ダグ・フィスター

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ダグ・フィスター[1][2][3]
Doug Fister
テキサス・レンジャーズ #38
Doug Fister (37126130046).jpg
ボストン・レッドソックス時代
(2017年9月18日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国[4]
出身地 カリフォルニア州マーセド郡マーセド[4]
生年月日 (1984-02-04) 1984年2月4日(34歳)[4]
身長
体重
6' 8" =約203.2 cm
210 lb =約95.3 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 投手[4]
プロ入り 2006年 MLBドラフト7巡目(全体201位)でシアトル・マリナーズから指名[5]
初出場 2009年8月8日[4]
年俸 $1,750,000 (2017年)[6]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ダグラス・ウィルデス・フィスター (Douglas Wildes Fister, 1984年2月4日 - ) は、アメリカ合衆国カリフォルニア州マーセド郡マーセド出身のプロ野球選手 (投手) [4]。右投左打[4]MLBテキサス・レンジャーズ所属[7]。愛称はフィスト[8]

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

2004年カリフォルニア州にあるマーセド・コミュニティカレッジ在籍時、MLBドラフト49巡目(全体1451位)でサンフランシスコ・ジャイアンツから指名を受けたが、契約せずにカリフォルニア州立大学フレズノ校に進んだ[4]。なお、フレズノ校では学業成績優秀な生徒であり、建築士を志していた[9][10]

2005年にも、MLBドラフト6巡目(全体199位)でニューヨーク・ヤンキースから指名を受けたが、この時も契約しなかった[4]

プロ入りとマリナーズ時代[編集]

2006年MLBドラフト7巡目(全体201位)でシアトル・マリナーズから指名を受け、6月7日に契約した[4]。同年からマイナーリーグA-級のエバレット・アクアソックス英語版でプレーを開始し、20試合の登板・うち4試合が先発登板で、防御率2.25・3勝5敗4セーブ・WHIP1.15という成績を残した[11]

2007年はAA級ウェストテン・ダイヤモンドジャックスに所属し、24試合の先発登板で防御率4.60・7勝8敗 (勝率.467) ・WHIP1.44という成績を残した[11]

2008年もAA級ウェストテンでプレーし、31試合の登板 (23試合が先発登板) で防御率5.43・6勝14敗・WHIP1.49という成績を記録、防御率・WHIP共に2年連続で悪化したほか、デビューから3年連続で負け越した[11]。この頃はマイナーの先発ローテーションにさえ定着出来ない実力であった[12]

2009年8月7日、AAA級タコマ・レイニアーズからメジャーに昇格し[13]、翌日のタンパベイ・レイズ戦でメジャーデビュー、そして8月16日のヤンキース戦でメジャー初勝利を挙げた[14]。同年は11試合に登板、うち10試合に先発登板して防御率4.13・3勝4敗・WHIP1.28という成績を残した[4]。なお、この年マイナーではAAA級タコマ以外にAA級ウェストテンでも2試合に登板しており、マイナー合算では24試合 (先発17試合) の登板で、防御率3.81・6勝4敗・11四球・79奪三振・WHIP1.35を記録した[11]

2010年は、5月終了時点で10試合に先発登板して防御率2.45・3勝3敗と好投していた[15][9]が、6月初旬に右肩を痛めて故障者リスト入りした[9]。復帰後(6月26日の登板以降)は、18試合に先発登板で防御率5.24・3勝11敗と負け越した[15]。トータルでは、28試合の先発登板で防御率4.11・6勝14敗・WHIP1.28という成績だったが、メジャー2年目で規定投球回に達した[4]

2011年は、7月末の時点で21試合に先発登板し、防御率3.33・WHIP1.17という好成績を残していたが、3勝12敗と負け越していた[16]

タイガース時代[編集]

2011年7月30日フランシスコ・マルティネスチャーリー・ファーブッシュキャスパー・ウェルズチャンス・ラフィンとのトレードで、デビッド・ポーリーと共にデトロイト・タイガースへ移籍した[4]。タイガース移籍後は、得点援護が十分であった事や、アレックス・アビラ捕手との相性が良かった事が影響し、特に最後の8試合は全て1失点以内に抑える好投を見せ[16]、11試合の登板・うち10試合が先発登板で、防御率1.79・8勝1敗・WHIP0.84という成績をマークした[4]。2チーム合算では、32試合・216.1イニングの登板で防御率2.83・11勝13敗・WHIP1.06という成績で、キャリア初の防御率2.00台・2ケタ勝利・200.0イニングを記録した[4]。自身初のポストシーズンでは、ALDSでは2試合の登板で防御率6.52だったが、ALCSでは防御率2.45・WHIP0.96という内容を記録した[4]

2012年4月と6月に2度故障者リスト入りしたが[10]、レギュラーシーズンでは26試合に先発登板して防御率3.45・10勝10敗・WHIP1.19を記録、2年連続2ケタ勝利を挙げた[4]。ポストシーズンでは、ワールドシリーズの第2戦でライナーが頭部に直撃する事態に見舞われたが、7回途中まで1失点に抑える好投を見せた[10]

2013年は、33試合中32試合に先発登板し、うち22試合でQSをマークする安定感を発揮[1]。防御率3.67・14勝9敗・WHIP1.31・44四球・159奪三振という成績を残し、勝利数 (当時) や奪三振で自己ベストを更新した[4]。ポストシーズンでも、2試合に登板して好投した[1]

ナショナルズ時代[編集]

2013年12月2日スティーブ・ロンバードッジイアン・クロルロビー・レイとのトレードで、ワシントン・ナショナルズへ移籍した[17][4]

2014年2月1日にナショナルズと1年契約に合意した[18]3月29日に、肘の炎症で15日間の故障者リスト入りした[19][2]5月9日オークランド・アスレチックス戦で復帰したが、4.1回を9安打7失点と抑えられず、敗戦投手となった[20][21]。その後、8月メラノーマの切除手術を受けた影響で打ち込まれた時期もあった[2]が、25試合の先発登板で規定投球回には到達[4]。防御率2.41はリーグ4位、16勝はリーグ7位にランクインし[22]、シーズン終了後のサイ・ヤング賞投票では8位に入った[23]

2015年7月29日ジョナサン・パペルボンの加入に伴い、背番号を58から33に変更した[24]。この年は、ピッチングの約6割を占めるツーシームの球速が低下して長打を打たれる場面が増えた為、8月になってリリーフに回った[3]。最終的には25試合に登板 (15試合が先発) し、防御率4.19・5勝7敗1セーブ・WHIP1.40という成績を記録、5年ぶりの防御率4.00以上・10勝未達だった一方、自身初のメジャーでのセーブを挙げた[4]。オフの11月2日FAとなった[25]

アストロズ時代[編集]

2016年1月28日ヒューストン・アストロズと1年700万ドルで契約を結んだ[26]。背番号は再び58となった[4]。アストロズでは32試合に先発登板し、防御率4.64・12勝13敗・WHIP1.43という成績を記録した[4]。2年ぶりに規定投球回に到達して2ケタ勝利も挙げたが、防御率とWHIPは2年連続で悪化した[4]。オフの11月3日にFAとなった[4]

エンゼルス傘下時代[編集]

2017年5月末に、ロサンゼルス・エンゼルスと契約を結んだ[27]。ここでは、AAA級のソルトレイク・ビーズで3試合に先発登板し、防御率4.02・1勝無敗・WHIP1.34を記録していた[11]が、メジャーで登板する機会がないまま、6月23日ウェイバーに掛けられた[28][29]

レッドソックス時代[編集]

ウェイバーにかけられた2017年6月23日ボストン・レッドソックスと契約を結んだ[28][29]6月25日のエンゼルス戦で先発したが、6.0回3失点の投球で敗戦投手となった[30]。この年は18試合中15試合に先発登板したが、メジャーデビュー年以来8年ぶりに100.0イニング未達に終わり、防御率(4.88)は3年連続で悪化、5勝9敗は3年連続で負け越しという結果だった。オフの11月2日にFAとなった[31]

レンジャーズ時代[編集]

2017年11月28日テキサス・レンジャーズと1年350万ドルで契約を結んだ[32]

投球スタイル[編集]

フィスター自身「僕はゴロを打たせることに主眼を置いているシンカーボーラー」と話しており[2]、打たせて取るタイプの技巧派である[3][2][1]

球速は、一時140キロ台半ばだった頃もあった[1][10][16]が、140キロ前後(140キロ台前半)である[3][2][9][12]持ち球は、ツーシームシンカーが主体であり[3][2]、他にチェンジアップカーブカッタースライダー等を投げる[3][2][1][10][16]。速球のシーズン平均球速が90mph(約144.8km/h)を超えたのはメジャー昇格後では2011年の1回だけで、その他の年は88~89mph(141~144km/h)程度である[33]

プレッシャーのかかる場面に強く、ポストシーズンでも好投している[1][10][16]

詳細情報[編集]

年度別投手成績 [4][7][編集]





















































W
H
I
P
2009 SEA 11 10 0 0 0 3 4 0 0 .429 256 61.0 63 11 15 0 2 36 1 0 29 28 4.13 1.28
2010 28 28 0 0 0 6 14 0 0 .300 720 171.0 187 13 32 2 6 93 8 3 85 78 4.11 1.28
2011 21 21 3 0 0 3 12 0 0 .200 602 146.0 139 7 32 2 9 89 3 1 57 54 3.33 1.17
DET 11 10 0 0 0 8 1 0 0 .889 273 70.1 54 4 5 0 3 57 0 0 19 14 1.79 0.84
'11計 32 31 3 0 0 11 13 0 0 .458 875 216.1 193 11 37 2 12 146 3 1 76 68 2.83 1.06
2012 26 26 2 1 2 10 10 0 0 .500 673 161.2 156 15 37 1 7 137 1 0 73 62 3.45 1.19
2013 33 32 1 0 1 14 9 0 0 .609 881 208.2 229 14 44 2 16 159 7 0 91 85 3.67 1.31
2014 WSH 25 25 1 1 0 16 6 0 0 .727 662 164.0 153 18 24 0 7 98 5 0 52 44 2.41 1.08
2015 25 15 0 0 0 5 7 1 0 .417 449 103.0 120 14 24 3 6 63 1 0 56 48 4.19 1.40
2016 HOU 32 32 0 0 0 12 13 0 0 .480 779 180.1 195 24 62 1 7 115 10 0 98 93 4.64 1.43
2017 BOS 18 15 1 0 0 5 9 0 0 .357 392 90.1 87 9 38 3 3 83 2 1 55 49 4.88 1.38
2018 TEX 12 12 0 0 0 1 7 0 0 .125 289 66.0 73 11 19 0 6 40 1 0 40 33 4.50 1.39
MLB:10年 242 226 8 2 3 83 92 1 0 .474 5976 1422.1 1456 140 332 14 72 970 39 5 655 588 3.72 1.26
  • 2018年度シーズン終了時

背番号[4][編集]

  • 58 (2010年 - 2015年7月、2016年)
  • 33 (2015年7月 - 同年終了)
  • 38 (2017年 - )

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f g 友成那智、村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2014』 廣済堂出版2014年、283頁。ISBN 978-4-331-51809-0
  2. ^ a b c d e f g h 友成那智、村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2015』 廣済堂出版、2015年、260頁。ISBN 978-4-331-51921-9
  3. ^ a b c d e f 友成那智、村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2016』 廣済堂出版、2016年、202頁。ISBN 978-4-331-52002-4
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab Doug Fister Stats - Baseball-Reference.com (英語) . 2017年10月9日閲覧。
  5. ^ Doug Fister Baseball Statistics 2003-2017”. Baseball Cube. 2017年11月30日閲覧。
  6. ^ Doug Fister Contract Details, Salaries, & Earnings” (英語). Spotrac. 2017年10月9日閲覧。
  7. ^ a b Doug Fister Stats, Fantasy & News - MLB.com (英語) . 2017年10月9日閲覧。
  8. ^ Ian Browne (2017年8月24日). “Red Sox Players Weekend nicknames explained” (英語). MLB.com. 2017年9月6日閲覧。
  9. ^ a b c d 友成那智、村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2011』 廣済堂出版、2011年、234頁。ISBN 978-4-331-51518-1
  10. ^ a b c d e f 友成那智、村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2013』 廣済堂出版、2013年、114頁。ISBN 978-4-331-51711-6
  11. ^ a b c d e Doug Fister Minor Stats - Baseball-Reference.com (英語) . 2017年10月9日閲覧。
  12. ^ a b 友成那智、村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2010』 廣済堂出版、2010年、222頁。ISBN 978-4-331-51439-9
  13. ^ MARINERS SELECT DOUG FISTER FROM TRIPLE-A TACOMA” (英語). MLB.com Mariners Press Release (2009年8月7日). 2016年1月29日閲覧。
  14. ^ Doug Fister 2009 Pitching Gamelogs - Baseball-Reference.com (英語) . 2017年10月9日閲覧。
  15. ^ a b Doug Fister 2010 Pitching Gamelogs - Baseball-Reference.com (英語) . 2017年10月9日閲覧。
  16. ^ a b c d e 友成那智、村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2012』 廣済堂出版、2012年、116頁。ISBN 978-4-331-51612-6
  17. ^ Nationals acquire RHP Fister from Tigers in four-player trade” (英語). MLB.com Washington Nationals Press Release (2013年12月2日). 2015年7月30日閲覧。
  18. ^ Bill Ladson (2014年2月3日). “Nats, Fister avoid arbitration, agree to one-year deal” (英語). MLB.com. 2015年7月30日閲覧。
  19. ^ language=英語 (2014年3月29日). “Nationals finalize Opening Day 25-man roster”. MLB.com Washington Nationals Press Release. 2014年4月30日閲覧。
  20. ^ Doug Fister 2014 Pitching Gamelogs - Baseball-Reference.com (英語) . 2017年10月9日閲覧。
  21. ^ Nationals vs. Athletics - Box Score - May 9, 2014” (英語). ESPN (2014年5月9日). 2014年5月10日閲覧。
  22. ^ 友成那智、村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2015』 廣済堂出版、2015年、480頁。ISBN 978-4-331-51921-9
  23. ^ 2014 Awards Voting - NL Cy Young Voting - Baseball-Reference.com (英語) . 2017年10月9日閲覧。
  24. ^ Chelsea Janes (2015年7月29日). “Jonathan Papelbon joins the Nationals: ‘I feel like it’s a new life’” (英語). The Washington Post. 2015年7月30日閲覧。
  25. ^ Nationals Roster & Staff - TRANSACTIONS” (英語). MLB.com (2015年11月2日). 2016年1月29日閲覧。
  26. ^ Brian McTaggart (2016年1月28日). “Fister excited to join Astros on 1-year deal” (英語). MLB.com. 2016年1月29日閲覧。
  27. ^ Maria Guardado (2017年5月18日). “Angels reportedly have deal with Fister” (英語). MLB.com. 2017年10月9日閲覧。
  28. ^ a b Ian Browne (2017年6月23日). “Sox pluck Fister off waivers, sign Peralta” (英語). MLB.com. 2017年6月24日閲覧。
  29. ^ a b Evan Chronis (2017年6月25日). “Red Sox thrilled by Fister's strong '17 debut” (英語). MLB.com. 2017年10月9日閲覧。
  30. ^ Doug Fister 2017 Pitching Gamelogs - Baseball-Reference.com (英語) . 2017年10月9日閲覧。
  31. ^ Key free agents for all 30 MLB teams MLB.com (英語) (2017年11月5日) 2017年12月30日閲覧
  32. ^ T.R. Sullivan (2017年11月28日). “Rangers, Fister ink 1-year, $3.5 million deal” (英語). MLB.com. 2017年11月30日閲覧。
  33. ^ Doug Fister » PitchFx » Overview”. FanGraphs. 2018年5月5日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]