タキタロウ

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タキタロウは、山形県鶴岡市大鳥池に生息していると言われている巨大魚である。

概要[編集]

タキタロウは体長が2メートルから3メートルともいわれるが、捕獲例が非常に少ないので詳細は不明である。しかし、過去に何度も大型魚がこの大鳥池で目撃されており、何らかの大型魚が存在するものと考えられている。

タキタロウが登場する最も古い文献は、松森胤保両羽博物図譜』(1885年)で、この中の「岩名」の項目に大物ヲ瀧太郎ト云 五計ノモノ大鳥川ヨリ流レ来ルコト有ト聞クという記述があるものの、大鳥池に生息する岩名の種に関して瀧上再別シテ左の三品トス、大鳥ノ池ニ棲ムモノハ此レ三品ニシテ則チ瀧上種ナリ。之ヲ釣ルニハ十八ノ綸ヲ用ユ[注 1]、然レドモ一尺位ヨリ大ナルモノナシとし大型種の存在を否定している[注 2]

1917年には、水門工事の際のダイナマイトによる爆破作業の際、2匹の大型魚が浮かび上がってきた。この2匹は2人の作業員が持ち帰ったのだが、4日間かけて食べたという話が伝承されている。

その後、十数年おきに何度かタキタロウと思われる怪魚が捕獲されたという話が出ており、1975年には、矢口高雄の漫画『釣りキチ三平』の中で「O池の滝太郎」[1]と紹介され、全国的に名が知られるようになる。1980年には同作品のテレビアニメ版にも登場した。

1982年、旅館・朝日屋の主人らが山中から小魚の群れを追う2メートルほどの巨大魚を目撃した情報[2]をもとに、翌1983年から地質学などの専門家や朝日村NHK水中撮影班(今野 & 米代 1985)[注 3]らを交えて結成した大鳥池調査団による大掛かりな調査が3年間行われた[3]。そして1985年、体長約80センチメートルの大型魚が捕獲され[4]、その際、2人の専門家に鑑定を依頼したが、「アメマス系のニッコウイワナ」と「オショロコマに近いアメマス」という2つの返事があり、その正体ははっきりとはしなかった[5]。ただし、アメマスもニッコウイワナも生物学的にはイワナ属に属する(あるいは亜種に種別可能)であり(オショロコマはイワナ属:広義のイワナであり、極めて近縁)、2つの返事の内容に大きな差があるというわけではない。この魚の剥製は、鶴岡市大鳥地区にあるタキタロウ館で展示されている[4]

また、2001年にも72センチメートルのタキタロウとされる魚が釣り上げられている[6]

それ以降は、新しい目撃例も発見例はなかったが、[6]地元の大鳥地域づくり協議会(工藤悦夫会長)ら14人が、2014年9月6~8日にかけて行った魚群探知機による調査で、水深25~54メートルの地点で1日に6回以上、1匹から数匹の魚影を探知することに成功した[7]。30年前も生息調査に関わった同協議会事務局の佐藤征勝は、過去に言われた通り浅いところではなく、水深30メートルほどで反応があったとコメントしている。同じくこの調査に自主参加した慶應義塾大学先端生命科学研究所の伊藤卓朗博士が、池の性質を調査した結果、深い水域でも魚が生きるのに十分な酸素濃度があることが判明した[8]

正体[編集]

先に述べた2つのほか、次のような可能性が提示されている。

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 1尋は1.818m。棚取りに約160mほどの道糸が必要であること意図する。[疑問点]すなわち水深の深い場所に魚が生息すること示唆している。
  2. ^ 1尺は約30.3cmである。
  3. ^ 調査の様子はNHK特集にて放映された。

出典[編集]

参考文献[編集]

  • 岡部一彦「幻の魚タキタロウに見参す」『建設業界』第31巻第5号、日本土木工業協会、1982年5月、 50頁、 ISSN 03862054全国書誌番号:00026285
  • 「日本版ネッシーはいるか!?秘境・朝日連峰に怪魚タキタロウを追う」『週刊読売』第42巻第47号、読売新聞社、1983年11月、 144頁、 全国書誌番号:00010903
  • 大鳥池調査団『大鳥池調査報告書』朝日村、1983年。
  • (日本語) NHK特集:幻の巨大魚 タキタロウを追う ~山形・朝日連峰の秋~ (テレビ番組). 日本放送協会.. (1984年11月30日). http://nhk.jp/chronicle/?B10001200998411300130096 
  • 今野, 清一、米代, 直人「NHK特集 「幻の怪魚 タキタロウ」--超高感度カメラの水中撮影」『映画テレビ技術』第392号、日本映画テレビ技術協会、1985年4月、 26-28頁、 ISSN 21876908全国書誌番号:00002042
  • こうべ・ヤコ『幻の巨大魚・滝太郎伝説』健友館、1996年11月。ISBN 4-77370354-7
  • 『本当にいる日本の「未知生物」案内』山口敏太郎(監修)、笠倉出版社、2005年。ISBN 4773003065
  • 矢口高雄『釣りキチ三平 O池の滝太郎幻の魚争奪戦編』講談社〈KPC;868〉、2006年11月。ISBN 4-06371868-9
  • 矢口高雄『釣りキチ三平 O池の滝太郎大自然の神秘編』講談社〈KPC;879〉、2006年12月。ISBN 4-06371879-4
  • 溝口太郎 (2014年9月6日). “幻のタキタロウ、探せ 巨大魚、住民ら本格調査 山形・鶴岡”. 朝日新聞(夕刊): p. 10. http://www.asahi.com/articles/DA3S11337346.html 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]