チャレンジ君

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チャレンジ君』(チャレンジくん)は、荘司としお原作による日本漫画1980年より当時の日本国有鉄道が増収策として実施したキャンペーン「いい旅チャレンジ20,000km」を題材とした、サスペンス風の少年漫画である。

当初のタイトルは『チャレンジくん』で、全5巻の単行本として弘済出版社より出版された。

のちに大創産業ダイソーコミックシリーズとして(タイトルは『チャレンジ君』に変更)、1・2巻の内容に一部手を加えたものが「100円SHOPダイソー」にて販売された。

あらすじ[編集]

鉄道模型が大好きな中学生・速見真吾は、美女の写真が入ったカードを拾う。それは、日本中すべての国鉄路線を踏破する企画「チャレンジ2万キロ」の認定証だった。これをきっかけに真吾は、級友の学といっしょに「チャレンジ2万キロ」に挑戦することに。横須賀線で可愛い女の子・小暮エミと知り合った真吾は、いつしか波乱の冒険行に踏み出していたのだった。

登場人物[編集]

主要人物[編集]

速見 真吾(はやみ しんご)
主人公。鉄道模型が趣味。あることがきっかけになり、チャレンジ2万キロに挑戦することとなった。年齢15歳。
真吾の家族
父・栄太郎、母・フミ、妹・サチコがいる。
小暮 エミ(こぐれ えみ)
真吾が旅先で出会った少女。真吾・学は彼女とともに彼女の実母へ会いに行く。
角野 学(すみの まなぶ)
眼鏡をかけている真吾の親友。真吾とともに旅に出る。
浅川礼乃(あさかわ あやの)
真吾が鉄道模型店で拾ったカードの持ち主。昭和36年5月26日生まれ。旅好きの女性。
拾って届けてきた真吾にも「チャレンジ2万キロ」を勧める。
旅先で再会した真吾の「エミと自分の問題における捜索」に協力する。

その他[編集]

清水 京子(しみず きょうこ)
男谷(おたに)
真吾の担任、国語を担う。
中沢シズエ(なかざわ しずえ)
エミの実母。「中田マリ」としてクラブ歌手をやっている。エミに協力して会いに来た真吾に真吾の出生をも話す。
小暮大造(こぐれ たいぞう)
エミの育ての父親。エミと真吾の出生にかかわっているらしい。

他、大柿健次郎、アケミ、室戸勘助(刑事)、井倉大吉(いくら だいきち)が登場。

鉄道描写の現実との相異点[編集]

第1巻
神戸駅から岩国行き客車列車に乗る場面があるが、この時間帯に客車列車の運転は無い。しかも、牽引する電気機関車がお召し列車用のものになっている。
第2巻
急行ちどりのキハ58系に、両運転台の車両がある。
SLやまぐち号の12系客車に、車内とデッキの仕切がない。
第3巻
大湊線・大畑線のキハ22・キハユニ25型の車内座席が板張りとなっている。
第5巻
西鹿児島駅で門司港行き最終列車が電車列車となっているが、実際は客車列車である。