電気ストーブ

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電気ストーブの例

電気ストーブまたは電気ヒーターとは灯油ガスなどの燃料の代わりに電気をエネルギー源として、それを熱に変換する暖房器具を指す。

概要[編集]

発熱体に通電し熱に変換して放散させる機構を持つ。灯油やガスなどを用いる暖房器具とは異なり燃焼を伴わないので室内の空気の汚染源とならない。簡単な構造であるため小型化が進んでいる。一方、体積あたりの熱量は石油暖房に大きく劣り、かつランニングコストが比較的大きい。

地震などの対策として転倒感知スイッチが装備されている場合が多い。何らかの要因で電気ストーブ本体が転倒した場合には通電が切れるようになっており、火災の発生源となる事を防ぐ仕組みになっている。

種類[編集]

熱伝導方式による分類[編集]

輻射式[編集]

ヒーターを高温にすることにより、大半のエネルギーを赤外線(遠赤外線)として放射させる方式である。ヒーター部分は、コイル状のニクロム線石英ガラスのパイプに通した構造のものが安価であり、多く使われている。赤外線は空気に熱エネルギーを奪われることもなく、直接人体を温めるため効率的である。このため、ドアを開けっ放しにしている店舗のような風が吹きこむ環境でも良く暖まる。放射される赤外線と可視光線は人体や壁などに吸収されて100%の効率で熱になり間接的に空気を温めるので、室内の空気を温めるエネルギー効率は温風式や対流式と結果的に同等となる。ヒーターの背後に反射板を設け、輻射熱を前面に反射させる構造が一般的である。

以上の特徴から台所、勉強部屋、店舗のレジの近くなど局所暖房としての利用が多い。

温風式[編集]

ヘアドライヤーのようにファンによってヒーターに空気を流し、温風を吹き出させる方式である。まず空気を暖めるため、輻射式のようにすぐには暖かくならない。また風量によっては音が気になる場合もあるという欠点があるが小型化できる利点があるため、狭い所で使われることが多い。

かつては石英管ヒーターを使って輻射式と温風式を併用する方式の電気ファンヒーターが各社からこぞって発売されたが、ヒートポンプ暖房付エアコンの普及とともに販売が縮小され、現在日本ではハロゲンヒーターを使ったものを1社のみが販売している。

対流式[編集]

熱伝導によって空気を温めて自然対流を起こさせることにより、部屋全体を温める方式である。空気と接触する面積を大きくする必要があるため、キャスターが付いた大型なものが多い。温まった空気は軽くなって部屋の上部にたまるために部屋の下部はなかなか暖かくならず、また部屋全体を温めるには長時間稼働させる必要があるのでランニングコストが高くなるという欠点がある。1.5kW以下の機種が多く石油ストーブやエアコンと比較すると発熱量が少ないため、寒冷地などでは部屋が十分暖かくならない場合もある。ランニングコストを気にせず、暖房性能が部屋に見合うならば穏やかな室温変化が快適とされる。

発熱体による分類[編集]

石英管ニクロム線ヒーター[編集]

石英管で皮膜されたニクロム線を用いるもの。

カーボンヒーター[編集]

不活性ガスに封入された炭素繊維(カーボン)を用いるもの。グラファイト(グラフェン)を用いたものは特にグラファイトヒーターとして売られている。

放射スペクトルに遠赤外線を多く含む。この領域の波長はの吸収スペクトルのピーク(3μm付近)とオーバーラップするため、含水率の高い物体(人体など)を効率よく加熱できる。

ハロゲンヒーター[編集]

ハロゲンランプを用いるもの。

オイルヒーター[編集]

難燃性のを用いるもの。


関連項目[編集]