セクシー・セディー

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セクシー・セディー
ビートルズ楽曲
収録アルバム ザ・ビートルズ
リリース 1968年11月22日
録音 1968年7月19日
ジャンル ロック
時間 3分17秒
レーベル アップル・レコード
パーロフォン
EMI
作詞者 レノン=マッカートニー
作曲者 レノン=マッカートニー
プロデュース ジョージ・マーティン
ザ・ビートルズ 収録曲
A面
  1. バック・イン・ザ・U.S.S.R.
  2. ディア・プルーデンス
  3. グラス・オニオン
  4. オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ
  5. ワイルド・ハニー・パイ
  6. ザ・コンティニューイング・ストーリー・オブ・バンガロー・ビル
  7. ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス
  8. ハッピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン
B面
  1. マーサ・マイ・ディア
  2. アイム・ソー・タイアード
  3. ブラックバード
  4. ピッギーズ
  5. ロッキー・ラクーン
  6. ドント・パス・ミー・バイ
  7. ホワイ・ドント・ウイ・ドゥ・イット・イン・ザ・ロード
  8. アイ・ウィル
  9. ジュリア
C面
  1. バースデイ
  2. ヤー・ブルース
  3. マザー・ネイチャーズ・サン
  4. エヴリボディーズ・ゴット・サムシング・トゥ・ハイド・エクセプト・ミー・アンド・マイ・モンキー
  5. セクシー・セディー
  6. ヘルター・スケルター
  7. ロング・ロング・ロング
D面
  1. レヴォリューション1
  2. ハニー・パイ
  3. サヴォイ・トラッフル
  4. クライ・ベイビー・クライ
  5. レヴォリューション9
  6. グッド・ナイト

「セクシー・セディー」 ("Sexy Sadie") はビートルズの楽曲である。

解説[編集]

本作は1968年に発表されたイギリス盤公式オリジナル・アルバムザ・ビートルズ』(通称:ホワイト・アルバム)に収録された。 「セクシー・セディー」はレノン=マッカートニーの作詞・作曲であり、事実上はジョン・レノンの作品と言われる。タイトルのセディーとはヒンドゥー教の行者サドゥー (Saadhu) からジョンが作った言葉である。ビートルズは一時インドの導師マハリシ・マヘシ・ヨギに傾倒し、講義を受けるためにインドに滞在していたほどだった。しかしマハリシを俗人とし最終的には滞在を切り上げて帰国している。

マハリシ・マヘーシュ・ヨーギー(2007年)

この作品はマハリシに対するジョン・レノンの怒り・失望であると言われる。冒頭の歌詞「セクシーなセディーよ、何をしでかした? あんたはみんなをコケにしやがったな」や、「世界はあんたを待っていたのに」に、ジョンの率直な気持ちが見て取れる。また、ポール・マッカートニージョージ・ハリスンによる嘲笑的なバック・コーラスも印象に残る。

マハリシに対する怒りを発散するため当初はタイトルを "Maharishi" にして発表しようと考えていた。初期のテイクには、"Maharishi, you fucking cunt / Who the fuck do you think you are?" という歌詞が入っていたといわれている。しかしジョージ・ハリスンの説得で撤回し、タイトルを「セクシー・セディー」として発表した。しかし、改題後もジョンは上記の歌詞を交えて歌っており、テイクの一部をブートレッグにて確認することができる。 


失望の真相[編集]

ビートルズがマハリシと決別した理由は、従来、関係者からマハリシの俗人性を聞かされて疑問を抱いたからだとされている。とりわけジョンはマハリシの俗人的行為を聞き、落胆したと言われている。しかし、マハリシの弟子で、ビートルズのメンバーとも親しかったディーパク・チョプラによると、ビートルズがマハリシと決別した原因は、ビートルズやミア・ファローなど彼らの取り巻きたちが、マハリシの道場で麻薬LSDをやったことに対してついにマハリシが退去を求めたことによるという[1]

レノンの最初の妻シンシア・レノンジョージ・ハリスンポール・マッカートニーは後年、マハリシが俗人的行為を行ったという話は、ビートルズがマハリシから影響を受けるのを邪魔しようとして、アレクシス・マーダス(アップル社のエレクトロニクス部門の責任者)がでっちあげたものだと語っている[2][3][4][5][6][7]。また、ローリング・ストーン誌によると、2008年のマハリシ・マヘーシュ・ヨーギーの逝去に際して、ジョン・レノンの妻オノ・ヨーコは、「もしレノンが生きていたら、『あんたはみんなをコケにしやがった』と非難した相手と和解していただろう。そして、まっ先にマハリシの世界への貢献を認めて感謝を捧げていたと思う。」と述べていた[8][9]

1992年にジョージ・ハリスン[10][11]、2009年にはポール・マッカートニーと[12][13]、リンゴ・スターが[14][15]、超越瞑想を支援するチャリティーコンサートを行い、マハリシの運動と和解していることを示した[16]。そのときのコンサートの客席には、オノ・ヨーコの姿も見られた[17]ジョン・レノンオノ・ヨーコの息子ショーン・レノンも超越瞑想を行っていて、2013年に超越瞑想を支援するデヴィッド・リンチ財団のチャリティコンサートに参加している[18][19][20]

出典[編集]

  1. ^ http://timesofindia.indiatimes.com/articleshow/1415230.cms When Maharishi threw Beatles out-India-NEWS-The Times of India
  2. ^ The New York Times, February 7, 2008, "Meditation on the Man Who Saved the Beatles" "In the years since Lennon’s death, in 1980, Harrison and Mr. McCartney reconsidered the accusations against the Maharishi. Mr. McCartney has noted that the rumors of sexual impropriety were raised by Alexis Mardas, a supposed inventor and charlatan who had become a Beatles insider.
  3. ^ Peter Brown and Steven Gaines in The Love You Make: An Insider's Story of the Beatles, New American Library: 2002, p.264, "By the end of the tenth[week, Alex was bent on undermining the Maharishi's influence. . . . Cynthia, for one, didn't believe a word of [the accusations]. She had long ago become acquainted with Alex's jealousy over anyone who had John's attention, and she didn't doubt that Alex would lie to destroy the Maharishi's hold."; See also Spitz, Bob, The Beatles: The Biography, Little, Borwn: 2005, pp. 755-757; Cynthia Lennon, A Twist of Lennon, Avon: 1978, pp. 174-176)
  4. ^ "The Beatles Anthology, Chronicle Books, 2000, pp. 285-86; George Harrison: "Now, historically, there's the story that something went on that shouldn't have done—but nothing did."
  5. ^ Miles, Barry, Paul McCartney: Many Years from Now (Holt: 1998), p. 429, "it was Magic Alex who made the original accusation and I think it was completely untrue."
  6. ^ Musician magazine, September, 1992, p. 43 (the part in brackets appears that way in the magazine) Harrison: "Yeah, I called it 'Sexie Sadie.' The title John had was not nice at all. At least he realized that. Because there was nothing that ever happened except that there was a fella who was supposedly a friend of ours who stirred up and created this big fantasy. [Note: Beatles pal Magic Alex Mardas told John and George that the Maharishi might have made sexual advances to one of the woman pilgrims. This led to a confrontation between Lennon and the Maharishi and Lennon's returning to England.] There was never anything that took place."
  7. ^ Maharishi and the Beatles,この記事の日本語訳:「誰にも知られていなかったマハリシとビートルズとの本当の関係」
  8. ^ Wikiquote, Yoko Ono,-- If Lennon were alive today, he probably would have reconciled with the man he accused of having "made a fool of everyone." John would have been the first one now, if he had been there, to recognise and acknowledge what Maharishi has done for the world and appreciate it.-- Quoted from: Yoko Ono - Maharishi Mahesh Yogi, Guru to Beatles and Beach Boys died in The Netherlands, RollingStone magazine, 6 Mars 2008.
  9. ^ ポール・マッカートニーとリンゴ・スターも2008年のマハリシ・マヘーシュ・ヨーギーの逝去に際し、哀悼のメッセージを発表していた。「マハリシの永眠に深い悲しみを感じるが、彼との思い出は楽しいものばかりだ。彼を想うとき私はいつも微笑みを浮かべることだろう。彼は世界中の人々のために休みなく働いてきた偉大な人物だった。──ポール・マッカートニー」 「私が人生の中で出会った最高の賢者の一人がマハリシだった。私はいつも、彼が喜びに満ちていることに感銘を受けていた。──リンゴ・スター」。Hornby, Catherine (6 February 2008). "Memorial pays tribute to Indian guru". Reuters., Leigh, Spencer (7 February 2008). "Maharishi Mahesh Yogi: Spiritual leader who introduced millions, including The Beatles, to transcendental meditation". The Independent (London). Retrieved 15 March 2010.
  10. ^ Israelson, David (4 April 1992). "Politics brings former Beatle back on stage in Britain". Toronto Star. p. A.3.
  11. ^ "Maharishi and the Beatles", Dec 2010,「僕は今でもTMをしている。マハリシは僕らのためになることだけをしてくれた。あの時以来、僕の体はマハリシから離れたところにいたけれど、心は決してマハリシから離れたことはない──ジョージ・ハリスン」
  12. ^ Nichols, Michelle (3 April 2009). "McCartney says meditation helped stabilize Beatles". Reuters. 「クレイジーな60年代の終わり、自分を安定させる何かを探し求めていた時に瞑想と出会った。それは、必要なときにいつでも利用できる、一生の贈り物だった。──ポール・マッカートニー」
  13. ^ BBC news, 4 March 2009, "Beatles stars to play charity gig", 記事より:ポール・マッカートニーは40年、超越瞑想を行ってきた。「瞑想のおかげで、狂乱のただ中にあっても平穏な時間が得られるようになった。」と彼は語っている。
  14. ^ ポール・マッカートニー&リンゴ・スターの記者会見, 2009年4月3日、ニューヨーク、「瞑想はマハリシからの贈り物だ。これまで人からもらったものの中で、本当に大切だと思えるものは少ない。瞑想は、その数少ないものの一つだ。──リンゴ・スター」
  15. ^ リンゴ・スター著『Postcards from the Boys』(2004年9月9日出版)「僕はマハリシ・マヘーシュ・ヨーギーからもらったマントラで、今でも瞑想している。マハリシから超越瞑想を学んだことは、僕の人生の中で最も素晴らしい経験の一つだった。──リンゴ・スター」 、"Ringo Starr receives the DLF Lifetime Award" , Meditate or Go Crazy[1]
  16. ^ Pareles, Jon (6 April 2009). "Just Say 'Om': The Fab Two Give a Little Help to a Cause". The New York Times. p. C.7.
  17. ^ Maharishi and the Beatles
  18. ^ SPACEHOG, LIV TYLER, SEAN LENNON "LIVE ON EARTH" A benefit for the David Lynch Foundation
  19. ^ Spacehog, Liv Tyler, Sean Lennon Play David Lynch Foundation Stageit Show LIVE ON EARTH for Transcendental Meditation, Oct 10, 2013
  20. ^ Dearmore, Kelly. "Ghost of a Saber Tooth Tiger's Sean Lennon: 'Once You Frack, You Can't Go Back.'". Dallas Observer. Retrieved 5 August 2014.「僕にとって、超越瞑想は脳を落ち着かせて、前頭葉を活性化する科学的な手法なんだ。……普段、無意識によくない決断をしてしまうことがあるけど、TMをすると意識せずに考えていたことを、もっと意識できるようになるんだ。──ショーン・レノン」

外部リンク[編集]