タスクバー

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タスクバーは、Windows 95以降の画面の真下に表示される横長の棒状の領域[1]。ここにスタートボタンアプリケーションウィンドウ一覧などが格納される。

また、他のオペレーティングシステム、あるいはデスクトップ環境でもタスクバーに類する機能を有するものが存在する。例として KDEGNOME が挙げられる。

Windows[編集]

設定を変えれば、非表示にしたり、マウスカーソルをタスクバー付近まで動かしたときにのみ表示したり、幅を拡大して2行以上の表示にしたりすることもできる。

タスクバー上で右クリックメニューを表示するとウィンドウを整列させるなどの操作が可能。

スタートボタン[編集]

タスクバーの左端[1]にある「スタート」と書いてあるのがスタートボタンである(Vista 以降ではアイコンのみの表示)。スタートボタンを押すとスタートメニューが表示され、「それぞれのプログラムを開始」「パソコンの設定」「ログオフ・終了」などができる。パソコンを起動した際や作業を始めるときなどに、基本的に「最初に押すボタン」として用意されている。

Windows XP でスタートメニューのデザインが変更され、最近使ったプログラムを優先的に表示するなど動的な機能が付加された。XP と Vista では以前のバージョンのようなクラシックスタートメニューが選択できるが、Windows 7 ではクラシックスタートメニューが削除され、1種類に統一されている。

Windows 8 では、スタートボタンおよびスタートメニューが廃止され、スタート画面に変更された。 なお、Windows 8.1ではユーザーの要望に応えて復活はしたものの、従来のものではなくスタート画面を表示するためのものである。

タスクバーボタン[編集]

タスクバーにおいて、実際のウインドウ表示と常に連動し、全体のウインドウ状態を常時把握・操作するための領域。アプリケーションソフトを起動したりフォルダを開くなどの操作で単一のウィンドウが起動されると、それと同時にウィンドウ名とアイコンが表示されたボタン(バー状のタスクスイッチ)が表示される。逆に開いていたウィンドウを閉じるとそれに合わせ対応するボタンも自動的に消える仕組みになっている。タスクバーは主にこのタスクバーボタンを提供するために生まれたものである。

ウインドウ数が増えて1段での表示限界を超えると2段目に続き、画面に表示できない段は自動で隠れて縦スクロールバーが出現するが、この場合は一覧性や操作性が悪化してしまう。Windows XPからはウインドウをたくさん開いたとき同じ種類のものをひとつにまとめる機能が盛り込まれた。だがまとめられたウインドウには直接表示や操作が出来なくなってしまうマイナス面もあるため、設定により従来の仕様に戻す事も可能となっている。

Windows 7ではタスクバーに大幅な変更が加えられ、タスクバーボタンにクイック起動(後述)のようなランチャー機能を統合した。結果として新しいタスクバーはMac OS XDockに似た外観と操作性を備えるようになった。タスクバーには実行中のアプリケーションがアイコンで表示され、良く使うアプリケーションのアイコンも同様にタスクバーに登録できる。ボタンの有無とウインドウ表示状況は必ずしも一致しなくなったが、アプリケーション実行前・実行中・実行後を問わず同じボタンから操作できるという統一性を持ち、直感的な操作性の向上が図られている。表示についてもタスクバーの幅が太くなっており、標準では従来より大きなアイコンが表示されるのみで名称表示がなくなった。

これらの変更により従来の仕様に慣れたユーザーには混乱を招き当初は不評を買っていた側面もあるが、従来の仕様が直感的ではないと感じていたユーザーや新規ユーザーなどにとってはわかりやすくなった面もあり、新たな標準仕様は主にこのようなユーザー層への配慮から行われたものと言える。なおこの新仕様はタスクバーの設定を変更することでほぼ従来通りに戻す事も可能である。フォルダツールバーの外部フローティング機能など一部で廃止された機能もあるが、概ね以前よりも自由度が高く柔軟性や利便性が増していることから、従来のユーザーにも徐々に受け入れられている。

ボタンを右クリックすると最大化・最小化・終了などの操作ができるコンテキストメニューが現れる。Windows 7ではこのメニューがジャンプリストと呼ばれる機能に置き換わり、アプリケーションごとに開いたファイルの履歴を表示したり、直接アプリケーションの操作(例えばWindows Media Playerなら再生・停止など)を行える場合もある。ジャンプリストの表示は右クリックだけでなく、左ボタンを上方向にドラッグ&ドロップするジェスチャーでも表示できる。またShiftを押しながら右クリックすると従来のメニューも表示できる。

タスクトレイ[編集]

タスクバーの右[1]に存在する。常駐プログラムなどが登録したアイコンが置かれる。ファイアーウォールなど、パソコンの状態によってアイコンが変わるソフトもある。また通常は右端にデジタル時計が表示される。

Windows 7ではタスクトレイのさらに右側に「デスクトップを表示する」ボタンが追加された。ポイントすると開いているウィンドウを透過表示する(Aero Peek)。クリックすると全ウィンドウを最小化する(Vista以前のクイック起動にある「デスクトップを表示」アイコンと同じ)。

ツールバー[編集]

Windows 95Internet Explorer 4以降をインストールするとシェルの拡張機能としてタスクバー内に様々な機能を追加できるようになる。かつては余計なリソースを消費しシステムの動作を不安定にするなどの批判も多かった。Windows 98以降では標準で搭載されている。(Windows Explorer#アクティブ デスクトップも参照。)

Windows XP以前では、クイック起動などの各ツールバーをタスクバーの外へドラッグ&ドロップすることでデスクトップ上の任意の場所にフローティング表示させることができる(Microsoft Office 2003以前と同様)。Windows Vista以降ではタスクバーの外へ出すことはできなくなった。

クイック起動[編集]

よく使うアプリケーションを登録できるパレット型のランチャーツール。厳密にはフォルダツールバーの一種で機能は同等である。ここに登録すると項目がアイコン表示され、そのアイコンを一度クリックするだけで素早く起動できるようになる。 98以降のIEが統合されたすべてのWindowsに搭載されていたが、Windows7ではタスクバー自身が新たなランチャー機能を有したために廃止された。ただしクイック起動の実体フォルダは依然残されたままで、このフォルダを手動でツールバーに追加すると従来と同じ機能を再現出来る。

スタートメニューやデスクトップ上のリンクと比較すると、クイック起動は常にタスクバー上に直接表示されているためいつでもすぐに起動出来るという大きな長所がある。
スタートからいくつもメニューをたどったりデスクトップ表示を遮る他の邪魔なウインドウを一時的によけるといった余計な作業を省略出来るため、Windowsの操作に慣れたユーザーにとっては非常に利便性が高い。 単なるランチャーとしてだけではなく、アイコンの操作はエクスプローラーでのファイル操作に準じている。右クリックメニューからの名前変更・プロパティ表示・削除などが可能で、ドラッグ&ドロップで任意のショートカットを登録することもできる。

アイコンを追加するごとに表示領域が横へと広がるが、Windows XP以降ではデフォルトで3つ以上アイコンが登録されていると自動で省略表示が出来るようになった。省略されたアイコンについてはメニュー型ランチャーとして表示される。

使いこなせる者にとっては非常に優れたランチャーである一方、過度に登録すると多すぎて使い辛くなったり、タスクバーがアイコンだけで占有されるといったマイナス面も有している。
その性質から登録数は最小限に抑えなければならないのだが、Windows XP以降ではソフトをセットアップする際に自動登録するインストーラーが横行したために多数の不要アイコンで溢れる事態となった。このような状況のクイック起動は本来の性能を発揮しないばかりかしばしばスタートメニュー等にも劣るようになる。 ユーザーが不要なアイコンを減らせば解決するのだが、編集方法がわからずそれが叶わないユーザー層にとっては結果的に存在価値がないと見なされることが多い。

また、初心者にとっては直感的に「ウインドウ一覧」のボタンと混同してしまいがちである。 同じタスクバー上にある同じアイコンが表示されているボタンであるのに一方は「初めに押すもの」もう一方は「実行中に押すもの」となぜか2手に分かれている、と解釈しているためである。 このためアプリケーションの状態について実行中か未実行かの違いを認識していないユーザー層には直感的ではないと不評であった。 このような背景からWindows7ではタスクバー上のクイック起動を廃止し、ウインドウ一覧に同種のランチャー機能を一体化させることでアプリケーションが実行されているかどうかにかかわらず統一的な表示・操作体系を提供するよう改良された。

その他のツールバー[編集]

クイック起動と同様に任意のフォルダをタスクバー内のツールバーとして登録することもできる。Windows 7のクイック起動はウィンドウ一覧に統合されたが、依然として任意のフォルダーをツールバーとして追加することは可能である。

アドレスバーを表示することもでき、URLを入力するとウェブブラウザが、パスを入力するとエクスプローラーが起動する。ただし横長で場所を取るため利用する人は非常に少ない。

サードパーティー製のアプリケーションが独自のツールバーを登録することもできる。代表的なものとしてGoogle デスクトップなどがある。

他のデスクトップ環境[編集]

タスクバーという考えの最初に知られた実装はエイコーン・コンピュータArthur オペレーティングシステムに見られ、Acorn Archimedes コンピュータ用に1987年にリリースされた。その実装は Iconbar と呼ばれ、Arthur の次の RISC OS オペレーティングシステムでも必要不可欠な要素のままであった。Iconbar はマウントしたディスクドライブと RAM ディスク、実行しているアプリケーションやシステムユーティリティを表すアイコンをもつ。それらのアイコンは状況に応じたメニューやドラッグ・アンド・ドロップの動作をサポートする。

X Window System[編集]

Linux などの Unix系オペレーティングシステムでは KDEGNOME のようなデスクトップ環境が使われる。

KDE[編集]

KDE における Kicker の標準レイアウト
この Kicker のレイアウトでは、タスクバーはスクリーンの上端にあり、垂直領域を残すために(特にワイドスクリーンのモニターでは重要である)ほとんどのアプレットは(左)の垂直パネルに移動されている。×印のボタンを押すとアクティブなウィンドウが閉じられる。

多くの KDE ディストリビューションでは、タスクバーは Kicker プログラムによって実行され、タスクバーの一部である「アプレット」を含む長方形の「パネル」を表示する。アプレットは任意の場所に再配置することができ、例えば通知領域をタスクバーから切り離すことができる。標準の Kicker のレイアウトは Microsoft Windows のタスクバーに似た、画面下の一つのパネルからなる。KDE 4では KickerPlasma に取って代わられた。

GNOME[編集]

GNOME デスクトップ環境は独自のタスクバーを使い、それはパネルとして知られている。そのためそれらに関係するプログラムは gnome-panel と呼ばれている。標準設定で、GNOME は画面上と下に通常二つの全幅パネルを含む。上部のパネルには通常「アプリケーション」、「場所」と「システム」と表示されたナビゲーションメニューがこの順番で含まれている。これらのメニューにはそれぞれ一般のアプリケーション、ファイルシステムの領域、システム設定や管理ユーティリティーへのリンクが含まれる。上部のパネルには通常時計、通知領域も含まれ、更に dock のように二倍にすることができる。

下部のパネルは通常、デスクトップ間をナビゲートするボタン群とすべてのウィンドウを最小化しデスクトップを表示するためのボタン以外は、標準設定で空である。

GNOME の上部パネル

これらのパネルには、新しいメニュー、検索ボックス、クイック起動のような動作をするアイコンを含む、他のカスタマイズ可能なメニューやボタンを載せることができる。他のアプリケーションもパネルに追加でき、パネルの内容は移動したり、削除したり、他の方法で設定したりできる。

Mac OS X[編集]

Mac OS X やその前の NEXTSTEP の目玉となっている、Dock も一種のタスクバーである。Mac OS X の Dock はウィンドウ指向ではなくアプリケーション指向であり、個々の実行されているアプリケーションは、スクリーン上にあるウィンドウの数とは関係無く、一つのアイコンで表示される。 Dock 上のアイコンを右クリックすることでテキストメニューを開くことができ、そこからアプリケーションのウィンドウやアプリケーションが用意した機能にアクセスできる。Dock の最も右には最小化されたウィンドウも表示され、グラフィカルなサムネイルで表示される。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c タスクバーは設定により表示位置を変更可能で、真上に表示したり縦長にもできる。縦置きの場合はスタートボタンが上端、タスクトレイ(通知領域)が下端になる。