タラスコン

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Tarascon
Blason de la ville de Tarascon (13).svg

Tarascon Le Chateau.jpg
行政
フランスの旗 フランス
地域圏 (Région) プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏
(département) ブーシュ=デュ=ローヌ県
(arrondissement) アルル郡
小郡 (canton) シャトールナール小郡
INSEEコード 13108
郵便番号 13150
市長任期 リュシアン・リムーザン
2014年-2020年
自治体間連合 (fr) fr:Communauté d'agglomération Arles-Crau-Camargue-Montagnette
人口動態
人口 15 056人
2015年
人口密度 204人/km2
住民の呼称 Tarasconnais
地理
座標 北緯43度48分21秒 東経4度39分37秒 / 北緯43.805833度 東経4.660278度 / 43.805833; 4.660278座標: 北緯43度48分21秒 東経4度39分37秒 / 北緯43.805833度 東経4.660278度 / 43.805833; 4.660278
標高 平均:? m
最低:3 m
最高:200 m
面積 73,97km2 (7 397ha)
Tarasconの位置(フランス内)
Tarascon
Tarascon
公式サイト tarascon.org
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タラスコンフランス語Tarascon、詳しくは後述)は、フランス南部の一地名ローヌ川の右岸沿いに置かれた古代ローマの陣営に起源する歴史ある町であり[1]、現在はプロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏ブーシュ=デュ=ローヌ県アルル郡の小郡庁所在地となっている都市である。かつては郡庁所在地であった。

地名の由来ともなっている怪物タラスクの伝説と、ルネ王の城ことタラスコン城などで知られる。

呼称[編集]

フランス語名 Tarascon仮名転写:タラスコン)。別表記として Tarascon-sur-RhôneTarascon (Bouches-du-Rhône) などあり。英語名も、正式名・別表記ともフランス語に準じる。

別表記 Tarascon-sur-Rhône (仮名転写:タラスコン=シュール=ローヌ)は「ローヌ川沿いのタラスコン」を意味し、同名の別地名であるフランス南西部のタラスコン(タラスコン=シュール=アリエージュTarascon-sur-Ariège。「アリエージュ川沿いのタラスコン」の意])と区別する必要がある場合に執られる表現の一つである。ただし、本項のタラスコンはあくまでも“本家”であり、したがって、地名として Tarascon 以外が用いられることは通常的でない。Tarascon (Bouches-du-Rhône) も同様で、所属地域であるブーシュ=デュ=ローヌの名を借りての説明表記であって地名ではない。そのほか、上記のようなかたちを執らず、平素な言葉による説明で済ませる場合もある。

地理[編集]

アヴィニョンの南23km、アルルの北20kmに位置し、ローヌ川を挟んだ対岸にはオクシタニー地域圏ガール県の小さな町ボーケールがある。 タラスコンとボーケールは地域圏も県も異なるが、複数の橋で結ばれている。 もっとも、流通面ではさながら一つの町のように機能している両者であるが、古くから土地と水利を巡って争いが絶えなかった歴史的経緯から、人的交流は極めて乏しい。

人口統計[編集]

1962年 1968年 1975年 1982年 1990年 1999年 2006年 2015年
8637 10584 10365 10735 10826 12640 13376 15056

参照元:1962年から1999年までは複数コミューンに住所登録をする者の重複分を除いたもの。それ以降は当該コミューンの人口統計によるもの。1999年までEHESS/Cassini[2]、2006年以降INSEE[3][4]

文化[編集]

怪物タラスク[編集]

人喰いの怪物を表した紀元前の石像
タラスクの原形と解釈され、「ノーヴのタラスク」と呼ばれる、ラ・テーヌen)III期(紀元前300- 紀元前120年頃)に属する遺物である。ノーヴen)出土。アヴィニョン碑文博物館(fr)所蔵。[5]
信仰の力によって怪物タラスクを手なずけた聖マルタ
タラスクの祭りにおける怪物タラスクの出し物

タラスク(Tarasque、ラテン語式にタラスクスとも称)はこの町に伝わる伝説上の怪物[6][7]で、中世イタリアヤコブス・デ・ウォラギネ著『黄金伝説 』に紹介されている[8]。 それによれば、当時タラスクはローヌ川付近の森に棲息していたという。かつての棲み処は遠くオリエントシリアにあったとし、海の巨怪レヴィアタン様の怪物オナクス(ボナコン、追うと灼熱のを噴射する)との間に生まれた竜であり、かつ半獣半魚の合成獣とする[9][7][注 1]。また、他の異なる聖女伝によれば毒息を吐く邪悪な竜の眷属(けんぞく)で[13][8]、硬い甲羅、6本の熊爪の、蛇状の尾を具えている[14][15][8][注 2]

時は西暦48年[要出典]キリスト教布教のためにサント=マリー=ド=ラ=メールからやってきた聖マルタ (: Sainte Marthe) は、当地にあるネルルク(「黒い森」の意)村を訪れた際、怖ろしい怪物タラスクの話を聞き、これを鎮めるべく森に入った。 そこで怪物と対峙した聖女はしかし、臆することなく一心に祈りを唱え、聖水を振りかけることでこれを抑え込むことに成功する。そうして、鎖に繋がれて飼い犬のように聖女の下(もと)にひれ伏した怪物[18][7]を、しかし、長らく苦しめられ続け、家族を喰われてきた村人たちは許すことなく、石礫(いしつぶて)でもって打ち殺した[9]

今日、タラスコンでは毎年6月の最終土曜日に「タラスクの祭り」が開催されている。15世紀頃から始まったとされるこの祭りでは、タラスクを模した張り子が、タラスケルと呼ばれる若者達に曳かれて会場を進んでいく[6]

英雄タルタランの扮装をする市民

1991年、フランス南西部はピレネー山麓の町エスペラザen)にて化石が発見された肉食恐竜に、この伝説の怪物に因んだ「タラスコサウルス」という学名が付けられた[要出典]

英雄タルタラン[編集]

タルタラン (Tartarin) は、小説家アルフォンス・ドーデの3部作『陽気なタルタラン(en)』『アルプスのタルタラン』『ポール・タラスコン』に登場する、タラスコンを生まれ故郷とする架空の英雄で、世界を股にかける冒険家である。 タルタランのシリーズは19世紀を舞台にした物語であり、怪物タラスクとその祭りのことも話の中で語られている。 そのような関係から、タラスクの祭りには英雄タルタランに引き連れられるかたちで怪物タラスクが現れるのである。

なお、1985年にはタルタランを記念した小さな博物館がオープンしている。

観光名所[編集]

聖ヨハネ門 (Portail Saint Jean)、コンダミヌ門ジャルネーグ門 :かつての市壁の名残である3つの門。聖ヨハネ門が正門。

聖マルタ教会 :聖マルタが埋葬されていると伝えられている。建築様式は、12世紀ロマネスク14世紀ゴシックで二分されている。地下納骨堂の由来は3世紀にまで遡る。

聖ヨハネ門
聖マルタ教会
タラスコン城(ルネ王の城)
町役場

タラスコン城 :川沿いにあり、現在のものは1401年アンジュー公ルイ2世が建造に着手したものである。建造は長男ルイ3世が引き継ぎ、次男ルネ1447年に完成させた。落成者の名を採り、この城はしばしば「ルネ王の城 (le château du roi René)」と呼ばれている。城は17世紀以降、国有になる1932年まで軍用の牢獄に転用されていた。

町役場1648年築造。

アクセス[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 怪物ボナコンとレヴィアタンの間の子供とも、動物のロバとレヴィアタンの間の子とも、レヴィアタンそのものとも言われているという記述[10]はあまり意味がなく、ボナコンはオナゲル(アジアノロバ)に違いないというラテン語の注釈があり[11]、プランタジネット朝英国のジェルヴェ・ド・ティルベリ英語版フランス語版による短い記載では片親のレヴィアタンにしか触れていないだけである[12]
  2. ^ ただし、考古学的・民俗学的知見から導き出されるタラスクの雛形[ひながた]と呼ぶべき存在は、古よりブーシュ=デュ=ローヌ地方にあるいは土着の謎多き人喰いの怪物[★右の画像を参照]である[16][17]

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ ローヌ河歴史紀行』157頁。
  2. ^ http://cassini.ehess.fr/cassini/fr/html/fiche.php?select_resultat=37082
  3. ^ https://www.insee.fr/fr/statistiques/3293086?geo=COM-13108
  4. ^ http://www.insee.fr
  5. ^ ヨーロッパの祝祭』163頁。
  6. ^ a b 図説ヨーロッパ怪物文化誌事典』251頁。
  7. ^ a b c 世界の怪物・神獣事典』257頁。
  8. ^ a b c 図説ヨーロッパ怪物文化誌事典』253頁。
  9. ^ a b Stace, Christopher, ed (1998). The Golden Legend: Selections. Penguin. pp. 183–184. ISBN 9780140446487. https://books.google.com/books?id=0v4euSc4h1IC&pg=PA184 
  10. ^ 図説ヨーロッパ怪物文化誌事典』252頁。
  11. ^ Dumont (1951), p. 154.
  12. ^ Dumont (1951), p. 165.
  13. ^ 偽ラバヌス。Dumont (1951), p. 167の仏訳:"un terrible dragon.. son souffle répandait une fumée pestilentielle".
  14. ^ 偽マルケラ。Dumont (1951), p. 158の仏訳: "six pattes aux griffes d'ours (queue de serpent), une double carapace comme une tortue de chaque côté."
  15. ^ 澁澤 (1994), p. 414.
  16. ^ ヨーロッパの祝祭[要ページ番号]
  17. ^ フランスの祭りと暦[要ページ番号]
  18. ^ 図説ヨーロッパ怪物文化誌事典』251-252頁。

参考文献[編集]

関連書籍[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]