、ファーストアルバム『ノヴァ・ソリス英語版Nova Solis)』(1972年)と、セカンドアルバム『ブロウン・アウト(Brown Out)』(後に『ザ・スリーパー・ウェイクス(The Sleeper Wakes)』 と改題)を手掛けた[14]。『ノヴァ・ソリス』のタイトルトラックには、スマイル時代の曲「アース(Earth)」が新録されて組み込まれている[1]

模型制作者、デザイナー、アニメーターとして

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スタッフェルはその後、模型制作者デザイナーアニメーター、CM監督の道に進むことを決意する。彼はBBCで放送された『銀河ヒッチハイクガイド』のテレビ翻案を手掛けたほか、子ども向けテレビ番組『きかんしゃトーマス』第1シリーズでは模型制作のチーフを務めた[1]。また、1981年にロジャー・テイラーが出した初のソロアルバム『ファン・イン・スペース』では、ジャケットのエイリアンの模型を製作したが、これは全くの偶然だったという[1]

音楽活動に戻る

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2001年、スタッフェルは音楽業界に戻り、長年コラボしていたリチャード・ライトマン(Richard Lightman)と共に、新しくブルース・ファンクバンド「aMIGO」を結成した[15]。2003年には同名のアルバムを発表し、スマイル時代の曲「アース」 と「ドゥーイン・オールライト」を再録して収録したほか、この曲にはかつてのバンド仲間だったブライアン・メイがギターとヴォーカルで参加した[1]。また「アース」にはモーガンモーガン・フィッシャーも参加した[1]。このアルバムはCDで限定発売され(販売枚数は300枚以下だった)、その後iTunesで配信された。

音楽・音声外部リンク
saltim - Sal Tim Gargiulo Staffell”. London, United Kingdom: SoundCloud. 2018年12月15日閲覧。

2013年にはサル・ガルジューロ(Sal Gargiulo)とサルティム(saltim)というデュオを結成し、翌年7曲を収録してSoundCloudの公式ページにアップロードしている。

2015年にはバンド「ジ・アザーズ(The Others)」のメンバーとツアーを行い、数ヶ月後には「ビッグ・スティーム(Big Steam)」との名前で共作を始めた。彼らは5曲を収録し、EP盤『リズム・オブ・ザ・ブルース(Rhythm of the blues)』にこれを収録した。2016年にはイギリスでいくつかの祭りやパブに出演したほか、翌年にはクロアチアなどヨーロッパ各国を訪れた。このバンドから派生したバンド、リトル・スティーム(Little Steam)は、スタッフェルがポール・ステュアート(Paul Stewart、ジ・アザーズのオリジナル・シンガー、ハープ奏者)と組んだセミ・アコースティック・デュオで、ロンドン周辺で定期的にギグを行っている。

2018年4月、スタッフェルはメイとテイラーから、2018年の伝記映画『ボヘミアン・ラプソディ』に向けてスマイル時代の「ドゥーイン・オール・ライト」を再録するため招かれた[1]。この曲はスマイル名義になり、「Doing All Right ... Revisited」という曲名で映画のサウンドトラックに収録された[16]。スコアは映画のプレミア3日前の2018年10月19日に発売された[17]。サウンドトラックは2018年10月26日付けのイギリスのアルバムチャートで、初登場第5位にランクインしたり[18]、アメリカでクイーンのアルバムとして1980年以来のチャート順位に付けるなど大ヒットした[19]

2番目のソロアルバム『2Late』は2007年に収録されたものの、マスターされることなくお蔵入りしており、10年以上経ってからリミックス・マスターされ、2018年に『Two Late』と改題されて発売された[20]。まず2018年10月26日にデジタル配信で発売され、11月半ばにディスクが限定発売された[21]。スタッフェルは映画『ボヘミアン・ラプソディ』に関連したインタビューで、2019年にかけて3作目のソロアルバムに取り掛かる予定だと明かしている[1]

関連項目

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脚注

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  1. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 パトリック・ルミュー(Patrick Lemieux) (2018年11月27日). クイーンの前身バンド「スマイル」の中心メンバー、ティム・スタッフェルのインタビューを掲載”. ユニバーサル・ミュージック・ジャパン. 2018年12月11日閲覧。
  2. Queen – Doing All Right lyrics | Musixmatch – The world's largest lyrics catalog”. Community.musixmatch.com (1973年7月1日). 2014年8月25日閲覧。
  3. England & Wales births: Tim Staffel”. 2012 brightsolid online publishing limited. 2012年5月16日閲覧。
  4. Jackson, Laura (2011-12-20). Brian May: The definitive biography. Hachette UK. ISBN 1405513721 2018年12月15日閲覧。
  5. 1 2 3 4 Chiu, David (2018年11月5日). The History of Smile: The Band That Set the Stage for Queen”. Ultimate Classic Rock. 2018年12月12日閲覧。
  6. Eicher, David J. (2012年7月23日). Brian May: A life in science and music — the full story”. アストロノミー. 2018年12月15日閲覧。
  7. biography”. brianmay.com. 2018年12月15日閲覧。
  8. Tim Staffell Biography”. Queenzone.com. 2014年5月24日閲覧。
  9. Orens, Geoff. Smile - オールミュージック. 2018年12月12日閲覧。
  10. May, Brian (2015年10月30日). Brian May: “I paid a thousand pounds for Jimi Hendrix!””. loudersound.com. 2018年12月15日閲覧。
  11. Hodkinson 2009Googleブックス
  12. Queen Biography 1970, Queen Zone, オリジナルの23 July 2011時点におけるアーカイブ。
  13. Hodkinson 2009Googleブックス
  14. the Love Affair pages”. Home.lyse.net. 2011年10月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年10月2日閲覧。
  15. Maintenance Mode”. Tim Staffell. 2014年5月24日閲覧。
  16. Grow, Kory (2018年10月22日). Review: Queen’s ‘Bohemian Rhapsody’ Soundtrack is More Than Just a Greatest Hits”. ローリング・ストーン. 2018年12月15日閲覧。
  17. Peacock, Tim (2018年9月5日). ‘Bohemian Rhapsody’ Original Film Soundtrack Set For October Release”. uDiscoverMusic.. 2018年12月15日閲覧。
  18. Official Albums Chart Top 100”. Official Charts Company (2018年10月26日). 2018年12月15日閲覧。
  19. Kielty, Martin (2018年11月13日). ‘Bohemian Rhapsody’ Gives Queen Highest Chart Position Since 1980”. ultimateclassicrock.com. 2018年12月15日閲覧。
  20. Tim Staffell – Two Late - Discogs - 2018年12月14日閲覧。
  21. Two Late”. Amazon.co.uk (2018年11月16日). 2018年12月15日閲覧。

参考文献

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外部リンク

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