チェルノブ

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チェルノブ
ジャンル 横スクロールアクション
対応機種 アーケード
開発元 データイースト
発売元 データイースト
プログラマー 井上隆明
秋山宗一
HAGA
音楽 原あづさ
吉田博昭
木内達也
TENNO
美術 野老雅典
J.S
MIX MAN
RITSU.T
人数 1 - 2人(交互プレイ)
メディア 業務用基板
稼働時期 1988年1月
デバイス 8方向レバー
3ボタン
CPU メイン:MC68000 (@ 10 Mhz)
サウンド:M6502 (@ 1.5 Mhz)
サウンド YM2203 (@ 1.5 Mhz)
YM3526 (@ 3 Mhz)
ディスプレイ ラスタースキャン
横モニター
256×240ピクセル
パレット1024色
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チェルノブ』は、1988年データイースト社がアーケードゲームとして発売した強制横スクロール型のアクションゲームである。タイトル画面には「ATOMIC RUNNER CHELNOV 戦う人間発電所」とある。

概要[編集]

8方向レバーと3ボタン(ショット1=攻撃、ショット2=ジャンプ、ショット3=振り向き)で操作する。 6種類の武器がある。またパワーアップアイテムで、武器の火力・連射速度・射程距離、チェルノブのジャンプ力がそれぞれ向上する。

画面は一定の速度で右方向にスクロールし続け、レバーから手を離しても走り続ける。「レッツランニング」というキャッチコピーの通り、レバーを左に入れてもその場で走るのを停止しスクロールに従って画面左方向へ置いていかれるだけで、基本的に後退はできない(ジャンプ中に後退は可能。またはボスステージのみ前後移動が可能)。全7面。ステージ曲は2曲しか存在しなかったが、家庭用に移植されたものでは各ステージに曲が追加されている。

ゲーム内容[編集]

武装[編集]

光子力光線
初期装備の光線銃。連射が可能で、シンクロ連射を使うと凄まじい事になる。
エネルギーブーメラン
往復能力を持つブーメラン。ジャンプ中に放つと変則的な軌道で帰還するため意外に強いが、連射能力に難がある。
光輪
幅の広い直線攻撃。やや威力が低い。
電撃むち
判定が持続する鞭を放つ。射程が短めで威力はあまり無いが敵を貫通する。メガドライブ版では飛鉄球になっている。
重力分銅
円弧を描きながら飛んで行く分銅。弾単体の威力は強いが、弾の画面外への進行速度が遅い上、連射のパワーアップレベルが上がる毎に円軌道が拡大する。
赤城山ミサイル
誘導ミサイル。爆風にも判定がある。元ネタは『プロジェクトA子』。[要出典]

ストーリー[編集]

ある日、原子力発電所の爆発事故に巻き込まれた、炭鉱夫チェルノブ。九死に一生を得たが、異状〔ママ〕能力が身に付いた。そして謎の組織デスタリアンが、その能力を狙う。

他機種版[編集]

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 売上本数
1 チェルノブ
日本の旗1992年10月16日
アメリカ合衆国の旗欧州連合の旗1992年
メガドライブ データイースト データイースト 8メガビットロムカセット[1] 日本の旗T-13073
アメリカ合衆国の旗T-13036
欧州連合の旗1144-50
-
2 チェルノブ
ビデオゲームアンソロジー VOL.2
日本の旗1993年1月29日 X68000 マイコンソフト 電波新聞社 5インチフロッピーディスク DP-3205024 -
3 チェルノブ
日本の旗2007年9月11日 Wii
バーチャルコンソール
データイースト パオン ダウンロード - -
メガドライブ版の移植
メガドライブ版(1992年)
基本設定やグラフィック、ステージ構成等に変更がある。ストーリーは「さらわれた妹を助ける為に、科学者であるチェルノブが父が開発したコンバットスーツで戦う」というもの。エンディングでは、妹が助かった事が分かる。最終面のBGMでイット・バイツの"I Got You Eating Out Of My Hand"が流れる。Wiiバーチャルコンソールで2007年9月11日に配信されるが、音楽の音色が完全には再現されていない。
X68000版(1993年
開発はマイコンソフト、発売は電波新聞社。ビデオゲームアンソロジーのVol.2として発売される。内容はアーケード版の完全移植。メガドライブ用コントロールパッド変換アダプターが付属していた。
セガサターン版(未発売)
1997年頃に東京ゲームショーや秋葉原の一部店舗の店頭にて、製作途中のバージョンが展示されたが発売中止となる。内容はアーケード版の完全移植。

スタッフ[編集]

  • プログラム:INOUE(井上隆明)、AKIYAMA(秋山宗一)、HAGA
  • ハード:SHINOZAKI
  • サウンド:HARA(原あづさ)、YOSHIDA(吉田博昭)、KIUCHI(木内達也)、TENNO
  • グラフィック:M.TOKORO(野老雅典)、J.S、MIX MAN、RITSU.T

評価[編集]

アーケード版

当時のゲーム雑誌『ゲーメスト』の企画「第2回ゲーメスト大賞」(1987年)で、読者投票によりベストキャラクター賞で本作の主人公であるチェルノブが13位を獲得している[2]

メガドライブ版

ゲーム誌「ファミコン通信」のクロスレビューでは合計25点(満40点)[3]、「メガドライブFAN」の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、23.68点(30点満点)となっている[1]

項目 キャラクタ 音楽 お買得度 操作性 熱中度 オリジナリティ 総合
得点 4.34 4.13 3.80 3.46 3.91 4.04 23.68

問題作と言われる所以[編集]

本作が日本ゲーム史上に残る問題作と言われる所以は、ストーリーなどの設定の際どさにある。タイトル画面のソ連国旗、「原子力発電所の事故で被爆[4]した炭鉱夫」という設定、「円高コイン」というアイテムのネーミング、最終面に登場する自由の女神(最後には頭部が炎に包まれる)、そして何より『チェルノブ』というそのタイトルから、1986年チェルノブイリ原発事故を茶化した不謹慎ゲームであると、当時の世間から轟々たる非難を浴びた。

その際データイーストはテレビ番組のインタビューで「チェルノブはカルノフ(同社作品)の従兄弟という設定であり、原発事故とは全く関係ない」と釈明した[5][6]。しかし、同番組の構成・編集等の影響もあって、当時この釈明を信用する者は少なかった。この番組は「ゲームへの悪意に満ちた編集をされた」とのことで、データイーストではテレビ局に抗議したが、局からは型どおりの謝罪文が送られてきたのみだったという[5]

後に関係者が語ったところでは、当初は別の名前でゲームが開発されていたものの、事故発生の半年前に偶々開発者の間でチェルノブイリ原発の話題が出て、その際に「名前の響きが気に入ったから」という理由でゲームの名称が変更された、とのこと。結果的に不謹慎ゲームとなってしまったのは本当に「全くの偶然の一致」だという[5]

関連作品[編集]

  • トリオ・ザ・パンチ1989年) - 「でっけぇ奴」ステージボスとして新武器のハンマーを持ったチェルノブが登場する。また同ステージはどことなく原作テイストで、巨大土偶の頭が跳ね跳んでいる。ボスであるチェルノブは大きくない。倒してもステージ14で出てくる。
  • ドラゴン忍者(1988年) - ステージ5。貨物列車の中に、チェルノブを輸送する冷凍コンテナが見られる。
  • タンブルポップ(1991年) - 雑魚敵キャラクターとしてチェルノブがカメオ出演。9面の宇宙ステージにて登場し、原作技の光輪を3連続で放ってくる。
  • ファイターズヒストリー ~溝口危機一髪!!~1995年) - 隠しキャラクターでチェルノブが登場。原作をオマージュした多彩な飛び道具を有する。またステージ曲も原作BGMをアレンジしたものとなっている。

脚注[編集]

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  1. ^ a b 「7月号特別付録 メガドライブ&ゲームギア オールカタログ'93」、『メガドライブFAN』第5巻第7号、徳間書店1993年7月15日、 21頁。
  2. ^ 「ゲーメスト大賞11年史」、『GAMEST MOOK Vol.112 ザ・ベストゲーム2 アーケードビデオゲーム26年の歴史』第5巻第4号、新声社1998年1月17日、 22 - 23頁、 ISBN 9784881994290
  3. ^ チェルノブ [メガドライブ] / ファミ通.com” (日本語). KADOKAWA CORPORATION. 2015年1月24日閲覧。
  4. ^ ゲーム中には「原発の爆発事故に巻き込まれた」描写はあるが、「放射線に被曝した」という描写はない。
  5. ^ a b c 多根清史、箭本進一、阿部広樹 「第2章 1986〜1989」『超アーケード』 太田出版2002年5月31日、94 - 97頁。ISBN 9784872336702
  6. ^ 多根清史、箭本進一、阿部広樹 「第2章 1986〜1989」『超アーケード』 太田出版2002年5月31日、107頁。ISBN 9784872336702

外部リンク[編集]