チェッカーキャブ無線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

チェッカーキャブ無線(ちぇっかーきゃぶむせん) は、主に東京23区武蔵野市三鷹市を営業区域とするタクシーの無線グループである[1]

概要[編集]

1964年(昭和39年)設立[1]。所在地は中央区銀座。2015年12月現在、隣接する神奈川県三多摩地区も含め中小タクシー会社51社が加盟。約4,600台を有し[2]、東京都東部地区を主要営業地盤とする[2]。かつては千葉県にも加盟会社(ヒノデ第一交通)があったが、2015年に脱退した。

なお本組織は以下の2つで構成される。

  • チェッカーキャブ無線協同組合[3]:共同無線配車事務を目的とした協同組合
  • 株式会社チェッカーキャブ[4]: Checker Cab Co.,Ltd.):共同営業を統括する会社組織[1]

形態[編集]

中京自動車所属 プリウス
中京自動車所属 プリウス
中京自動車所属 シエンタ(ハイブリッドモデル)
中京自動車所属 シエンタ
(ハイブリッドモデル)
太陽自動車所属 クラウンコンフォート同社は以前自社無線を搭載そのため独自行灯を装着
太陽自動車所属 クラウンコンフォート
同社は以前自社無線を搭載
そのため独自行灯を装着
冨士自動車所属 エクシードキャブクラウンセダン(同社は現在グループ離脱)
冨士自動車所属 エクシードキャブ
クラウンセダン
(同社は現在グループ離脱)
関東自動車交通所属 NV200バネット
関東自動車交通所属 NV200バネット
左(天龍交通)無線車行灯表示が『チェッカー無線』右(アサヒ交通)非無線車行灯表示が『チェッカー』
左(天龍交通)無線車
行灯表示が『チェッカー無線』
右(アサヒ交通)非無線車
行灯表示が『チェッカー』

多くの無線グループが協同組合として構築されるのと異なり、東京トヨペットや加盟各社などが株主株式会社として機能する[1]

また東京地区のタクシー組合として最大規模を誇る東京無線協同組合との大きな相違点として、チェッカー無線以外の無線グループとの二重加盟、および自社無線の運用を認めていること[5]・無線車を保有していない事業者が存在する[6]ことが挙げられる。

2011年(平成23年)には東京無線協同組合と提携・業務の統合による合理化で共通乗車券の発行・装備品の共同購入・無線配車の統合・運転手教育の一本化などを実施すると報じられたが[2]、2014年現在での実績は2012年4月に共通乗車券を発行したのみである[7]

車両[編集]

標準車は朱色を基調に市松模様のストライプを巻いた共通の塗装[8][9]を採用。黒塗りハイグレード車は「エクシードキャブ」と呼称される。2015年に導入が開始された日産・NV200バネットは黄色を基調とする。

行灯はラグビーボール型で無線車は「チェッカー無線」、非無線車は「チェッカー」[10]、その下部には無線車は無線番号と社名、非無線車は社名が記載される[11]

歴史[編集]

  • 1964年昭和39年) - トヨペット車を使用するタクシー事業者で組織された「トヨペット研究会」を母体とし、前身となる株式会社タクシーサービスセンター設立。
  • 1970年(昭和45年)- 社名を「株式会社チェッカーキャブ」へ変更。
  • 1982年(昭和57年) - 東京ヤサカ自動車が加盟。
  • 1984年(昭和59年) - 豊和自動車が東京無線へ移籍のため脱退。
  • 1985年(昭和60年) - 山王交通と高砂自動車が加盟。
  • 1986年(昭和61年) - 三丸交通が東都自動車グループへ移籍のため脱退。
  • 1993年平成5年) - 東京相互無線と同時加盟していたチャンピオン交通が東京無線グループの国産自動車交通に吸収合併され脱退。
  • 1994年(平成6年) - 東横自動車が京王交通(現:飛鳥交通)に吸収合併され脱退。
  • 1995年(平成7年) - 白樺自動車(現:国際ハイヤー)が国際自動車の子会社となり脱退。
  • 1998年(平成10年) - 東京第一ハイヤー(現:第一交通千住営業所)が加盟。
  • 1999年(平成11年) - 東都コミタス(→ANZEN品川営業所→2012年廃止)がANZENグループ(当時は安全自動車)に吸収合併され脱退。
  • 2000年(平成12年) - 東海自動車(現:国際自動車【世田谷】世田谷営業所)が安全自動車に吸収合併され、東京第一交通[12]が東京無線へ移籍のため脱退。第一交通産業グループの芙蓉第一交通がEM自交無線(現:EM無線)から移籍。
  • 2002年(平成14年) - 山王交通が廃業。東部無線と同時加盟していた明治交通グループ3社(鳳自動車・明治交通・明治自動車)が東京無線へ移籍のため脱退。
  • 2003年(平成15年) - 堀切交通が東京無線へ移籍のため脱退。東京相互無線の三陽自動車(現:三陽自動車交通)とリボンタクシーが加盟。
  • 2004年(平成16年) - 独自のボディカラーと無線を使用していたグリーンキャブが脱退。
  • 2005年(平成17年) - 以前グループを離脱(時期不明)し国際自動車グループに所属していた大丸交通が復帰。北海道交運グループ傘下の東京太陽、神奈川県横浜市の国際交通、東京相互無線より栄泉交通・関東自動車交通・互助交通・洲崎交通・美松交通・八洲自動車・山三交通[13]が加盟。國際株式会社国際交通が国際自動車グループに復帰のため脱退。デジタルGPS無線を運用開始。
  • 2006年(平成18年) - 東京相互無線が閉局。黒塗りハイグレードタクシー「エクシードキャブ」を運用開始。
  • 2009年(平成21年) - 大丸交通・森永タクシーが国際自動車グループに加盟[14]のため脱退。
  • 2010年(平成22年) - 大国自動車交通・すばる交通が日本交通グループに加盟のため脱退。EM自交無線から七福交通・東武タクシー・新東タクシー・台東タクシー・東京合同自動車・双美交通が移籍。帝全交通が中央無線グループの昭栄自動車に吸収合併され脱退[15]
  • 2012年(平成24年)- 盈進自動車が大和自動車交通グループに移籍のため脱退[16]IP無線配車システム「チェッカーモバイル」の試験運用を開始[17]
  • 2013年(平成25年)- 冨士自動車が国際自動車グループへ移籍のため脱退。東京地区全車両にSuicaPASMOなどの電子マネー決済機器導入[18]
  • 2014年(平成26年)- 創立50周年。全無線車をIP無線化[19]
  • 2015年(平成27年)- 第一交通産業グループ3社(第一交通・ヒノデ第一交通・芙蓉第一交通)が脱退[20]し自社無線での独自営業に、大同交通がヒノデ第一交通に営業権を譲渡しタクシー事業から撤退、同社の大田営業所(芙蓉第一交通と同じ所在地)となる。
  • 2017年 (平成29年) - 4月に関東自動車交通が業務提携による国際自動車グループへ移籍のため脱退。

加盟会社及び営業所[編集]

東京23区武三地区[編集]

社名 営業所 備考
アサヒ交通 江戸川区松島 富士グループ
錨自動車 世田谷区新町  
一越観光 中央区日本橋室町
世田谷区大蔵
栄泉交通 江東区東陽
国光自動車 港区港南
互助交通 墨田区江東橋
江東区南砂
小松川タクシー 江戸川区松島
境交通 三鷹市深大寺
榮交通 大田区大森南
栄自動車 足立区梅田
葛飾区東金町
三信交通 大田区東六郷 三信交通グループ
三陽自動車交通 江東区冬木  
三和交通[21] 荒川区南千住
七福交通 江東区亀戸 東京七福グループ
品川交通 品川区北品川  
品川タクシー 品川区東品川
新東タクシー 足立区中央本町
新日本交通[22] 北区浮間
日月東交通 江戸川区東小岩・松江[23] 富士グループ
洲崎交通 江東区東陽  
台東タクシー 葛飾区西亀有
太陽自動車 葛飾区四ツ木 北海道交運グループ
太洋モータース 大田区田園調布
高砂自動車 目黒区目黒 富士グループ 
中京自動車 足立区入谷  
月島自動車交通 葛飾区金町
天龍交通 品川区南大井 高岡交通グループ
東京協同タクシー 板橋区上板橋 東京自交無線→チェッカー
東京交通興業 江東区塩浜  
東京合同自動車 荒川区東日暮里
東京太陽 葛飾区四ツ木 北海道交運グループ
東京都民自動車 世田谷区松原  
東京ヤサカ自動車 大田区大森南 ヤサカグループ
東武タクシー 墨田区向島 東京七福グループ
富士交通 北区栄町  
双美交通 葛飾区立石
平和自動車交通 江戸川区松江
本州自動車 三鷹市北野 立川観光自動車グループ
毎日タクシー 江東区冬木
江戸川区船掘
毎日タクシーグループ
三葉交通 葛飾区東立石 三信交通グループ 
三ツ矢観光自動車 中央区日本橋箱崎町
葛飾区白鳥
墨田区墨田
旧EM無線→EM自交無線→チェッカー
ミツワ交通 墨田区文花
みなとタクシー 板橋区前野町蓮根 北港梅田ハイタク事業協同組合グループ
美松交通 江東区毛利 富士グループ
八洲自動車 江東区清澄  
宮城交通[24] 豊島区西池袋
山三交通 江東区南砂
リボンタクシー 江東区千石 毎日タクシーグループ

東京23区武三地区以外[編集]

社名 営業所 備考
八幸自動車 稲城市百村 立川観光自動車グループ・自社無線
国際交通 横浜市磯子区岡村  
東京ヤサカ自動車 横浜市保土ヶ谷区仏向町

不祥事[編集]

  • 2016年11月にチェッカーキャブ無線加盟会社がドライブレコーダー映像をテレビ局に提供し放映されたが、外部へ提供を行う事案ではないことが問題となり、チェッカーキャブ無線ではウェブサイト上で謝罪文を掲載した[25]

その他[編集]

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ a b c d 会社概要 チェッカーキャブのウェブサイト 2011年6月19日閲覧
  2. ^ a b c タクシーの再編が加速 『日本経済新聞』 2011年6月17日東京夕刊
  3. ^ チェッカーキャブ無線協同組合(法人番号 5010005001475)
  4. ^ 株式会社チエツカーキヤブ(法人番号 1010001050455)
  5. ^ 三陽自動車(現・三陽自動車交通)やリボンタクシーなどは東京相互無線、明治交通グループ3社は東部無線、三ツ矢観光自動車とミツワ交通はEM自交無線に加盟していた。自社無線は太陽自動車と東京太陽、2015年まで加盟していた第一交通産業グループが存在した。
  6. ^ 2015年度中に無線車を2000台体制まで拡充する方針を発表し、無線車非保有事業者への無線システム貸与を開始したため、非保有事業者は減少しつつある。
  7. ^ 東京無線タクシー・チェッカーキャブ共通乗車券
  8. ^ 2004年に脱退したグリーンキャブのみ独自の薄緑色の外装を採用。
  9. ^ 東京地区で朱色のタクシーとしては他に中央無線・ANZENグループ・京急交通東京私鉄自動車協同組合)などがあったが、前2事業体は2015年現在東京四社色、京急交通はほぼ全車両が黒色となった。
  10. ^ 1985年頃までは以下のパターンが存在した。
    • 加盟各社の社名を記載。
    • 社名が3文字以上の場合は社名のみ(例=一越観光は「いちこし」、錨自動車は「いかり」、すばる交通は「すばる」と表示)。
    • 社名が2文字の場合は社名を挟んだ間に各社の社章(例=富士交通は富●士、三信交通は三●信と表示)、あるいは社名のみ表示(例=森永タクシーは森永、大洋モータースは大洋、品川交通は品交と表示)。
    • 社章のみ表示(三ツ矢観光自動車、栄自動車、東京ヤサカ自動車ほか)。
    なお、無線車については表面が上記と同じ表示で裏面は「無線」と表示されていた。
  11. ^ ただし錨自動車はいかり、品川タクシーは品タクと表示。会社によっては表示されない場合もあるほか、日月東交通・小松川タクシーは社章、大洋モータースは社内での車両管理番号を表示する。また品川タクシーのみ2014年頃まで「品●川」、それ以降は他社と同じ「チェッカー」としたほか、横浜市の国際交通は「国際」と表記される。
  12. ^ 第一交通産業とは関係ない。
  13. ^ 扇橋交通は日本交通グループへ移籍
  14. ^ 大丸交通は国際自動車グループ再加盟。
  15. ^ 葛飾営業所となった後、2013年廃止。
  16. ^ 移籍直後の車両は、チェッカーキャブカラーで営業し、順次四社カラーに塗り替えた。
  17. ^ 無線番号5000番台の車両が該当する。機器はモバイルクリエイト製。
  18. ^ 東京無線および日の丸自動車グループとの同一仕様を共同購入。なおかつて加盟していた第一交通産業グループ3社は独自仕様の決済機器を先行導入。
  19. ^ システム名称は「チェッカーモバイル2」、機器は西菱電機製。
  20. ^ チェッカー色車は市松模様帯を剥がして営業。
  21. ^ 横浜市に本社のある三和交通・名古屋市の三和交通・兵庫県の三和交通などとはそれぞれ関係ない。
  22. ^ 東京無線グループの新日本交通とは関係ない。
  23. ^ エクシードキャブのみ保有。また保有全車両が無線車となる唯一の事業所。
  24. ^ バス事業者の宮城交通とは関係ない。2009年に本グループの栄自動車と資本提携を行った。
  25. ^ この度のチェッカーキャブ加盟会社の車内映像がテレビ等マスコミ各局にて放送されている事態につきまして”. チェッカーキャブ無線. 2016年12月8日閲覧。

外部リンク[編集]