チチュウカイリクガメ属

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チチュウカイリクガメ属
Testudo graeca.jpg
ギリシャリクガメ Testudo graeca
保全状況評価
ワシントン条約附属書II)
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: カメ目 Testudines
亜目 : 潜頸亜目 Cryptodira
上科 : リクガメ上科 Testudinidea
: リクガメ科 Testudinidae
: チチュウカイリクガメ属
Testudo
Linnaeus, 1758

チチュウカイリクガメ属(チチュウカイリクガメぞく、Testudo)は、カメ目リクガメ科に属する属。模式種ギリシャリクガメ

分布[編集]

ギリシャリクガメとヨツユビリクガメを除けばほぼ地中海沿岸域に分布する。

アゼルバイジャンアフガニスタンアルジェリアアルバニアイスラエルイタリアイラクイランウズベキスタンエジプトギリシャグルジアクロアチアシリアスペインスロベニアセルビアタジキスタン中国西部、チュニジアトルコパキスタンフランス南部、ブルガリアボスニア・ヘルツェゴビナマケドニア共和国モロッコモンテネグロヨルダンリビアルーマニアロシア南西部

形態[編集]

最大種はフチゾリリクガメで最大甲長39cm。最小種はエジプトリクガメで最大でも甲長13cm。

一般的にリクガメといって連想される、褐色の背甲に黒いの斑紋が入るといった色彩の種が多い。しかし褐色一色の種、亜種や、ギリシャリクガメ等は黒一色に近い個体もいる。

生態[編集]

森林草原砂漠等の比較的乾燥した地域に生息する。砂漠等の苛酷な環境に対してはヨツユビリクガメのように地面に深い穴を掘って休眠したり、エジプトリクガメのように昼間活動せずに薄明時に活動する等の適応をしている。

食性は植物食もしくは植物食傾向の強い雑食で、植物果実等を食べる。繁殖形態は卵生。

分類[編集]

ヨツユビリクガメをヨツユビリクガメ属Agrionemys、ヘルマンリクガメをヘルマンリクガメ属Eurotestudoとして分割したり、ギリシャリクガメの亜種を独立種としたり、シノニムや無効名とする説もある。

人間との関係[編集]

属名Testudoラテン語で「カメ」の意。現在は別属や別科に属するカメでも、記載時には本属の構成種として記載されることも多かった。

開発による生息地の破壊、ペット用の乱獲等により生息数は激減している。

ペットとして飼育されることもあり、日本にも輸入されている。ヨーロッパに生息する種、亜種は生息地の保護が厳しいため繁殖個体が、アジアやアフリカに生息する種、亜種は野生個体が主に流通する。飼育下では最大甲長が30-40cm程の種や亜種も甲長20cm程で成長が止まることが多い。温帯域に生息する種や亜種によっては日本でも屋外飼育で冬眠させることもできる。そのため主にテラリウムで飼育されるが、立体的な活動を行わないため広い底面積を必要とされるため屋外に囲みを作り飼育されることもある。野草を餌に用いることも出来るが、この際に排気ガスや殺虫剤の影響、タバコの吸殻等には気をつける必要がある。 繁殖個体のみが流通し、その流通量も多いヘルマンリクガメはリクガメ飼育の入門種として紹介されることもある。また同じくリクガメ飼育の入門種として紹介されることもあるヨツユビリクガメは野生個体が流通の大半を占めるため安価で入手しやすいことが入門種とされる理由である。そのため安価ということで扱いが悪かったり、多湿な日本の環境に(特に夏季)弱いこと、寄生虫の問題もあり手放しで飼育の易しいカメとはいえない。地面に穴を掘るため屋外飼育の場合は脱走に注意が必要になる。飼育下繁殖個体や駆虫を行い環境に慣れた個体は丈夫とされる。 ギリシャリクガメは分布が非常に広いために亜種、個体により耐寒性等に大きな差があり(冬眠を行う個体と行わない個体がいる等)、個体に合わせた飼育が必要になる。 以前は安価で大量に流通していたエジプトリクガメはワシントン条約I類に記載されたため、海外からの輸入はなくなった。

画像[編集]

参考文献[編集]

  • 安川雄一郎「チチュウカイリクガメ総覧」『エクストラ・クリーパー』No.2、誠文堂新光社、2007年、6-29、34-53頁。

関連項目[編集]