チソキナーゼ

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チソキナーゼ
臨床データ
投与経路 冠動脈内投与または静脈内投与
識別
CAS番号
105913-11-9
PubChem SID: 96025293
KEGG D08609
化学的データ
化学式C2569H3896N746O783S39
分子量59,010.21 g·mol−1
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チソキナーゼ[1](Tisokinase)は天然型組織プラスミノーゲン活性化因子製剤[2]であり、血栓の溶解に用いられていた。アミノ酸527残基からなる糖タンパク質であり、全体の分子量は約63,000である[3]。日本で開発され[4]、1991年1月に承認された[5]。2021年12月現在は販売終了している。

効能・効果[編集]

急性心筋梗塞における冠動脈血栓の溶解(発症後6時間以内)[5]

投与経路[編集]

冠動脈内投与(1991年1月承認)または静脈内投与(1992年7月承認)[5]

副作用[編集]

重大な副作用として、重篤な出血(脳出血、消化管出血、後腹膜出血等)等が知られていた[6]:5

製造[編集]

ヒト由来二倍体線維芽細胞より産出された[3]

臨床試験[編集]

ウロキナーゼを対照薬とした二重盲検臨床試験で、有用性が確認された[3]

参考資料[編集]

  1. ^ KEGG DRUG: チソキナーゼ”. www.genome.jp. 2021年12月19日閲覧。
  2. ^ t-PA | 時事用語事典 | 情報・知識&オピニオン imidas - イミダス”. 情報・知識&オピニオン imidas. 2021年12月19日閲覧。
  3. ^ a b c 鈴木伸幸; 田村秀明『血栓溶解剤チソキナーゼ』公益社団法人 日本薬学会、1991年8月1日。doi:10.14894/faruawpsj.27.8_806https://doi.org/10.14894/faruawpsj.27.8_8062021年12月19日閲覧 
  4. ^ 梅津浩平「医薬品創薬技術の系統化調査」『国立科学博物館技術の系統化調査報告』(pdf) 22巻、産業技術史資料情報センター、2015年3月、196, 215頁http://sts.kahaku.go.jp/diversity/document/system/pdf/089.pdf2021年12月19日閲覧 
  5. ^ a b c 血栓溶解剤t-PAと脳出血”. www.umin.ac.jp. 大学病院医療情報ネットワークセンター. 2021年12月19日閲覧。
  6. ^ JAPIC NEWS No.261 2006年1月号”. 日本医薬情報センター. 2021年12月19日閲覧。