ダルド歩兵戦闘車

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VCC-80 ダルド
Dardo IFV.jpg
基礎データ
全長 6.7 m
全幅 3.0 m
全高 2.64 m
重量 23.4 t
乗員数 3 名+6 名
装甲・武装
装甲 14.5mm機銃弾抗堪
主武装 KBA 25mm機関砲×1
BGM-71 TOW/スパイクLR対戦車ミサイル発射機×2
副武装 MG42/59 7.62mm機関銃×1
機動力
速度 70 km/h
エンジン イヴェコ-フィアット 520HP-6V-MTCAターボチャージドディーゼル
520hp / 2,300rpm
懸架・駆動 ハイドロニューマチックトーションバー・スプリング
行動距離 600 km
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VCC-80 ダルド英語: VCC-80 Dardo)は、イタリアで開発された歩兵戦闘車。なおVCC-80とは、Veicolo Corazzato da Combattimento 80の略であり、80年代型装甲戦闘車両の意味である。

来歴[編集]

イタリア陸軍は、1980年代初頭よりVCC-1カミリーノ歩兵戦闘車イタリア語版の運用を開始していた。これはFMC英語版社のAIFVを参考にしており、M113装甲兵員輸送車を元にして、銃手用ハッチに、全周旋回可能なターレットと防楯付き銃架を取り付けるとともに、銃眼潜望鏡を装備したものであった。ただし主武装は従来通りのM2 12.7mm重機関銃であったことから、あくまで応急的な措置と言うべきものであった。

このことからイタリア陸軍は、1973年より、より本格的な歩兵戦闘車の研究を開始した。1982年にはこの研究に基づいて、オート・メラーラ社およびイヴェコ社に対して具体的な開発が発注された。

1986年には第1次試作車が完成、これを踏まえて改良された第2次試作車は1990年から1991年にかけて完成した。しかしイタリア陸軍はVCC-1を発展させたVCC-2歩兵戦闘車の配備を先行させ、VCC-80ダルド歩兵戦闘車の制式化は1998年まで遅れることとなった。

設計[編集]

装甲・武装[編集]

車体・砲塔のいずれもアルミニウム合金製となっており、国際アルミニウム合金名で5030番および7020番が使用されている。また枢要部には、さらに防弾鋼板が追加装備されている。車体正面では25mm APDS弾に、それ以外の全周で14.5mm API弾に抗堪するとされている。また、煙幕展張用として、80mm煙幕弾発射機が4基搭載されている。

本車は、TC-25 HITFISTと称される2名用砲塔を搭載している。TC-25は、主武装としてエリコンKBA 25mm機関砲を単装に搭載しており、即用弾は徹甲弾×75発および焼夷榴弾×125発、さらに予備弾薬として200発を収容する。-10度〜+60度の俯仰角を備え、限定的ながらも対空射撃も可能とされている。射撃統制装置としては、当初は戦車用のTURMS(Tank Universal Reconfigurable Modular system)が予定されていたが、最終的には、アメリカ陸軍M2ブラッドレー歩兵戦闘車に搭載されたものの派生型であるDNRSが採用された。

また、対戦車ミサイルとしてBGM-71 TOWまたはスパイクLR発射機が2基、副武装としてはMG42/59 7.62mm機関銃が1丁搭載された。

機動力[編集]

エンジンとしては、イヴェコ-フィアット 520HP-6V-MTCAターボチャージドディーゼルが採用されており、出力・重量比は22.2 hp/tとなっている。

トランスミッションはLSG1500自動変速機(前進4段/後進2段)であり、停止状態から40 km/hまでの加速時間は15秒とされている。サスペンションハイドロニューマチックトーションバー・スプリング式であり、トーションバーの直径は45ミリメートルである。

運用[編集]

2000年よりイタリア陸軍での運用を開始し、まずガリバルディ機械化旅団より配備された。また、2004年のイラク戦争において実戦投入されたほか、アフガニスタン紛争にも投入されている。

参考文献[編集]

関連項目[編集]