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チョー・ヨンピル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
チョー・ヨンピル
2013年4月撮影
基本情報
生誕 (1950-03-21) 1950年3月21日(74歳)[1]
出身地 大韓民国の旗 大韓民国京畿道華城市
ジャンル
職業 シンガーソングライター
担当楽器
活動期間 1968年 -
レーベル CBSソニー
公式サイト チョー・ヨンピル公式サイト
チョー・ヨンピル
各種表記
ハングル 조용필
漢字 趙容弼
発音: チョ・ヨンピ
2000年式
MR式
英語表記:
Jo Yongpil
Cho Yongp'il
Cho Yong-pil
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チョー・ヨンピル: 조용필、漢表示: 趙 容弼1950年3月21日[1] - )は、大韓民国出身の代表的歌手シンガーソングライター

経緯

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チョー・ヨンピルは1950年、華城郡松山面双井里(ソンサンミョン・サンジョンリ)のその里きっての素封家の三男として生まれた。高校時代にギターを始めて、プロの音楽家を目指した[4]

1968年、カントリーグループ「エトキンズ」のリーダーとしてデビュー。エトキンズでの担当楽器はギターだった[5]1975年にソロに転向し[1]1976年に『釜山港へ帰れ돌아와요 부산항에)』が韓国で30万枚を売り上げる大ヒットとなる[6]。 ところが77年に、米軍のステージに立っていたころに大麻を吸ったことが明らかになり、一時期芸能活動を自粛。79年に、現在もメンバー交替を経て続くバックバンド「偉大な誕生」を率いて 1979年、アルバム『窓の外の女 (창밖의 여자)』で再デビュー。同アルバムは韓国でミリオンセラーを記録する[7]

1980年代には、1970年代まで賞レースを牽引した南珍羅勲児に代わり各種賞レースを独占する。

1982年には日本でもデビューし、「釜山港へ帰れ」(CBSソニー発売)や「想いで迷子」(ポリスター発売)などがヒットした[1]。1987年、『NHK紅白歌合戦』に韓国人歌手として初めて出場を果たし、1990年まで連続で出場した[7]

2005年には韓国で活動する歌手として、イ・ミジャ以来2人目の北朝鮮での公演「チョ・ヨンピル平壌公演」を開催する[8]

これまでに『KBS歌謡大賞』歴代最多の5回、『MBC10大歌謡祭』を歴代最多の6回受賞している。また、『ミュージックバンク』の前番組である『歌謡トップ10』では番組開始以来初の10週連続1位を達成した。これ以後、番組では5週連続1位の楽曲は6週目以降ランキング集計に入れないという特別ルールができた。

1990年代初めにテレビ番組への出演を中断し、現在はコンサート中心に活動。韓国にコンサート文化を定着させた人物としても評価されている。

アルバムの総売上は累計で1500万枚[9]

2013年に19枚目のアルバム『Hello』を発表し、韓国で25万枚を売り上げた[5]。今迄に無い軽快なナンバーを集めているのが特徴で、YouTube等の動画サイトに流れたこともあり、新たなファンを増やしている。

私生活

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1984年に元国会議員朴璨の娘と結婚したが[10]、4年後に性格不一致で離婚している[11]。1994年には、韓国系アメリカ人のアン・ジンヒョン(Ahn Jin-Hyun)と再婚したが、子供には恵まれず2003年に病死した[12][13]

エピソード

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  • 日本では演歌歌手というイメージで知られているが、韓国ではロックからバラードトロット民謡まで様々なジャンルをこなす「国民歌手(クンミン・ガス)」として有名。ニックネームが「歌王」と呼ばれるほど、韓国の大衆文化界で圧巻の位置を占めている。ヒット曲「釜山港へ帰れ」は、以前から存在する名曲をロック調のリズムでアレンジし、新たな魅力を加えたものである。「永遠のオッパ(お兄さん)」などの愛称もある。
  • カーネギー・ホールで公演」「NHK紅白歌合戦への出演」「中国北京での公演」「アルバム売上1000万枚突破」など、多くの「韓国初」「韓国人歌手初」という記録を持っている[7]
  • 日本では「釜山港へ帰れ」「想いで迷子」等で有名。

ディスコグラフィ

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アルバム(韓国)

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番号 アルバム名 年度 代表曲
- 釜山港へ帰れ 1975年
1集 窓の外の女 1979年
  • 窓の外の女 (창밖의 여자
  • おかっぱの髪 (단발머리
2集 祝福(ロウソク) 1980年
  • ロウソクの灯 (촛불
3集 ミオミオミオ…女と男 1981年
  • ミオミオミオ (미워 미워 미워
  • 赤とんぼ (고추잠자리
4集 探せないケッコリ 1982年
  • 探せないケッコリ (못찾겠다 꾀꼬리
  • 悲恋 (비련
5集 友よ 1983年
  • 僕はお前が好き (나는 너 좋아
  • 友よ (친구여
6集 涙のパーティー 1984年
  • 涙のパーティー (눈물의 파티
7集 旅立ちます 1985年
  • 未知の世界 (미지의 세계
  • 昨日、今日、そして(어제 오늘 그리고
  • 旅立ちます (여행을 떠나요
8集 チョー・ヨンピル. Vol.8 1986年
  • 虚空 (허공
  • キリマンジャロの豹 (킬리만자로의 표범
9集 愛と人生と私 1987年
  • 君の足に留まる所に (그대 발길 머무는 곳에
10集 '88 チョー・ヨンピル 10集 1988年
  • ソウルソウルソウル (서울 서울 서울
  • モナリザ (모나리자
11集 チョー・ヨンピル 第10集 Part.II 1989年
  • Q
12集 90 Vol Sailing Sound 1990年
  • 思い出の中の再会 (추억 속의 재회
13集 The Dreams 1991年
  • 夢 (
14集 CHO YONG PIL 14 1992年
  • 悲しいベアトリーチェ (슬픈 베아트리체
15集 CHO YONG PIL 15 1995年
  • 残された者の孤独 (남겨진 자의 고독
16集 Eternally 1997年
  • 風の歌 (바람의 노래
17集 Ambition 1998年
18集 Over The Rainbow 2003年
  • 太陽の目 (태양의 눈
  • 夢のアリラン (꿈의 아리랑
19集 Hello 2013年
  • Hello
  • Bounce

シングル(日本)

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# 発売日 A/B面 タイトル 作詞 作曲 編曲 規格品番
CBS・ソニー
1 1982年
9月1日
A面 ミオ・ミオ・ミオ 谷村新司 鄭豊松 入江純 07SH-1194
B面 釜山港へ帰れ 三佳令二 黄善友
2 1984年
3月
A面 窓の外の女 三佳令二 趙容弼 入江純 07SH-1467
B面 山有花 加藤登紀子
3 1984年
10月
A面 流されて 阿久悠 金起杓 入江純 07SH-1576
B面 友よ 河智暎 李鎬俊
4 1985年
7月21日
A面 昨日、今日、そして 岡田冨美子 趙容弼 戸塚修 07SH-1668
B面 あなたの涙が乾く前に 小椋佳 李範熙
5 1985年
11月21日
A面 みちゆき 阿久悠 叶弦大 斉藤恒夫 07SH-1713
B面 北国情話
ポリスター
6 1986年
9月25日
A面 想いで迷子 荒木とよひさ 三木たかし 馬飼野俊一 D07C-1015
B面 泣かされたって 浜圭介
7 1987年
2月25日
A面 心ボロボロ 荒木とよひさ 三木たかし 馬飼野俊一 D07C-1020
B面 おきざり
8 1988年
5月25日
A面 想いで迷子-2 荒木とよひさ 三木たかし 川村栄二 D07C-1502
B面 愛の不思議
9 1988年
7月25日
A面 ソウル・ソウル・ソウル 荒木とよひさ 趙容弼 入江純 D07C-1505
B面 (朝鮮語版) 梁仁子
10 1988年
12月1日
A面 野郎たちの挽歌[14] 荒木とよひさ 堀内孝雄 佐々木誠 D07C-1508
B面 愛を傷つけないで 川村栄二
11 1989年
4月7日
01 悲しみのゆくえ 荒木とよひさ 三木たかし 川村栄二 H09C-31002
02 雨のオムニバス 林有三
12 1989年
7月25日
01 冬物語 荒木とよひさ 三木たかし 馬飼野俊一 H09C-31007
02 涙の身がわり 杉本真人 戸塚修
ワーナー・パイオニア
13 1989年
12月10日
01 夢夜舟 荒木とよひさ 三木たかし 若草恵 10L3-4129
02 遠い未来 鹿紋太郎 川村栄二
14 1991年
3月25日
01 愛の共犯者 荒木とよひさ 羽場仁志 若草恵 WPDL-1516
02 終りにしましょう 都志見隆 川村栄二
15 1991年
12月10日
01 紅い落葉 浜圭介 川村栄二 WPDL-1524
02 孤独なRUNNER 荒木とよひさ 趙容弼 萩田光雄
16 1992年
8月25日
01 母影 荒木とよひさ 遠藤実 前田俊明 WPDL-4296
02 万里の河 弦哲也 竜崎孝路
BMGビクター
17 1994年
6月22日
01 合鍵 大津あきら 杉本真人 今泉敏郎 BVDL-46
02 少年 PROJECT MOONLIGHT CAFE
18 1994年
11月23日
01 ごめんな… 大津あきら 杉本真人 今泉敏郎 BVDL-1007
02 恋にゆれて 松井五郎 山本はるきち
19 1995年
10月21日
01 故郷へ 荒木とよひさ 浜圭介 前田俊明 BVDL-1019
02 夕顔恋唄 馬飼野俊一
20 1996年
10月23日
01 冬の河 秋浩二 趙容弼 前田俊明 BVDL-1040
02 冬の女 岡田冨美子 金熙甲 若草恵
21 1997年
12月17日
01 風の歌 荒木とよひさ 金正昱 T.Keane BVDL-1053
02 パンドラの箱 趙容弼

ミュージックビデオ

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年度 曲名/リンク
2013 Hello M/V
歩きたい M/V
ときめき M/V
Hello (Japanese Ver.) M/V

NHK紅白歌合戦出場歴

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年度/放送回 曲目 出演順 対戦相手 備考
1987年(昭和62年)/第38回 窓の外の女 11/20 五輪真弓
1988年(昭和63年)/第39回 2 恨五百年 14/21 島倉千代子
1989年(平成元年)/第40回 3 Q 15/20 由紀さおり安田祥子
1990年(平成2年)/第41回 4 釜山港へ帰れ 18/29 加藤登紀子 ロッテワールドより中継

著書

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  • 趙容弼『釜山港へ帰れ : チョー・ヨンピル自伝』三修社、1984年12月15日。
  • 風が伝える言葉 (1985年)

受賞歴

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  • 1971年
    • サンデーソウルカップポップグループコンテスト・最優秀歌手王賞
  • 1980年
  • 1981年
  • 1982年
    • アメリカAMPEX社ゴールデンリール賞
    • 外信記者クラブ選定最高男性歌手賞
    • KBS歌謡大賞・大賞
    • MBC10大歌手歌謡祭・歌手賞
  • 1983年
    • KBS歌謡大賞・大賞
    • MBC10大歌手歌謡祭・大賞
    • MBC10大歌手歌謡祭・最高人気歌謡
  • 1984年
      • CBS-SONYゴールデンディスク賞受賞
    • MBC10大歌手歌謡祭・大賞
  • 1985年
    • KBS歌謡大賞・大賞
    • MBC10大歌手歌謡祭・大賞
  • 1986年
  • 1988年
    • MBC10大歌手歌謡祭・歌手賞
  • 1998年
    • 韓国ギャラップ調査「建国以来最高歌手」認定
    • 韓国放送大賞・歌手賞
    • 文化放送選定政府樹立50年最高のスター賞
  • 2005年
  • 2013年
    • Mnet 20's Choice・20's Record大賞
    • Mnet アジアミュージックアワード・BC-UnionPay今年の歌大賞

出演CM

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脚注

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  1. ^ a b c d チョー・ヨンピル、TOWER RECORDS ONLINE(音楽出版社)、2013年9月11日、2013年10月10日更新。
  2. ^ a b c Tudor, Daniel (2012). Korea: The Impossible Country: South Korea's Amazing Rise from the Ashes: The Inside Story of an Economic, Political and Cultural Phenomenon (English ed.). Tuttle Publishing. p. 212. ASIN B009CH9FA8. https://books.google.co.jp/books?id=BA_QAgAAQBAJ&pg=PT212&dq=Cho+Yong+Pil+folk+pop&hl=ja&sa=X&ved=2ahUKEwiO8c6e18jtAhUOMd4KHcTwDNMQ6AEwAnoECAYQAg#v=onepage&q=Cho%20Yong%20Pil%20folk%20pop&f=false 
  3. ^ a b S. Heijin Lee; Monika Mehta; Robert Ji-Song Ku (2019). Pop Empires: Transnational and Diasporic Flows of India and Korea. University of Hawaii Press. p. 274. ISBN 0-8248-8000-5. https://books.google.co.jp/books?id=w1nGDwAAQBAJ&pg=PA274&dq=Cho+Yong+Pil+folk+pop&hl=ja&sa=X&ved=2ahUKEwiO8c6e18jtAhUOMd4KHcTwDNMQ6AEwA3oECAMQAg#v=onepage&q=Cho%20Yong%20Pil%20folk%20pop&f=false 
  4. ^ チョー・ヨンピル 趙 容弼、Cho Yong-pil(コトバンク)(注:漢字が間違っている)
  5. ^ a b INTERVIEW - チョー・ヨンピル「日本語のレコーディングをした時、とても心配でした」、Kstyle、2013年10月8日 18:12。
  6. ^ チョー ヨンピルコトバンク(出典:日外アソシエーツ「現代外国人名録2012」)。(2016/5/10閲覧)
  7. ^ a b c “生きる伝説”チョー・ヨンピルの生きている足跡、Kstyle(@STYLE)、2013年6月9日 15:20。
  8. ^ 国民歌手チョ・ヨンピル、公演のため北朝鮮へ、innolifeニュース、2005年8月23日 7:22。
  9. ^ チョー・ヨンピル(趙容弼)、KBS WORLD。(2013/1/27閲覧)
  10. ^ 조용필 가수 이름 크게 알린 정식데뷔곡 ‘창밖의 여자’” (朝鮮語). 엠디저널 (2019年4月29日). 2023年10月15日閲覧。
  11. ^ チョーヨンピルが結婚した妻とは?
  12. ^ チョーヨンピルの結婚話
  13. ^ 歌手・趙容弼さんの(二番目の)妻が死去(中央日報)
  14. ^ 堀内孝雄とのデュエットシングル。

外部リンク

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