スモール・ハンドレッド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

「スモール・ハンドレッド」(英語表記:Small Hundreds、あるいはSmall 100’s)は東京大学特任教授(現東京大学総長室アドバイザー)である村沢義久が、2009年3月、その著書『日本経済の勝ち方-太陽エネルギー革命』(文春新書)で、今後の自動車業界の見通しに関して初めて使った表現である。

概要[編集]

その意味するところは、ガソリン車と比較して構造が単純な電気自動車の時代になると、「ビッグスリー」に代表される既存の大メーカーによる寡占状態が終わり、「百社単位」のベンチャー企業あるいは異業種からの参入企業が出てくる、というもの。

村沢はまた、「文藝春秋」2009年6月号(5月11日発売)、2009年6月8日放送のNHK「クローズアップ現代」、2009年6月10日付け日本経済新聞「経済教室」欄でもこの表現を同じ意味で使っている。

村沢は「スモール・ハンドレッド」の例として、アメリカ合衆国カリフォルニア州で「テスラ・ロードスター」(Tesla Roadster)を発売したテスラモーターズ(Tesla Motors)、アメリカ合衆国のフィスカーオートモーティブ(Fisker Automotive)、アメリカ合衆国のアプテラモーターズ(Aptera Motors)、中国のBYDオートなどを挙げている。

最近では、「狭義のスモール・ハンドレッド」として、改造EVビジネスに乗り出す整備業者やガソリン・スタンドを指すようになっている。彼らを組織化することにより、将来的には改造EV年産100万台を達成し、地方分散生産による1兆円産業の樹立を目指すとしている。

この構想は政治家からも注目され、例えば、公明党は「マニフェスト2010」の環境の項目において、「中古車の電気自動車への改造を促進するなど、改造電気自動車100万台プランを推進します。」と謳っている。

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]