ズーニー・ロケット弾

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ズーニー・ロケット弾

ズーニー・ロケット弾Zuni rocket)は、アメリカ軍が採用した直径5インチ(127mm)の無誘導ロケット弾である。対空、対地攻撃に使用される他に、チャフにも使われる。海軍海兵隊で運用されている。

概要[編集]

ズーニー・ロケット弾によって引き起こされた、空母「フォレスタル」艦上の誘爆事故

このロケット弾は、第二次世界大戦中に開発され、戦中-戦後にかけて広く使用されたHVAR(High Velocity Aircraft Rocket)の後継として開発された。

各種の弾頭信管を装着する事ができるように設計されており、ベトナム戦争中の1967年には、北ベトナム上空においてA-4 スカイホークが、空対地用のズーニーでMiG-17撃墜している。

しかし、このロケット弾は、ベトナム戦争中に起こった空母上の大事故に二度も関与した「いわくつきの代物」でもある。1967年に空母「フォレスタル」の飛行甲板上でMk.32 ズーニーを搭載したF-4 ファントムIIが電気配線のショートによる誤射を起こし、射線上のA-4を直撃。航空燃料による火災から航空爆弾が次々に誘爆して134名の乗組員が死亡、艦載機21機(7機のF-4B、11機のA-4E、3機のRA-5C)が破損した。因みに、直撃したA-4に搭乗していたのは、当時少佐であった第44代アメリカ合衆国大統領候補であるジョン・マケイン3世であり、直撃から僅か90秒後に機に搭載されていた爆弾爆発するまでの間に間一髪脱出したが、爆発の破片で負傷している。1969年には、空母「エンタープライズ」の艦上で他の機体のジェットブラストを浴び続けて過熱されたズーニーが爆発し、乗組員27名が死亡、314名が負傷、15機の艦載機が破損した。

主に4連装のLAU-10 ポッドに装填して搭載するが、2連装のLAU-33A/AとLAU-35A/Aも存在し、F-8 クルセイダーOV-10 ブロンコに搭載される。

ベトナム戦争中の1967年5月1日、アメリカ海軍の空母ボノム・リシャールから離陸した"VA-76 スピリッツ"攻撃飛行隊のセオドア・R・スワーツ少佐の操縦するA-4Cスカイホークが、北ベトナム軍所属のMig-17を対地攻撃用であるズーニー・ロケット弾で撃墜した。スワーツ少佐はこの功績によりシルバースターを授与された。

外部リンク[編集]