ダース

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

ダース (dozen, 打) とは個数の単位で、12個の組を表す。

語源[編集]

英語dozen /ˈdʌzn/(ダズン)の転訛。

dozen古フランス語に由来する[1]。現代フランス語では douzaine /duzɛn/(ドゥゼンヌ)で、これは場合によっては正確に12ではなく「12くらい」という意味になる。これは本来は基数詞 douze (12) から派生した集合数詞で、「12の同種のものの集まり」という意味である。フランス語の集合数詞の使用は限定的だが、他に huit (8) からの huitainedix (10) からの dizainequinze (15) からの quinzainevingt (20) からの vingtaine 等がある。

douze のさらに語源はラテン語duodecim である。

用法[編集]

日本語[編集]

例えば鉛筆が「12本」という代わりに「1ダース」という。文例としては「鉛筆1ダース(がある)」「1ダースの鉛筆(がある)」「鉛筆が1ダース(ある)」等。これらの「1ダース」は「12本」とまったく置換可能であり、「ダース」は助数詞の一種として扱われる。それゆえ、(「十」のような数詞と異なり)本来の助数詞「本」とは併用されない。

離散的な個数に対しのみ使い、(誤った例: 長さが1ダース)や序数(誤った例: 順位が1ダース)には使わない。

通常は12の倍数にのみ使用され、端数がある場合は使われない。例外的に、「6」は「半ダース」という。

英語[編集]

英語では a dozen pencils が普通で、a dozen of pencils はまれ[1]

数詞や some 以外の相当語を伴う場合は単複同形 (two dozen pencils, several dozen pencils) だが、some を伴う場合は複数形をとる (some dozens pencils)[1]

a dozendozens はばくぜんと「たくさん」を意味することもある[1]

グロス[編集]

12 ダース(122 = 144)をグロス (gross)、12 グロス(123 = 1728)をグレートグロス (great gross)、120 個 (12×10)をスモールグロス (small gross) という。

他の個数に対する特徴[編集]

12は10よりも約数が多いため10にはないメリットを有する。 10の約数1,2,5,10しかないため、長方形の箱に、立方体、球、円柱(立てて)のように幅と奥行きの長さが同じ物を入れる時は、

○○○○○
○○○○○

のように2×5となり細長くなってしまう。

12の約数は、1,2,3,4,6,12のため、

○○○○
○○○○
○○○○

のように3×4で入れることが可能となり、箱を持ちやすくなる。

また、1年を12ヶ月となった由来は月の満ち欠けによるものであるが、12ヶ月とすることで上半期・下半期のように1年を6ヶ月ごとに2等分する事もでき、かつ四半期や春夏秋冬のように、1年を3ヶ月ごとの4等分にする事もできる。 10ヶ月では2等分はできるが10は4で割り切れないため4等分はできない。

さらに、12×5=60(1分は60秒),12×2=24(1日は24時間),12×30=360(1周の角度は360度)のため、3時,6時を真横にできるなど、分かりやすいアナログ時計を可能にしている。

パン屋の1ダース[編集]

英語で、パン屋の1ダース (Baker's dozen) は13を現わす。

悪魔の1ダース[編集]

ロシア語圏で、悪魔の1ダース (devil's dozen) は、13を現わす[2]。これは悪魔召喚をする際に13の魔女が集まるという迷信に由来しており[3]、そのため、魔女の1ダース (witch's dozen) と呼ばれることもある。

脚注[編集]

  1. ^ a b c d リーダーズ英和辞典』「dozen」
  2. ^ Fear of number 13 develops triskaidekaphobia and ridiculous sarcasm”. Pravda.ru. 2011年2月25日閲覧。
  3. ^ baker's dozen”. IdiomDictionary.com. 2011年2月25日閲覧。