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タカチホヘビ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
タカチホヘビ
タカチホヘビ Achalinus spinalis(幼蛇)
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: 有鱗目 Squamata
: タカチホヘビ科 Xenodermatidae
: タカチホヘビ属 Achalinus
: タカチホヘビ A. spinalis
学名
Achalinus spinalis
Peters1869
分布
腹面。尾下板(尾部の腹面の鱗)が左右2列に分かれず1列のままなのもこの属の特徴の一つ。

タカチホヘビ(高千穂蛇)、学名:Achalinus spinalisタカチホヘビ科タカチホヘビ属に分類されるヘビの1種。タカチホヘビ属 Achalinus Peters1869タイプ種[2]

分布

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日本本州四国九州大隅諸島)、中国南東部、ベトナム[3]

形態

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全長30-60 cm。体色は黄褐色で、正中線上に1本の黒い縦縞が入る。鱗には虹色の光沢がある。

幼蛇は体色が暗褐色で、縦縞が不鮮明。成長にともない黄色味が強くなり、縦縞が明瞭になる。

生態

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森林等に生息する。夜行性で、昼間は落ち葉や倒木の下等に潜り休む。雨天時には昼間でも地表に現れ活動することもある。

食性は動物食で、甲虫類の幼虫やミミズ等を食べる。

繁殖形態は卵生で、7月下旬から8月にかけて、3-13個の卵を産む。

分類

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タカチホヘビ属には9種ほどが知られるが[3]、本種はそのうちで最も早く記載され、その新種記載時に本種をタイプ種としてタカチホヘビ属 Achalinus もあわせて創設された。

  • 【原記載】 Achalinus spinalis Peters, W., 1869: p.436-437., Taf. Fig.1, 1a, 1b, 1c.
  • 【タイプ産地】"angeblich aus Japan"("おそらく日本産")
  • 属名の Achalinus は、ギリシャ語の「ἀ-」(非-、無-などの意の接頭辞)+「χαλῑνός 」(khalīnós:毒牙)で[2]、「毒牙がない(蛇)」の意。種小名の spinalis はラテン語の spīnālis (脊椎の-)で、背面中央に1本の黒線が通っている様子を表現したもの。

人間との関係

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日本国内の研究者には、高千穂宣麿男爵1888年に「発見」するまで本種が認識されていなかったため、和名には高千穂の名が付けられている。しかし高千穂による「発見」のおよそ20年前には、既にドイツの学者ヴィルヘルム・ペータースによって日本産と思われる標本に基づく研究と記載とがなされていた。

また夜行性で人目に触れることが少ないため、かつては幻のヘビと言われたこともがあるが、現在では人目につかないだけで特に珍しい種類ではなく、生息数もそれほど少なくないと考えられている。

出典・参考文献

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  1. ^ Rao, D.-q., Jiang, J. & Lau, M.W.N. (2012). "Achalinus spinalis". IUCN Red List of Threatened Species. Version 2014.3. International Union for Conservation of Nature.
  2. ^ a b Peters, W. (1869-05-27). “Über neue Gattungen und neue oder weniger bekannte Arten von Amphibien (Eremias, Dicrodon, Euprepes, Lygosoma, Typhlops, Eryx, Rhynchonyx, Elapomorphus, Achalinus, Coronella, Dromicus, Xenopholis, Anoplodipsas, Spilotes, Tropidonotus)”. Monatsberichte der Königlich Preussischen Akademie der Wissenschaften zu Berlin 1869: 432-447, 1 Taf.. 
  3. ^ a b Achalinus spinalis PETERS, 1869 in The Reptile Database”. 2015年2月21日閲覧。
  • 『原色ワイド図鑑3 動物』、学習研究社、1984年、144頁。
  • 『爬虫類・両生類800図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、325頁。
  • 『小学館の図鑑NEO 両生類はちゅう類』、小学館、2004年、125頁。

関連項目

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外部リンク

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