ダンドク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ダンドク
ダンドクの花(茨城県植物園)
ダンドクの花(茨城県植物園
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 単子葉植物綱 Liliopsida
亜綱 : ショウガ亜綱 Zingiberidae
: ショウガ目 Zingiberales
: カンナ科 Cannaceae
: カンナ属 Canna
: ダンドク C. indica L.
学名
Canna indica (L.])
シノニム

Canna coccinea Mill./アカバナダンドク
Canna indica (L.) var. flava (Roscoe) Baker[1]/キバナダンドク

和名
ダンドク(檀特または曇華)
英名
indian shot

ダンドク(檀特、学名: Canna indica L.)は、熱帯から温帯に生育するカンナ科の多年草。カリブ諸島、熱帯アメリカ原産であるが、園芸目的で世界各地に移出している。園芸種のカンナの原種のひとつ。

特徴[編集]

多年生の草本。地下にショウガに似た塊茎から茎を伸ばし、50cmから最大で2m程度となる。葉は30cm程度の紡錘形で先端が尖り、節ごとに互生する。花期は、亜熱帯では6月から9月、熱帯では周年。花は頂生し総状花序。色は黄色または赤で、花びらに見えるものは、雄しべが変化したものである。秋に実が熟すと、複数の重く丸く黒い種子を作り、これが散弾銃弾丸のように見えることから、英名Indian shotと呼ばれる。

分布[編集]

原産はカリブ諸島および熱帯アメリカであるが、世界中の温帯から熱帯にかけ園芸目的で移入している。

日本における分布[編集]

本種はもともと日本には存在しない、移入種[2]である。移入の時期は江戸時代初期であり、1664年に成立した花壇綱目にその記述がある。[3][4]混配品種の普及に伴い、原種である本種が栽培されることは少なくなり、現在では南西諸島に野生化した株が自生する。沖縄方言では「マーランバショウ」。

利用[編集]

園芸植物として栽培される。

ギャラリー[編集]

脚注[編集]

  1. ^ E. C. Stuart Baker (1864–1944; 鳥類学者) もしくはジョン・ギルバート・ベイカー (1834–1920; 植物学者)
  2. ^ 1-8.移入種(外来種)リスト(維管束植物)(pdf) 移入種(外来種)への対応方針について/平成14年8月 野生生物保護対策検討会移入種問題分科会(移入種検討会)
  3. ^ 狩野重賢画「草木写生」(pdf) Hiyoshi Review of Natural Schience; Keio University No.36, 1-14 (2004)
  4. ^ 明治前園芸植物渡来年表(pdf) Hiyoshi Review of Natural Science; Keio University No.42,27-58 (2007)