チェーンガン

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M2ブラッドレーのM242 25mmチェーンガン
AH-64DのM230 30mmチェーンガン

チェーンガンチェインガン英語:chain gun)は、機関砲の作動方式の一つ。また、それを採用した機関砲の通称。

概要[編集]

チェーンガンは、外部動力とチェーンによる結合で機関部を動作させるという方式、あるいはこれを採用した機関砲の通称である。M230 30mm機関砲M242ブッシュマスター 25mm機関砲などがある。これらの機関砲は単砲身で、車両(装甲兵員輸送車自走式対空砲など)や航空機(攻撃ヘリコプターなど)、あるいは艦艇などに積載される。

通常、機関砲は発砲時に発生するガスや反動を利用してボルトを前後させ、給弾・発砲・排莢のサイクルを繰り返し連射するが、不発射弾やジャム(弾詰まり)により連続発砲不能になるのが弱点である。これらのガス圧式機関砲では、この不良実包を手動で強制排出させる必要がある。しかし戦闘車両や航空機の外部など直接操作し難い場所に取りつけられているものは、不良実包のたびに排莢レバーを操作する訳にもいかない。

そこで、モーターなど動力源でボルトに連結したチェーンを駆動させて連射する、外部動力式の機関砲として開発されたのが、チェーンガンである。この方式だと、不発射弾はそのまま他の正常に発射された弾丸の空薬莢と同様に強制的に排出されるため、連続射撃不能になる原因の一つが取り除かれ、連射が中断する危険が大幅に少なくなる。また、発射間隔を一定の範囲内で調節することも可能である。

同じ外部動力式機関砲であるガトリング砲と違い、チェーンガンには砲身や薬室が一つしか無い。また、機構的に連射速度の限界もガス圧式や反動式の機関砲とさほど変らない点で、ガトリング砲とチェーンガンは決定的に異なる。しかしチェーンガンは以下に述べるような理由により、軍事・銃器に詳しくない人々には、ガトリング砲(あるいはその一種であるバルカン砲)と混同される傾向がある。

運用[編集]

ブッシュマスターIII
35×228mm弾を使用するモデルであり、2010年現在、もっとも大口径のチェーンガンである。
M230
30×113mm弾を使用する最初のモデルである。おおむね航空機搭載用として使用されている。
Mk 44 ブッシュマスター II
30×173mm弾を使用する改良型である。M242との共通部分を増やしており、おおむね車載用・艦載用として使用されている。
M242 ブッシュマスター
25×137mm弾を使用するモデルである。発射速度は最大200発/分、有効射程距離は2,000-3,000m
EX-34
7.62mm NATO弾を使用するモデルである。イギリス軍により、L94A1として採用され、装甲戦闘車両の副武装として広く採用されている。

誤解[編集]

ガトリング砲などとの混同では、映画プレデター』(1987年)が関係しているという説がある。

20世紀フォックスが製作した娯楽アクション映画の『プレデター』には作中、ヘリコプター搭載用のM134ミニガン(口径7.62mmのガトリング砲)を携帯式に特別改造した撮影用プロップ“Painless gun(無痛ガン)”が登場した。この作品では圧倒的で派手な同銃器の威力も人気を集めたが、この「派手な携帯火器」は後に様々な漫画・アニメ・コンピュータゲームなどの娯楽作品にたびたび登場している。

しかし、『プレデター』が日本でテレビ放送される際、翻訳担当者が「ミニガン(直訳すると小さい銃)」や「ガトリングガン」という迫力に欠けたり小難しい言い回しを避け、「チェーンガン」という言葉を採用した[1]。担当者が誤訳に気付いたのは放送された後であったが、この誤りが後の作品などに影響したのか、それら作品内で登場する携帯式ガトリング砲がチェーンガンと呼称されるケースがしばしば見受けられている(ガトリング砲の項も参照)

中には外部動力で給弾・装填・発射・排莢を行うすべての機関砲が、「チェーン(鎖)のように一連の動作を連続して行うためにチェーンガン」だと誤解している解説(これはその手の娯楽作品内やインターネット上に留まらず、一般に流通している印刷媒体にもみられる点で注意が必要)すらある。本稿で述べているチェーンガンの存在や構造をよく把握していないケースも見られる。

なおプレデター誤訳以前にも、『太陽の牙ダグラム』(1981年)や『装甲騎兵ボトムズ』(1983年)といったアニメ作品で、設定上に同様の混同がみられるため、こちらが原因だと考える説もある。また、コンピュータゲーム中での誤用例としては、世界的ヒットとなったFPSゲーム『DOOM』シリーズでは、外見は明らかにガトリング砲であるにもかかわらず、チェーンガンと表示される武器が登場している。同作品の誤用との関連性は不明ながらヒット作であるため、これの影響が後発作品にある可能性も挙げられる。

脚注[編集]

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  1. ^ 2013年12月20日発売『プレデター<日本語吹替完声版>』に封入のインタビュー集より

関連項目[編集]