セイヨウハコヤナギ

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セイヨウハコヤナギ
Populus nigra.Italica.01.jpg
セイヨウハコヤナギ
分類クロンキスト体系
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : ビワモドキ亜綱 Dilleniidae
: ヤナギ目 Salicales
: ヤナギ科 Salicaceae
: ヤマナラシ属 Populus
: ヨーロッパクロヤマナラシ P. nigra
変種 : セイヨウハコヤナギ P. n. var. italica
学名
Populus nigra L. var. italica (Duroi) Koehne[1]
シノニム
  • Populus nigra L. 'Italica'[2]
和名
セイヨウハコヤナギ、ポプラ、イタリアヤマナラシ、ピラミッドヤマナラシ[1]
英名
Lombardy Poplar

セイヨウハコヤナギ (西洋箱柳[3]Populus nigra var. italica)は、ヤナギ科ヤマナラシ属落葉高木。別名はポプラ[1]、イタリアヤマナラシ[1]、ピラミッドヤマナラシ[1]。多くのポプラ類の中でも、日本ではごく一般にポプラと呼ばれている樹種である[3]街路樹など並木によく使われる。

特徴[編集]

ヨーロッパから中央アジアが原産といわれる[4]落葉広葉樹高木[5]。生長が早く[6]、雌雄異株で、湿地を好む。幹や枝がすべて直立して、を逆さまにして立てたような独特の樹形となる[3]。樹皮は灰黒褐色で縦に裂ける、次第に裂け目は深くなる[4]。一年枝は黄褐色で、つやがあり無毛[4]。短枝もよく発達する[4]。老木になるとよく幹に空洞ができる[6]

互生[3]ヤマナラシハムシが葉を食害して、葉脈標本になる[5]。花期は3 - 4月[5]。果期は5 - 6月[5]種子は綿毛がつく[3]。冬芽は互生し、先端が尖った長卵形で、やや樹脂をかぶる[4]。頂芽は側芽よりも大きい[4]。冬芽は赤褐色の芽鱗6 - 8枚に包まれていて、側芽は枚数が少ない[4]。葉痕は半円形で、維管束痕は3個つく[4]

世界中で植栽樹として植えられており、日本にも明治時代にアメリカから渡来し、北海道で多く見られ、学校や公園によく植えられ[5]、しばしば牧場でも見られる[7]。中でも北海道大学のポプラ並木は、特に有名である[3]。材は質が悪く使い道がないとも評されるが、マッチの軸に使われる[5]。材がやわらかくて折れやすく、根が浅いため倒れてしまうこともしばしばある[6]。2004年(平成16年)9月の台風で、北海道大学のポプラ並木が何本か倒れたときには、この材を使って楽器の材としてチェンバロが作られている[5]

セイヨウハコヤナギの花言葉は、「敏感」[5]「勇気」[5]「度胸」[5]とされる。

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Populus nigra L. var. italica (Duroi) Koehne” (日本語). BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2022年2月6日閲覧。
  2. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Populus nigra L. 'Italica'” (日本語). BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2022年2月6日閲覧。
  3. ^ a b c d e f 田中潔 2011, p. 120.
  4. ^ a b c d e f g h 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文 2014, p. 206.
  5. ^ a b c d e f g h i j 田中潔 2011, p. 121.
  6. ^ a b c 辻井達一 1995, p. 74.
  7. ^ 辻井達一 1995, p. 73.

参考文献[編集]

  • 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文 『樹皮と冬芽:四季を通じて樹木を観察する 431種』誠文堂新光社〈ネイチャーウォチングガイドブック〉、2014年10月10日、206頁。ISBN 978-4-416-61438-9 
  • 田中潔 『知っておきたい100の木:日本の暮らしを支える樹木たち』主婦の友社〈主婦の友ベストBOOKS〉、2011年7月31日、120-121頁。ISBN 978-4-07-278497-6 
  • 辻井達一 『日本の樹木』中央公論社〈中公新書〉、1995年4月25日、72-75頁。ISBN 4-12-101238-0 

関連項目[編集]