タマカイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Jump to navigation Jump to search
タマカイ
タマカイ
タマカイ Epinephelus lanceolatus
保全状況評価[1]
VULNERABLE
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
Status iucn3.1 VU.svg
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: スズキ目 Perciformes
: ハタ科 Serranidae
: マハタ属 Epinephelus
: タマカイ E. lanceolatus
学名
Epinephelus lanceolatus
(Bloch, 1790)[1][2][3]
和名
タマカイ[3]
英名
Giant grouper[1][2]

タマカイEpinephelus lanceolatus)は、スズキ目ハタ科Epinephelus属に分類される魚類。またその風貌から漢字では魂が交わる魚という意味で魂交と書く[要出典]

分布[編集]

ペルシア湾を除くインド洋太平洋紅海[1]

日本では和歌山県伊豆諸島小笠原諸島、沖縄島以南の琉球列島で確認例がある[4]

形態[編集]

一般的な全長は190センチメートル[2]。最大全長270センチメートル[2]。最大体重400キログラム[2]。3mの記録があるともいわれる[5][6]サンゴ礁に生息する硬骨魚類としては最大種[1][3]。背鰭棘条数11、背鰭軟条数14 - 16[2][3]

2007年11月23日高知県室戸市室戸岬沖で全長2.3m、重さ208kgという巨大なタマカイ(地元では「モングエ」と呼ばれている)が定置網にかかったことがあり、NHK、日本テレビなどのニュースでその巨体の映像が流れたほか、朝日新聞にも記事が掲載されている[7]

大きい口と丸い尾をもつ。幼魚は不規則な黒と黄色の斑点をもち、成魚は緑灰色から緑褐色で、薄いまだら模様がある。鰭には多数の小さな黒い斑点がある。 成魚になるにつれて種特有の斑紋が消え、種を特定することが困難になる[8]

生態[編集]

サンゴ礁域の外側斜面で、崖状または洞窟状になった所、岩場で観察される[9][10]沈没船にもひそむ。水深100m以上の浅い海で大抵は50m以内に生息する[要出典]

イセエビ類・カニ類などの甲殻類、魚類を食べ、小型のサメやエイ、ウミガメ類の幼体を食べることもある[1]

人間との関係[編集]

沖縄県での方言名としてアーラーミーバイがある[3]。アーラミーバイは大型ハタ類の総称である[10][11]

食用魚で鍋や刺身がおいしく[12]、 沖縄では高級料理にも用いられる[13]

オーストラリアクイーンズランド州の海を象徴する魚である。食用にする沖縄県では、他の食用魚ヤイトハタとともに、タマカイの種苗生産技術を研究する[10]。沖縄県は2011年には日本国内で初めて人工授精に成功している[11]

人を襲ったという正確な記録は存在しないが、オセアニアの一部の地域では、「タマカイはダイバーを丸飲みにしてしまう」として恐れられている。また、NHKでも「人を襲い、頭を丸のみした怪物」と放送している[14]

日本へ輸入もされている[8]。東京の築地市場にまれに入荷する[8]。一方、台湾では養殖され、市場に出たり輸出がなされる。台湾では「ハタの王」、「魚のボス」と称されている[15]

分布域全体でもまれな種で、食用や薬用の乱獲・飼育施設での展示目的での採集などによる影響が懸念されている[1]。日本でも元々まれな種とされていたが近年は成魚の確実な確認・捕獲例がほぼなく、さらに減少することが懸念されている[4]。2017年現在沖縄県レッドリストでは絶滅危惧IA類と判定されている[3]。オーストラリアの幾つかの州では釣り規制対象魚となっている[16][出典無効]

絶滅危惧IA類 (CR)環境省レッドリスト[4]

Status jenv CR.svg

現代に繁栄している魚類の中では最もシーラカンスに似た形態や習性を持つとされている[17]。そのため、水族館アクアマリンふくしまでは、シーラカンスロボットとともに、タマカイを展示している[17]

ギャラリー[編集]

出典[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ a b c d e f g Shuk Man, C. & Ng Wai Chuen (Grouper & Wrasse Specialist Group). 2006. Epinephelus lanceolatus. The IUCN Red List of Threatened Species 2006: e.T7858A12856033. http://dx.doi.org/10.2305/IUCN.UK.2006.RLTS.T7858A12856033.en. Downloaded on 27 November 2017.
  2. ^ a b c d e f Froese, R. and D. Pauly. Editors. 2017. Epinephelus lanceolatus. FishBase. World Wide Web electronic publication. http://www.fishbase.org, version (10/2017).
  3. ^ a b c d e f 立原一憲 「タマカイ」『改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物(レッドデータおきなわ)第3版-動物編-』、沖縄県文化環境部自然保護課編 、2017年、241頁。
  4. ^ a b c 環境省版海洋生物レッドリストの公表について 環境省レッドリスト2017環境省・2017年11月27日に利用)
  5. ^ タマカイ”. 美ら海生き物図鑑. 沖縄美ら海水族館. 2018年5月26日閲覧。
  6. ^ 館内探検マップ-特別展示 タマカイ”. 海洋文化館 Official Site. 2013年1月6日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2013年4月5日閲覧。
  7. ^ どデカイ タマカイ、鍋600人分-コミミ口コミ2007年11月30日 『asahi.com』(朝日新聞) 2013-4-4閲覧
  8. ^ a b c おさかな情報 No.25 2004年1月 2003年度 第4回展示テーマ ハタ類 水槽設備シムラ 2013-4-5閲覧
  9. ^ 生物対象群に関するテキスト情報 環境省 2013-4-5閲覧
  10. ^ a b c 竹本淳史 (2012-04-01). “サンゴ礁の巨大魚 タマカイ”. 広報誌「南ぬ風」 (沖縄美ら島財団): 15. https://churashima.okinawa/userfiles/files/topics/kouhoushi/vol023.pdf 2018年5月27日閲覧。. 
  11. ^ a b タマカイ人工授精成功 県水産センター石垣”. 琉球新報. 琉球新報社 (2011年5月18日). 2013年5月1日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2013年4月4日閲覧。
  12. ^ 全長230センチ!巨大魚“タマカイ””. さんさんテレビ. 高知さんさんテレビ (2007年11月26日). 2013年4月4日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2013年4月4日閲覧。
  13. ^ タイムス料理講習会|講習会レポート|2009年11月1日(第16回) カヌチャベイホテル&ヴィラズ(6品) 株式会社沖縄タイムスサービスセンター 2013-4-4閲覧
  14. ^ NHK広報局 (2008年2月20日). “ハイビジョン特集 シリーズ 日本人カメラマン 野生に挑む”. 日本放送協会. 2013年4月4日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2013年4月4日閲覧。
  15. ^ ハタ王国の栄光と危機 世界に誇るハタ王国2011年3月072ページ 文・李珊圖・薜継光 『台湾光華』雑誌(Taiwan Panorama) 台湾政府・新聞局 2013-4-5閲覧
  16. ^ オーストラリアの釣り規則(保護対象魚)『オーストラリアの釣り情報!』(オーストラリア富士丸) 2013-4-5閲覧
  17. ^ a b シーラカンス展示新しく アクアマリンふくしま”. 福島民報. 福島民報社 (2013年3月16日). 2013年3月26日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2013年4月4日閲覧。

関連項目[編集]