チュオン・タン・サン

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チュオン・タン・サン
Trương Tấn Sang
Truong Tan Sang.jpg

任期 2011年7月25日2016年4月2日
副主席 グエン・ティ・ゾアンベトナム語版

出生 (1949-01-21) 1949年1月21日(68歳)
ロンアン省ドゥックホア県ミーハン村
政党 ベトナム労働党
ベトナム共産党

チュオン・タン・サンベトナム語: Trương Tấn Sang / 張晉創ちょう しんそう, 1949年1月21日 - )は、ベトナムの政治家。第5代ベトナム社会主義共和国主席ベトナム共産党政治局員兼書記局員を務め、党内序列は第2位[1]であった。第9期、第10期、第11期、第12期国会議員。法学士。

経歴[編集]

南ベトナムロンアン省ドゥックホア県ミーハン村に生まれる。ベトナム共和国の支配に反して学生運動に参加し、1969年12月20日ベトナム労働党(後の共産党)に入党。1975年サイゴン陥落後は労働組合工作に従事した。

1991年6月、第7回党大会において党中央委員に選出。同年、ホーチミン市人民委員会(市政府)委員長に任命された。

1996年、ホーチミン市党委員会書記に就任する。この直後の第8回党大会において党政治局員に選出され、党内序列第14位となる。この時、サンおよびグエン・タン・ズンは40歳代の若さで政治局入りしたことで注目された[2]2000年1月6日、党経済委員会委員長に就任したが、政治局の人事は通常、5年に1度の党大会に合わせて行われるため異例のことであった[3]

2001年4月、第9回党大会において政治局員に再選され、序列10位に昇格。2003年1月の第9期党中央委員会第7回総会第2部において、ホーチミン市を拠点とした暴力団組織「ナム・カム一味」に関連し、同市党委書記時代の管理責任を問われ譴責処分を受けた[4]

2006年4月、第10回党大会において政治局員および書記局員に選出され、序列第5位となる。同年5月5日の党政治局決定に基づき、党務を取り仕切る書記局常務に就任した[5]

2011年1月、第11回党大会において政治局員に再選され、序列2位に昇格。同年2月、党政治局決定 (No.01-QDNS/TW) に基づき、書記局員に再任された[6]7月25日、国会で行われた投票で、97.4%の賛成により国家主席に選出された。

日本の政財界に古くから知己も多く、知日派としても知られる[7]。2011年6月に外務省賓客として訪日した際には、3ヶ月前に東日本大震災で津波被害を受けた千葉県旭市へ慰問した[8][9]

2016年1月の第12回党大会において党中央委員の候補から外され、引退することが確定[10]。3月31日の第13期国会第11回会議において辞任案が承認され、4月2日のチャン・ダイ・クアン新主席の選出をもって辞任した[11][12]

年譜[編集]

主な経歴[編集]

  • 1973年 - 1975年:党中央統一委員会において勤務
  • 1975年 - 1978年:新経済区建設委員会副委員長、ホーチミン市農場・新経済区団党委員会書記
  • 1979年 - 1986年:ホーチミン市農場局長、同市林業局長、同市党委員会委員候補を経て党委員会委員
  • 1986年 - 1991年:ホーチミン市農業局長を務めたのち同市党委常務委員
  • 1991年 - 1992年:ホーチミン市党委常任副書記
  • 1991年:党中央委員(第7回党大会)
  • 1992年:ホーチミン市人民委員会副委員長、人民委員長代行
  • 1992年:国会議員当選(第9期。ホーチミン市選出)
  • 1993年:ホーチミン市人民委員長
  • 1996年:ホーチミン市党委書記,政治局員(第8回党大会)
  • 1997年:国会議員再選(第10期。ホーチミン市選出)
  • 2000年:党中央経済委員長
  • 2001年4月:政治局員再任(第9回党大会)
  • 2002年5月:国会議員再選(第11期。ホーチミン市選出)
  • 2006年4月:政治局員再任、書記局員(第10回党大会)
  • 2006年6月:書記局常務委員
  • 2011年1月:政治局員再任、書記局員(第11回党大会)
  • 2011年7月:第13期第1回国会において国家主席に就任
  • 2016年4月:第13期第11回国会において国家主席を退任

訪日歴[編集]

  • 1993年9月:外務省オピニオン・リーダー招聘
  • 1995年5月:日経「アジアの未来」シンポジウムに出席
  • 2000年:日本共産党大会出席
  • 2011年6月:外務省賓客として訪日
  • 2014年3月16日 - 19日:国賓として訪日[13]

脚注[編集]

  1. ^ 寺本実「第11回ベトナム共産党大会—継続性を堅持しつつ、潮流への適応を模索アジア経済研究所、2011年3月(2011年7月30日閲覧)。
  2. ^ 白石(1999年)、83ページ
  3. ^ レ・カ・フュー指導部による権力基盤強化のための幹部人事の一環とされる。牛山(2004年)、185ページ
  4. ^ 寺本・坂田(2003年)、200ページ
  5. ^ 坪井(2008年)、119ページ
  6. ^ “11th CPVCC Secretariat members named” (English). The Communist Party of Vietnam Online Newspaper. (2011年2月10日). http://dangcongsan.vn/cpv/Modules/News_English/News_Detail_E.aspx?CN_ID=445726&CO_ID=30180 2011年2月11日閲覧。 
  7. ^ “知日派サン氏を選出 ベトナムの新国家主席”. 産経新聞. (2011年7月25日). http://sankei.jp.msn.com/world/news/110725/asi11072518040002-n1.htm 2011年7月26日閲覧。 
  8. ^ 外務省 (2011年5月27日). “チュオン・タン・サン・ベトナム共産党書記局常務の訪日”. http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/23/5/0527_04.html 2014年3月18日閲覧。 
  9. ^ “皇居で宮中晩餐会 ベトナム国家主席夫妻を歓迎”. 朝日新聞. (2014年3月17日). http://www.asahi.com/articles/ASG3K5D3SG3KUTIL036.html 2014年3月18日閲覧。 
  10. ^ 次期党中央執行委員200人選出、ズン首相とサン国家主席は引退へ」 『VIETJOニュース』 2016年1月27日
  11. ^ VNA (2016年3月31日). “Parliament approves Truong Tan Sang’s relief of Presidency”. VietnamPlus (Vietnam News Agency). http://en.vietnamplus.vn/parliament-approves-truong-tan-sangs-relief-of-presidency/91175.vnp 2016年4月2日閲覧。 
  12. ^ VNA (2016年4月2日). “Tran Dai Quang voted in as State President”. VietnamPlus (Vietnam News Agency). http://en.vietnamplus.vn/tran-dai-quang-voted-in-as-state-president/91248.vnp 2016年4月2日閲覧。 
  13. ^ 外務省 (2014年2月18日). “サン・ベトナム社会主義共和国主席の来日”. http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_000621.html 2014年3月18日閲覧。 

参考文献[編集]

外部リンク[編集]


先代:
グエン・ミン・チェット
ベトナム社会主義共和国主席
2011年 - 2016年
次代:
チャン・ダイ・クアン