ターミネーター:ニュー・フェイト

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ターミネーター:ニュー・フェイト
Terminator: Dark Fate
監督 ティム・ミラー
脚本 デヴィッド・S・ゴイヤー[1][2]
ジャスティン・ローズ
ビリー・レイ
原案 ジェームズ・キャメロン
ゲイル・アン・ハード
原作 ジェームズ・キャメロン
チャールズ・H・イグリー
ジョシュ・フリードマン
デヴィッド・S・ゴイヤー
ジャスティン・ローズ
製作 ジェームズ・キャメロン
デヴィッド・エリソン
製作総指揮 ジェームズ・キャメロン
出演者 リンダ・ハミルトン
アーノルド・シュワルツェネッガー
マッケンジー・デイヴィス
ナタリア・レイエス英語版
ガブリエル・ルナ
ディエゴ・ボネータ
音楽 ジャンキーXL[3]
撮影 ケン・セング
編集 ジュリアン・クラーク
製作会社 パラマウント映画
20世紀フォックス
スカイダンス・プロダクションズ
ライトストーム・エンターテインメント
テンセント・ピクチャーズ
配給 アメリカ合衆国の旗 パラマウント映画
中華人民共和国の旗 テンセント・ピクチャーズ
日本の旗 20世紀フォックス
公開 アメリカ合衆国の旗 2019年11月1日[4]
日本の旗 2019年11月8日[5][6]
上映時間 128分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $185,000,000[7]
前作 ターミネーター2
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ターミネーター:ニュー・フェイト』(原題:Terminator: Dark Fate)は、2019年制作のアメリカ合衆国SFアクション映画。監督はティム・ミラー。ターミネーターシリーズ生誕35周年記念作品。

ターミネーターシリーズ』のうち『ターミネーター2』(1991年公開)の正統な続編と本作を位置付けるシリーズの生みの親であるジェームズ・キャメロンが製作に復帰するほか[8]リンダ・ハミルトンも28年ぶりにサラ・コナー役で復帰する[5]。また、ターミネーターとは別に常人より強い能力を持つ強化人間(Enhanced Human Being, エンハンスド・ヒューマン・ビーイング)も登場する[9][10]

あらすじ[編集]

1998年、T-1000型ターミネーターとの死闘を制し、スカイネットの台頭を阻止してからおよそ3年。サラ・コナーと10代のジョン・コナーは、メキシコのビーチで束の間の休息を取っていた。そこへT-800が現れサラの目の前でジョンを抹殺する。必死に抵抗するサラの力も虚しく、死んでしまったジョンを抱き上げるサラ。審判の日は回避されたが、スカイネットの存在した時間軸が消滅される前に未来から送り込まれたT-800がもう一体現存していたのだった。任務を遂行したT-800はそのままビーチを後にする。

時代は変わり2020年。メキシコに2体の戦士が未来から転送されてきた。1体は機械軍が送り込んだT-1000を遥かに凌ぐ能力を持つ新型ターミネーター「REV-9」。もう1体は抵抗軍がターミネーターの製造過程で発生したサイバネティクス技術を人体に応用した強化人間「グレース」という長身の女性だった。REV-9は到着後すぐに行動を起こし「ダニー・ラモス」という人物の家に出向かう。本人が留守のため応対した父親を殺して家の中を物色し、ダニーが弟のディエゴと共に近くにある工場に勤務していることを突き止め、工場内に侵入する。一方ダニーはディエゴと共にいつもと変わりなく工場内で仕事をしていたが、そこへ父の姿に変身したREV-9が接触。ダニーを殺そうとするが、同じく工場内に潜入していたグレースによって間一髪で助けられる。ダニーは状況が理解出来ないが、父親だと思った筈の人の顔から金属骨格が剥き出しになっているのを見て、状況が読めぬまま弟のディエゴ、グレースと共に工場内から車で逃げ出す。REV-9は排障器付きの大型工事用トラックにて一行を追跡し、グレースはその最中に負傷する。この際REV-9に、形状を変化させて他人の容姿を擬態する液体金属の外装と強固な内骨格に分離して、それぞれが独立して行動する能力がある事が発覚する。REV-9がディエゴを殺し、ダニーとグレースを追い詰めていくが、そこに謎の女性が現れ、REV-9を爆発物で一時的に無効化する。ダニーとグレースはその人物が一体誰なのか知らなかったが、彼女こそ1995年にサイバーダイン社を破壊してスカイネットの台頭を阻止した「サラ・コナー」だったのだ。

REV-9との戦闘により対ターミネーター用に瞬発力重視で強化されたグレースは熱性痙攣をおこしてしまうが、薬局で抗痙攣薬などを入手して、ダニー、グレース、サラはモーテルへと退却してお互いの立場を説明する。サラは「審判の日」を自分とジョンで防いだことや、何者かから自らに送られてきたメールを元に、ダニーとグレイスの所在が判明しやってきたのだと話す。送り主不明のメールは以前から何通もサラの元へ届いており、メールで示された座標には必ずターミネーターが転送されてきて、文末には必ず「ジョンのために」と記載されていたと明かした。一方、グレースは自分は2042年からダニーを保護するために未来から送られてきた事を話す。グレースがいた未来ではスカイネットやジョン・コナーは存在せず、代わりに「レギオン」[11]という名のAIが覚醒し、それが人類を脅威と判断。核攻撃を行い人類の存続が脅かされていることを話す。レギオンは世界中のサーバーを掌握しており、抵抗軍は核デバイスを爆発させるEMP(電磁パルス攻撃)を開発して、機械軍を壊滅しようと画策している状態であると説明する。これを聞いてサラはダニーもまた自分と同様に将来人類抵抗軍のリーダーを産む存在だと思い、ダニー保護の協力を約束する。

一先ずサラ、ダニー、グレースは、サラの元へ届いたメールの正体を知るために、密航業者の叔父の協力を得てメールの発信源の米国に向かうが、データセンターと国境警備隊の警備用ドローンの管制室に侵入したREV-9に発見され米国国境警備隊に通報されて、一行は国境警備隊により留置場に留置されてしまう。その後REV-9は留置場に到着し金属探知機ゲートを突破するとダニーを殺すべく捜索を開始。ダニーは殺されそうになるが、サラの機転により一行はヘリコプターで脱出に成功。

ヘリコプターでメールの発信源に向かうと一軒の民家があり、玄関からジョンを殺害した「T-800」が姿を現す。サラはジョンを殺したT-800に激昂し破壊しようとするが、T-800はジョンを殺害するという目的を果たした後、スカイネットの勝利という目的を果たせず、長い時間をかけ人間や人類から様々なことを学習し良心を覚えたと語る。T-800は「カール」という名で生活し、人間の家族の養父になってこの民家で暮らしていることも告白。T-800は良心からサラにターミネーター破壊という生きる目的を与えようと、自らが感知したターミネーターが未来から転送されてくる時の電磁波の発生する座標を示したメールを送っていたと話す。そして一行はREV-9から逃げ続けるのではなく、どこか特定のキル・ボックス(罠箱、防衛ライン)で待ち構えて破壊することを決心し、T-800も人間の家族と別れREV-9破壊を手助けをすることを伝えるが、サラは「事が済んだらあなたを殺す」とT-800へ伝えるのだった。

サラ、ダニー、グレース、T-800(カール)はREV-9を破壊するべく、サラの旧知の知り合いの米軍少佐と接触しEMP兵器の横流し品を入手する。そこへREV-9がヘリコプターで到着。一行は逃走し、基地のゲートを突破し駐機中の輸送機を奪取し追撃をかわす。しかし追撃により少佐は殺害されEMP兵器も破壊されてしまった事が判明する。機内でグレースはダニーとサラに人類抵抗軍の指導者になるのはダニーの子供ではなく、ダニー自身であることを告げ、また審判の日以降に孤児となったグレースを養子として育てたのは、ダニーだったと告白する。そこへ空中給油機を奪取し追跡してきたREV-9が到着し、空中給油機を輸送機に衝突させ飛び移ってくる。墜落する輸送機の中から一行はパラシュートで脱出。パラシュートはダムに硬着陸してダム湖に水没、輸送機もダム湖に墜落するが、T-800の奮戦とサラの機転によりREV-9の追撃をかわす。その後、ダム地下の水力発電所のタービン室へと入り、ここをREV-9と決戦を行うキル・ボックスとすることにした。そしてそこへREV-9も到着し激しい戦闘が始まり、苦闘の末に高速で回転する巨大発電タービンにREV-9を巻き込むことに成功、REV-9の液体金属は溶融し、内骨格も粉砕され致命的ダメージを受ける。瀕死の重傷を負ったグレースは自らの動力源となっている大電力パワーパックを用いてREV-9をショートさせて破壊することを申し出て、ダニーがグレースの命と引き換えに彼女の体内からこれを取り出す。そしてダニーはT-800の助力でREV-9の内骨格にグレースのパワーパックを突き刺すことに成功、REV-9はショートしREV-9を押さえつけていたT-800と共に骨格が徐々に溶解し、ついに両者とも破壊された。

死闘から数日後。サラとダニーは家族と公園で遊ぶ子供時代のグレースを見に行く。そしてダニーはサラに「グレースは二度と死なせない」と伝える。サラはダニーに「二人が一緒に走り抜けられるように、今こそ訓練をする時だ」と答え、物語は幕を閉じる。

キャスト[編集]

※括弧内は日本語吹替[12]

スタッフ[編集]

製作[編集]

2019年4月4日(米国時間)にラスベガスにて開催された「Cinema Con」に登壇したシュワルツェネッガーやハミルトン、デイヴィス、スタッフによれば、本作は「『ターミネーター2』に残してきたものを再開する物語」とされている[17]。ハミルトンは出演の依頼に6週間ほど熟考する時間をもらったうえでトレーニングを積んで撮影に臨んだ。『2』当時と同じく現場では腕立て伏せや懸垂を重ねてシュワルツェネッガーを驚かせたそうである。『ターミネーター3』以降の作品についての質問には「忘れてもらってもいい」と言っている[17]。23日には『ターミネーター』シリーズの映画化権を持つスカイダンス・プロダクションズの株式を取得した中国の企業テンセント・ピクチャーズが共同製作に加わることも発表された[18]

2019年5月23日に予告編が公開された。さらに、同年8月29日(審判の日)に、2つの予告編が公開された。また、ターミネーターシリーズ恒例の 「また戻ってくる」を意味する「I'll be back」は今作にも存在する[19]

評価[編集]

本作は批評家から好意的に評価されている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには268件レビューがあり、批評家支持率は71%、平均点は10点満点で6.2点となっている。

興行収入[編集]

シネマトゥデイIGNの報道によれば、2019年11月1日アメリカ合衆国で世界初公開された北米初日興行収入は1060万ドル(約11億円)で、前作の『新起動/ジェニシス』を下回る。製作費の1億8,500万ドル(約204億円)の他にも巨額のマーケティング費用がかかっており、1億ドル(約110億円)の赤字計上が予想されている[20][21]

脚注[編集]

  1. ^ Fleming Jr, Mike (2018年4月13日). “Gabriel Luna Is New Terminator; Natalia Reyes & Diego Boneta Also Set To Star In Tim Miller-James Cameron Skydance Reboot”. Deadline. 2018年10月24日閲覧。
  2. ^ Topel, Fred (2018年1月10日). “David Goyer Offers A Krypton First Look, Updates On Green Lantern Corps And The Sandman”. Rotten Tomatoes. 2018年1月27日閲覧。
  3. ^ Couch, Aaron (2019年3月22日). “Junkie XL to Score 'Terminator: Dark Fate' (Exclusive)”. The Hollywood Reporter. 2019年3月22日閲覧。
  4. ^ Trumbore, Dave (2018年10月23日). “Terminator 6 and Charlie's Angels Set the Same November 2019 Release Date”. Collider. 2018年10月23日閲覧。
  5. ^ a b “ターミネーター最新作『ニュー・フェイト』11月日本公開!”. シネマトゥデイ. (2019年4月5日). https://www.cinematoday.jp/news/N0107955 2019年4月6日閲覧。 
  6. ^ “ジェームズ・キャメロン製作「ターミネーター」新作が11月公開、邦題も決定”. 映画ナタリー. (2019年4月5日). https://natalie.mu/eiga/news/326807 2019年4月6日閲覧。 
  7. ^ “‘Terminator: Dark Fate’ Faces $100 Million Box Office Loss”. Variety. (2019年11月3日). https://variety.com/2019/film/box-office/terminator-dark-fate-box-office-flop-1203391309/ 2019年11月13日閲覧。 
  8. ^ “New Terminator film is a “direct sequel” to Terminator 2, says James Cameron”. ShortList. (2019年5月28日). https://www.shortlist.com/news/new-terminator-film-is-a-direct-sequel-to-terminator-2-says-james-cameron-400175 2019年6月27日閲覧。 
  9. ^ “『ターミネーター:ニュー・フェイト』新キャラクターは「強化人間」 ─ 『ブレードランナー2049』女優が挑む”. THE RIVER. (2019年4月11日). https://theriver.jp/t6-nf-enhanced-human/ 2019年4月13日閲覧。 
  10. ^ “『ターミネーター:ニュー・フェイト』新ヒロインに抜擢された注目の新進女優”. 映画board. (2019年4月20日). https://eiga-board.com/posts/1723?p=1 2019年4月21日閲覧。 
  11. ^ 吹替版では「リージョン」
  12. ^ ターミネーター:ニュー・フェイト”. ふきカエル大作戦‼︎ (2019年11月8日). 2019年11月8日閲覧。
  13. ^ a b c d e f 『ターミネーター:ニュー・フェイト』に玄田哲章・戸田恵子・坂本真綾!吹替版キャスト発表”. シネマトゥデイ (2019年10月11日). 2019年10月11日閲覧。
  14. ^ Barrington’s Azar is back in Terminator: Dark Fate
  15. ^ Taniguchi, Munenori. “『ターミネーター』新作ジョン・コナー役にエドワード・ファーロング復帰。舞台裏映像も公開 - Engadget Japanese” (日本語). Engadget JP. 2019年7月23日閲覧。
  16. ^ インターネット・ムービー・データベース (IMDb)_Jude Collie
  17. ^ a b “『ターミネーター:ニュー・フェイト』サラ・コナー役リンダ・ハミルトンが復帰を語る ─ シュワちゃん&監督も歓喜、新キャストや作風の見どころも”. THE RIVER. (2019年4月6日). https://theriver.jp/t6-new-fate-linda-came-back/ 2019年4月13日閲覧。 
  18. ^ Tencent Boards Skydance's 'Terminator'”. Skydance Media (2018年4月23日). 2019年6月27日閲覧。
  19. ^ ターミネーター:ニュー・フェイト (2019)”. シネマトゥデイ. 2019年10月2日閲覧。
  20. ^ 『ターミネーター』新作、首位デビューも苦戦:全米ボックスオフィス考”. シネマトゥデイ (2019年11月5日). 2019年11月6日閲覧。
  21. ^ 【北米興行成績】『ターミネーター:ニュー・フェイト』がコケる? 現時点で約100億円の損失になる見込み”. IGN Japan (2019年11月7日). 2019年11月7日閲覧。

外部リンク[編集]