チップジェット

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チップジェットTip jet)は、翼端に噴射口のあるヘリコプターブレード。翼端噴流式とも呼ばれる。

チップジェットは通常の駆動軸回転式に対してトルクが発生しない為、有利でテールローターが必要ない。幾つかのチップジェットはエンジンが分離されていて圧縮空気を送ることで回転する。他の形式では圧縮空気と燃料を混合して燃やした時の噴流の反動で回転する。また、ラムジェットターボジェット形式のエンジンの物も存在し、ロケット推進で回転翼を回転させる形式もある。

外部にエンジンのあるチップジェットの優位な点は慣性モーメントを保持できる事で運動エネルギーを蓄えることが出来るのでオートローテーションによる着陸が容易になる。しかしながら、外部設置式チップジェットエンジンは空気抵抗が大きいのでエンジン停止は致命的である。

キャサリン・ホイールに類似している。

歴史[編集]

第二次世界大戦時のドイツFriedrich von Doblhoffラムジェットを使用したヘリコプターを提案して、初のチップジェット式ヘリコプターとして1943年WNF 342 V1が製造された。戦後、2機のWNF 342の試作機はアメリカへ運ばれ、Doblhoffはマクドネル・ダグラスへ加わりXV-1英語版を開発した。英国フェアリー社ではチップジェットエンジンを生み出したAugust Stephanが開発に参加したフェアリー ジェット・ジャイロダインフェアリー ロートダインがそれぞれ1954年1957年に飛行した。

ロータークラフト英語版社のRH-1 ピンホィール過酸化水素分解で水蒸気を発生するヴァルター機関によるチップジェットだった。自重75kg、最大速度100km/hであったが、作動時間の短さが弱点となって試作のみで終わっている。

Eugene Michael Gluhareffは初期のチップジェットの先駆者である。また、ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインは固定翼機のプロペラの両端から高速でガスを噴出してプロペラを回転させるというチップジェットの先駆け的なアイデアを考案しており、1910年に特許「Improvements in propellers applicable for aerial machines」を取得している[1]

チップジェット搭載機[編集]

現在は生産されていない。

チップジェット搭載模型[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Wittgenstein's aeronautical investigation - THE ROYAL SOCIETY PUBLISHING(英語)。2007年1月22日、2015年5月28日閲覧。

関連項目[編集]

その他のローター駆動・カウンタートルク対策[編集]

外部リンク[編集]