ソフトターゲット

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ソフトターゲットは、軍事またはテロ攻撃に対して比較的守られていないか脆弱とみられる人または物(施設)である[1]

「ソフトターゲット」と「ハードターゲット」という用語は実際は柔軟であり、両者の間の定義は常に明確ではない[2] 。しかし典型的な「ソフトターゲット」は病院、学校、競技場、ホテル、文化施設、映画館、カフェ、レストラン、礼拝場、ナイトクラブ、ショッピングセンター、交通施設(鉄道駅やバス、フェリーなど)などの多数の人々が集まる民間地である[3] 。ソフトターゲットは典型的に一般の立ち入りが制限され、十分に警備されているハードターゲットと対比させられる[4] 。ハードターゲットの例としては空港、政府施設、軍事施設、在外公館原子力発電所が挙げられる[5]

テロリストグループは、もっぱらソフトターゲットを攻撃することを選択する[6] 。1968年から2005年の間に世界中で起こったテロ攻撃では72%(8111件)がソフトターゲットが対象で27%(4248件)がハードターゲット対象だった[7] 。ソフトターゲットの攻撃の意図は犠牲者を出すのと同様に恐怖を与えるためである[8] 。クラーク・ケント・アービンはソフトターゲットへの攻撃は心理的ダメージを与えると述べた[9] 。2011年には、2012年ロンドンオリンピックへの準備が進められていたが、ロンドン警視庁の警視副総監は、「反対派(テロリスト)が入ることができないように会場の安全性を確保すれば、彼らはオリンピックにリンクしているがセキュリティは低い同時イベントのようなソフトターゲットを探すだろう」と述べた[10]

軍隊や準軍組織は、より強い相手との直接の対決を避けるために、ソフトターゲットを攻撃する戦略を採用する可能性がある。

注記[編集]

  1. ^ Soft target, Oxford Dictionaries Online.
  2. ^ Forest, p. 38.
  3. ^ Forest, p. 37; McGovern, p. 371; Bennett p. 62; Preston.
  4. ^ Bennett p. 62.
  5. ^ Forest, p. 37; McGovern, p. 371; Bennett p. 62.
  6. ^ McGovern, p. 371; Forest, p. 40.
  7. ^ Forest, pp. 39-40.
  8. ^ Bennett p. 62.
  9. ^ Ervin, p. 158.
  10. ^ Ervin, p. 103.

参考文献[編集]

  • Brian T. Bennett, Understanding, Assessing, and Responding to Terrorism: Protecting Critical Infrastructure and Personnel (John Wiley & Sons, 2007).
  • Clark Kent Ervin, Open Target: Where America Is Vulnerable to Attack (St Martin's, 2006).
  • James J.F. Forest, Homeland Security: Protecting America's Targets (Greenwood, 2006).
  • Dan J. Kroll, Securing Our Water Supply: Protecting a Vulnerable Resource (PennWell, 2006)
  • Vassil Girginov, Handbook of the London 2012 Olympic and Paralympic Games: Making the Games (Vol. 1: Routledge, 2013).
  • Glenn P. McGovern, "Securitization After Terror" in Encyclopedia of Transnational Crime and Justice (Sage, 2012: ed. Margaret E. Beare).
  • Julia Preston, Rebels Still Seeking a Win, Washington Post, September 8, 1987.

関連リンク[編集]