スパイダーマン (1967年のテレビアニメ)

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スパイダーマン』(原題:Spider-man:1967 TV series)は、フェイマス・スタジオが製作したアメリカ合衆国テレビアニメ作品。

概要[編集]

1967年9月9日から1970年6月14日までアメリカ合衆国ABC放送で全3シーズン全52話が放送された[1]。2002年11月よりブエナ・ビスタ・インターナショナル・テレビジョンによって映像がリマスター化されたため、DVDに収録された[2]。この番組では1963年の漫画(コミカルタッチ)を元に作られている[3]。日本で放送されたものは『TG版(トランスグローバル)/東北新社版』となっているためこの場合は"スパイダーマン 旧アニメシリーズ"として扱う。

アメリカ合衆国での鳳珠御状況[編集]

いい加減な台本、下手な演技、そして極端な低予算で知られる[2]。 低予算であったため、予算を倹約するためスパイダーマンのコスチュームの蜘蛛の巣柄は顔、腕とブーツだけになり、残りは無地になっていた(胸と背中のクモは残された)。また、前の放送分で使ったアニメーションを別の回で使い回すのを多用しており、ニューヨーク市上空を飛ぶシーン、ピーターが白いシャツを脱ぎ捨て下に着ていたスパイダースーツに着替えるところ、マスクを着用して変身するところなどは、すべて使い回しだった。登場人物の動きも最小限とされた。

第1期の制作元であるグラントレー=ロレンス社が倒産した後、2期・3期分はラルフ・バクシ監督のもとクランツ社で制作された[1][3]が、予算はさらに劇的に減らされた。

第1期は初回放送予定の日にちの3か月前の時点で完成しておらず、たとえば、"Farewell Performance"という回は1967年8月の時点ではまだ収録中で、 アメリカ合衆国のリンドン・ジョンソン大統領(当時)の59歳の誕生日を新聞が報じている場面までしかできてなかった [1 1]。 第3期に入ると予算の削減が激しくなり、第3期中2話分は『ロケット・ロビンフッド』2話分の動画をまるまる再利用し、登場人物のロビンフッドをスパイダーマンに差し替えただけで制作された。また、放映済みの分を最小限の変更だけ加えて再利用することも行われた[1][3]

テーマソング[編集]

本作のテーマソング『スパイダーマンのテーマ』はよく知られた人気曲である[4]。 歌詞はアカデミー賞受賞者ポール・フランシス・ウェブスターによるもので、作曲はボブ・ハリスである[4][5]。 オリジナル版はトロントのRCAスタジオ(動画の制作と同じ場所)でカナダ放送協会所属の歌手12人(ビリー・ヴァン・シンガーズとローリー・ボウワー)を使って収録された。音楽はニューヨークのRCAスタジオで別撮りのものを合成した[5]。歌手には収録分だけが支払われ、それ以降の再放送出演料は支払われてなかった。

キャラクター[編集]

太字でのカッコ内は、英語版オリジナルの名前。

ピーター・パーカー/スパイダーマン
声 - 日:富山敬(旧吹替)、田中秀幸(ブエナ版) / 英:ポール・ソールズ
デイリービューグルで勤務している主人公、カメラを持って悪者の行動を元に証拠写真を撮っている。一人称は『俺』
科学の力で放射能血性とよばれる蜘蛛の観察中に噛まれ、スーパーパワーを身に着けたという経緯を持つ。手から蜘蛛糸を出したりビルの壁にわたることができることから、ピーターは"スパイダーマン"と名乗った[6]
ジェイムスン編集長/ジョン・ジョナ・ジェイムソン
声 - 日:不明(旧吹替)、北村弘一(ブエナ版) / 英:ポール・キングマン
デイリービューグルの編集長。スパイダーマンならびにピーターを信用しておらず、ピーターが事件の証拠写真を持ってきても信じることがなかったうえ、ピーターに対して怒鳴りつけることもある[7]
ジェイムソンの顔をした青いロボットが「Captured By J Jonah Jameson」に登場している。
ベティ・ブラント
声 - 日:不明(旧吹替)、横尾まり(ブエナ版) / 英:ペグ・ディクソン
ジェイムソンの秘書でデイリービューグルに勤務する赤い髪の女性、ピーターを信頼している。場合によっては編集長に怒鳴られることもある。
1986年版での口調「信じられませんわ」だが、1974年では異なった口調をしていた。
赤鬼 (グリーンゴブリン)
声 - 日:? / 英:レン・カールソン
スパイダーマンの正体を知る悪党・グリーンゴブリン。
赤鬼という名前は初回放送当時から呼ばれており、衣装が紫ではなく赤だったことに由来する。
たこ八博士 (ドクター・オクトパス)
声 - 日:南利明(旧吹替) / 英:ヴァーノン・チャップマン(シーズン1)→トム・ハーヴェイ(シーズン2以降)
第1話のAパート「The Power Of Dr. Octopus」より登場。1986年放送時の新吹き替えでは一人称は『ワシ』だが、1974年放送時の旧吹き替えでは南利明による名古屋弁が使われた。
タコハチ博士は初回放送当時からのネーミング。名前のたこ八は元プロボクサーたこ八郎からきている[要出典]

日本での放送[編集]

  • この作品では4種類の吹替が存在する、そのうちの4種類目は一部のBGM「The LineMan」が使われている。
スパイダーマン(1973年放送版、富山敬による前期吹替版)
東京12チャンネル以前にも1973年から1974年まで関東地方で放送されたことがある、オープニングは『蜘蛛人間の歌』が使われた。ピーターの声優は富山敬
1974年7月5日から9月27日東京12チャンネル(現:テレビ東京)で金曜9時30分 - 9時50分に再放送され、同年10月3日から1975年3月27日にかけて木曜11時00分 - 11時15分に再放送された。
本放送終了後も1979年頃まで地方局などでも再放送された、
スパイダーマン(富山敬による後期吹替版)
1981年頃から1985年頃にかけて地方局などで放送、一部の台詞だけが異なり、声優は殆ど同じ。オープニングでは映像は同じだが、『蜘蛛人間の歌』が使われておらず『スパイダーマンのテーマ』がそのまま使われている。また兵庫の独立局であるサンテレビについては1970年代に1973年版の再放送をしたことがある。
スパイダーマン(テレビ東京版、田中秀幸による前期・後期吹替版)
1986年頃にテレビ東京で朝8時00分 - 8時15分に後期の吹替版が放送された。こちらも『スパイダーマンのテーマ』が使われているが声優と台詞が異なる、声優は田中秀幸。独立局でも1990年頃まで放送。1998年に同じ作品がテレビ東京で放送されたがこちらは後期の吹替であるためBGMが異なる。

日本語版製作スタッフ[編集]

旧吹き替え版スタッフ(1973年放送版、1981年放送版)
  • 配給:トランスグローバル
新吹き替え版スタッフ(ブエナ版、1986年放送版)
  • 録音製作:東北新社
東京12チャンネル 木曜11:15 - 11:30
(1974年8月1日 - 1975年3月27日)
前番組 番組名 次番組
蜘蛛人間スパイダーマン
※本作のみアニメ枠
10月10日のみ11時00分
ドキュメンタリー劇場

スタッフ[編集]

  • 原案 - スタン・リースティーブディットコラルフ·バクシ
  • エグゼティブ・プロデューサー - ロバート・アイケルバーガー
  • プロデューサー - レイ·パーターソン
  • アニメーションディレクター - グラント·シモンズ、クライド・ジェロニミ、シド・マーカス
  • ストーリーディレクター - ジョン・パーターソン
  • ストーリーマテリアル - ビル・ダンチ、アル・バルティーノ、ディック·ロビンス、ディック・カッサリノ、フィル・バベット
  • テーマソングの作詞・作曲 - ボブ·ハリス、ポール·フランシス·ウェブスター
  • 音楽作曲の指揮 - レイ・エリス
  • 音楽編集 - ハンク・ゲッツェンバーグ
  • アニメーター - ハル・アンブロ、ロバート·ベントレー、ダン·ベッシー、ジョージ・カンナタ、ハーマン·コーエン、ジョン·ダン、ハワードエリス、ビル·ハウス、トム·マクドナル*ド、シック・オターストローム、ドン・シュロート、ラルフ·サマービル、ルベンティミンズ、ハーヴェイトゥームズ、ケイ·ライト
  • バッググラウンドスタッフ - カートパーキンス、ディック·トーマス、ビル·バトラー、マイク·カワグチ
  • レイアウト - レイ·アラゴン、ジョー・アストゥリアス、ハーブヘイゼルトン、ジム·ミューラー、シー・エル・ハートマン、ジョン·ユーイング、ジョエル·サイベル
  • プロダクションマネージャー - ジーン・マイヤーズ
  • フィルム編集 - ブライス・コルソ
  • アニメディレクター -
  • ダイアログ・ディレクター - バーナード・コーワン
  • クリエイティブ・コンサルタント - スタン・リー
  • 原語版配給 ARPFILMS(1967年 - 1970年)→サバン・エンターテイメント(1997年 - 2001年)、ブエナ・ビスタ・テレビジョン(1985 - 2007)、ディズニーエービーシー・ドメスティックテレビジョン、ウォルト・ディズニー・カンパニー(2007年 - )
  • 製作 - グラントレイ・ローレンス・アニメーション (1967-1968)クランツ・フィルム (1968-1970)マーベル・コミックス・グループ(1970 - )
  • 製作担当 - グラントイ・ローレンス・プロダクション(シーズン1)、ラルフ・バクシ(シーズン2~3)

ビデオ・DVDソフト化[編集]

Spider-Man - The '67 Collection (6 Volume Animated Set)
2004年6月29日よりアメリカ合衆国にて発売された
このDVDではディズニーホームビデオが権利を持っている。
1980年代、1990年代、2000年代ではビデオも発売されていたが、日本ではVHSならびにDVDは発売されていない。


脚注[編集]

  1. ^ a b c Internet Movie Database
  2. ^ a b Marvel Animation Age
  3. ^ a b c Retrocrash
  4. ^ a b tv.com
  5. ^ a b spiderfan.com
  6. ^ シーズン2の1話(アメリカ)
  7. ^ 日本語版では「ピーター!」だが英語版では「パーカー!」
  1. ^ http://www.tv.com/Spider-Man+(1967)/Return+of+the+Flying+Dutchman+-+Farewell+Performance/episode/255227/summary.html?tag=container;episode_guide_list
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外部リンク[編集]

参考資料[編集]

関連項目[編集]