スマホを落としただけなのに

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
スマホを落としただけなのに
著者 志駕晃
発行日 2017年4月20日
発行元 宝島社文庫
ジャンル 推理小説
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 文庫本
ページ数 285
次作 スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼
コード ISBN 978-4-8002-5749-9
Portal.svg ウィキポータル 文学
[ Wikidata-logo-en.svg ウィキデータ項目を編集 ]
テンプレートを表示

スマホを落としただけなのに』(スマホをおとしただけなのに)は、志駕晃による日本小説

概要[編集]

2016年の第15回『このミステリーがすごい!』大賞で、最終候補に残るも落選。しかし、隠し玉(編集部推薦)[1]として、加筆修正を加えた後に2017年4月宝島社文庫より刊行された。

2018年11月2日に、中田秀夫監督、北川景子主演で実写映画化[2]

続編となる『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』が2018年11月6日に発売となった。

あらすじ[編集]

はある日タクシーで拾ったスマートフォンの着信で、稲葉麻美と会話をする。待ち受け画像の麻美は美しい様相で、男は麻美に興味を持つ。麻美はスマホをなくした恋人の富田誠の代わりに、スマホを返してもらうべく男と自由が丘で待ち合わせをするが、男は現れずにスマホだけが返ってくる。

そのころ神奈川の山中で、30メートル掘られた土の中から、若い女性の白骨死体が発見される。刑事の毒島徹は殺人事件として捜査を始める。

三者の物語が同時進行で進む中、次第に狂気に満ちた惨劇へと発展していく。

登場人物[編集]

物語は男、麻美、刑事二人の三者の視点で展開され、A、B、Cとそれぞれの視点でパートが分かれている。

男(おとこ)
Aパートの主人公。作中では見た目や様相について語られておらず、年齢も不詳で、ただ「男」と呼ばれている。幼少の頃に母からネグレクトをされたことが性格に影響を与えた。たまたまタクシーで麻美の恋人のスマホを拾ったことで、待ち受け画面に映っていた麻美に興味を持つようになる。実は連続殺人犯である。黒髪のストレートヘアの女性に異常な執着を持ち、家族と疎遠になっている女性をターゲットに犯行を重ねてきた。
稲葉 麻美(いなば あさみ)
Bパートの主人公。祐天寺に住む派遣社員。黒髪のストレートヘアで、誰もが認める美女。30歳となり結婚に焦りを感じている。現在は富田と付き合ってるが、富田の杜撰で馬鹿な性格に振り回されている。富田のスマホを探すために電話を掛けたことが発端となり、「男」に狙われることになる。同時期にFacebookも本格的に始め、友達申請も慎重に選んでいたが、「男」の巧妙な罠に引っかかっていく。
毒島 徹(ぶすじま とおる)
Cパートの主人公。神奈川県警捜査一課の警部補。中年のメタボ体型で、運動は苦手。神奈川県丹沢山地で動物によって掘り起こされた白骨死体を捜査する。土砂が崩れて新たに白骨死体が見つかり、連続殺人であることと少なからず10人近く死体が埋まっているのではないかと推理する。
加賀谷 学(かがや まなぶ)
神奈川県警捜査一課の巡査部長。若く体力もあり、毒島をサポートする。
富田 誠(とみた まこと)
麻美の恋人で、タクシーでスマホを落とした張本人。にやついた表情をしており軽薄な性格。麻美より年上ながら杜撰で、自分のスマホを探すのを全て麻美に任せていた。スマホにもしもの時のためにパソコンで場所が確認できるように追跡アプリを入れていたにもかかわらず、それを使うことを考えもしなかったため、麻美から「真正の馬鹿」とあきれられる。しかもそのアプリのせいで、「男」に麻美の住所がばれてしまう。
武井 雄哉(たけい ゆうや)
一流企業に勤めるエリート会社員。容姿端麗で申し分のないイケメン。麻美の大学の先輩であり、麻美と付き合っていた過去がある。無類の女好き。Facebookを通じて麻美と再会する。
小柳 守(こやなぎ まもる)
かつて麻美の派遣を担当していた会社員で、現在は富田と同じ会社で勤務している。しつこい求愛メールを何度も麻美に送信し、次第に個人情報を晒すといった脅迫行為を行うようになる。
浦野 善治(うらの よしはる)
セキュリティ会社に勤める男性。銀縁のメガネにワイシャツにネクタイというちゃんとした服装で知的に見える。次第にエスカレートしていく麻美への度重なる脅迫行為やFacebookの乗っ取りによって追い詰められていく中で、富田による仲介で「男」と対峙していく。
宮本 まゆ(みやもと まゆ)
連続殺人事件の最初の犠牲者。長くて綺麗な黒髪の持ち主。風俗店に勤務しており、ネグレクトのトラウマから「男」を解放して唯一「ママ」と呼ばせるほどの仲へとなったが、あくまで営業意識でやっていた。金がなくなった「男」をぞんざいに扱ったことで監禁、拷問の末に殺害される。
池上 聡子(いけがみ さとこ)
連続殺人事件の被害者の1人。長くて綺麗な黒髪の持ち主。北海道から上京してきた後、池袋の風俗店で働いていた。彼女の母親が、仕送りと留守電を根拠に娘は生きていると主張し、捜査は暗礁に乗り上げる。
山本 美奈代(やまもと みなよ)
かつての麻美のルームメイト。茶髪のギャル。5年前に自殺しており、物語当時は故人である。過去に何か秘密があるらしい。
加奈子(かなこ)
麻美の友人。麻美にSNSを教えた。Facebookがきっかけで東大卒エリートの男性とデートをした。彼がアスペルガー障害で、モラルのないことでも平気で口に出してきたが、そんな欠点を理解しながら交際する。
山田 宏(やまだ ひろし)
関東テレビで勤務する男性。富田の大学時代の同期。作中、名前のみ登場。Facebookの成りすましによって「男」の仲介でコンサートチケットを根回しする。

映画[編集]

スマホを落としただけなのに
監督 中田秀夫
脚本 大石哲也
原作 志駕晃『スマホを落としただけなのに』
製作 平野隆(企画プロデュース)
刀根鉄太
下田淳行
辻本珠子
出演者 北川景子
千葉雄大
バカリズム
要潤
高橋メアリージュン
酒井健太アルコ&ピース
筧美和子
原田泰造
成田凌
田中圭
音楽 大間々昴
兼松衆
主題歌 ポルカドットスティングレイ「ヒミツ」
撮影 月永雄太
編集 青野直子
制作会社 ツインズジャパン
製作会社 映画「スマホを落としただけなのに」製作委員会
配給 東宝
公開 2018年11月2日
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 19.6億円[3]
テンプレートを表示

2018年11月2日公開。全国315スクリーンで公開され、11月3、4日の2日間で動員16万9000人、興収2億3400万円になり、映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第2位となった[4]

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

ラジオドラマ[編集]

概要[編集]

2018年12月、原作者の志駕の所属会社であるニッポン放送にて特別番組として放送。志賀がドラマのプロデューサーも兼ねた。

キャスト[編集]

放送時間[編集]

  • 金曜:21時00分 - 21時50分 - 2018年12月14日(前半)
  • 土曜:20時30分 - 21時30分 - 2018年12月15日(後半)

ネット局[編集]

地方局でも順次放送する予定。また、地域によっては前半と後半をまとめて放送するところもあった。

脚注[編集]

  1. ^ 受賞には及ばなかったが、将来性を感じた作品を編集部推薦"隠し玉"として刊行している。
  2. ^ 北川景子主演で「スマホを落としただけなのに」映画化、監督は中田秀夫”. 映画ナタリー (2018年6月4日). 2018年6月4日閲覧。
  3. ^ 2018年興行収入10億円以上番組 (PDF) - 日本映画製作者連盟 2019年2月10日閲覧。
  4. ^ 【国内映画ランキング】「ヴェノム」V、「スマホを落としただけなのに」は2位、「ビブリア古書堂の事件手帖」6位発進”. 映画.com (2018年11月5日). 2019年2月10日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g h i j 映画『スマホを落としただけなのに』千葉雄大・成田凌・田中圭ら出演”. ORICON NEWS (2018年7月28日). 2018年8月9日閲覧。

外部リンク[編集]