スズキ・フロンテ

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フロンテ (Fronte) は、鈴木自動車工業(現・スズキ)が生産していた軽自動車である。なお、本項目ではフロンテシリーズの基本形となるセダンを中心に記述し、フロンテハッチを含む商用モデルライトバン)についても記述する。

スズキ・フロンテ
Suzuki Fronte 1986.jpg
6代目
販売期間 1962年-1989年
製造国 日本の旗 日本
ボディタイプ 2/4ドアセダン
3/5ドアハッチバック
駆動方式 FF/RR
後継 アルトに統合
別名 スズキ・スズライトフロンテ(初代)
スズキ・フロンテ360(2代目)
スズキ・フロンテ71/72(3代目)
スズキ・フロンテ7-S(4代目)
スズキ・アルト(5代目以降)
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車名の由来[編集]

フロンティア精神」の「フロンティア」(業界の先駆者)から[1]。初代モデルが採用した駆動方式のFFにも通ずる車名だが、それとは裏腹に2代目から4代目にかけてはRR(リアエンジン・リアドライブ)を採用。5代目以降は結果的にFFに原点復帰した。

概要[編集]

1979年に派生車アルトが登場し大ヒットとなるまでは、長年にわたりスズキを代表する軽乗用車だった。フロンテが乗用モデル(5ナンバー)であったのに対し(後記のフロンテバン・フロンテハッチを除く)、当初のアルトはフロンテとプラットフォームを共用した商用モデル(4ナンバー)として発売された。

1989年にフロンテはアルトに統合され、かつてのフロンテに相当する乗用車仕様は5ナンバーの「アルト(セダン)」、商用車仕様は4ナンバーの「アルトバン」となっている。

東京モーターショー2005では、フロンテ360をモデルにしたスズキLCが出品された[2]

歴史[編集]

初代 TLA/FEA/FEA-II型(1962年 - 1967年)[編集]

スズキ・スズライト・フロンテ(初代)
TLA/FEA型
スズキ スズライトフロンテ
FEA-II型 1967年
1967 Suzulight Fronte.jpg
販売期間 1962年3月 - 1967年4月
乗車定員 4人
ボディタイプ 2ドアノッチレスセダン
エンジン 0.360L 空冷2サイクル
直列2気筒横置き
燃料供給:キャブレター
駆動方式 FF
最高出力 21ps/5,500rpm
最大トルク 3.2kgm/3,700rpm
サスペンション 前/後:ウィッシュボーン
+横置半楕円リーフスプリング
全長 2,995mm
全幅 1,295mm
全高 1,380mm
ホイールベース 2,050mm
車両重量 500kg
データモデル 3速MT 1962年式
-自動車のスペック表-
  • 1962年3月 - スズライトバンTL型(1959年9月登場)の乗用車版『スズライト・フロンテ』として登場。駆動方式はFF。エンジンは空冷2ストローク直列2気筒360cc。
  • 1963年3月 - FEA型になる。ガソリンエンジンオイル自動混合方式「セルミックス」を採用。
  • 1965年10月 - FEA-II型になる。エンジンオイル直接噴射方式「CCI (Cylinder Crank Injection) 」を採用。


2代目 LC10型(1967年 - 1970年)[編集]

スズキ・フロンテ360(2代目)
LC10型
フロンテ360 SS
FronteSS.JPG
フロンテ360 スーパーデラックス
Suzuki Fronte LC10 001.JPG
アウトストラーダ走行テスト車両
Suzuki Fronte 360SS.jpg
製造国 日本の旗 日本
販売期間 1967年4月 - 1970年11月
乗車定員 4人
ボディタイプ 2ドアノッチバックセダン
エンジン 0.356L 空冷2サイクル直列3気筒横置き
燃料供給:キャブレター
駆動方式 RR
最高出力 25ps/5,000rpm
最大トルク 3.7kgm/4,000rpm
サスペンション 前:ダブルウィッシュボーン
+コイルスプリング
後:セミトレーリングアーム
+コイルスプリング
全長 2,995mm
全幅 1,295mm
全高 1,330mm
ホイールベース 1,960mm
車両重量 425kg
データモデル デラックス 4速MT 1967年式
-自動車のスペック表-
  • 1967年4月 - 発売。車名が「フロンテ360」となり、駆動方式をRRに、コラムシフトからフロアシフトに変更[3]コークボトルラインと言われる丸みを帯びたスタイルの採用と共に、エンジンを「レーシングカー譲りの2ストローク3気筒」と銘打った直列3気筒へ変更した。このエンジンを「理論上4ストローク直列6気筒に匹敵する[4]」(回転バランスなどが)として、広告の紙面に「2×3 = 4×6」と大きく描かれるなどされた。また、ホンダ・N360に対抗すべく、31馬力のハイチューンエンジンも設定された。
  • 1968年11月 - 高性能バージョン「フロンテSS(ストリート・スポーツ)」を追加。レーシングドライバースターリング・モスと2輪レーシングライダーの伊藤光夫イタリア高速道路、「アウトストラーダ・デル・ソーレ」で長時間高速走行テストを行ったことで知られる。スズキでの「SS」グレードは本代のフロンテ以降途絶えていたが、35年ぶりの2003年に「アルトラパン」に採用された。
  • 1970年4月 - 「スーパーデラックス」を発売。本モデル以降のテールランプを従来の赤一色に橙色の点滅ランプを追加してコンビネーションタイプに変更。後に「フロンテSSS(スーパー・スポーツ・セダン)」を追加。


3代目 LC10 II型(1970年 - 1976年)[編集]

スズキ・フロンテ71/72(3代目)
LC10 II型
フロンテ GL/W
Suzuki Fronte GL-W.JPG
フロンテ71W GT/W
Suzuki Fronte LC10W 002.JPG
販売期間 1970年11月 - 1973年7月(セダン) 1971年9月-1976年6月(クーペ)
乗車定員 4人
ボディタイプ 2ドアファストバックセダン/クーペ
エンジン 0.356L 水冷2サイクル直列3気筒横置き
燃料供給:キャブレターx3
駆動方式 RR
最高出力 34ps/6,000rpm
最大トルク 4.2kgm/4,500rpm
サスペンション 前:ダブルウィッシュボーン
+コイルスプリング
後:セミトレーリングアーム
+コイルスプリング
全長 2,995mm
全幅 1,295mm
全高 1,295mm
ホイールベース 2,010mm
車両重量 475kg
データモデル GL-W 4速MT 1971年式
-自動車のスペック表-
  • 1970年11月 - 3代目フロンテ(フロンテ71)発売。形式名はLC10-II型。グレード構成は、スタンダード、デラックス、ハイデラックス、スーパーデラックス、ハイスーパー、S、SSS、SSS-R。SSS-Rの「R」は、ラジアルタイヤ(135SR10サイズ)標準装備の意味。エンジンは基本的には従来の空冷3気筒2サイクルエンジンを使用。カタログのキャッチコピーでは「2サイクル3気筒は4サイクル6気筒に匹敵する」としていた[5]。スタンダード、デラックス、スーパーデラックスは31馬力。ハイスーパー、Sは34馬力。SSS系は36馬力。ボディスタイルは全く新しいものとされ、直線基調の2ボックス(ショートファストバック)スタイルとされた。車高は1260mm(スポーツ系)とかなり低く設定され、フロントのトランクは拡大された。通称「スティングレイ・ルック」と呼ばれた。また、軽自動車としては初めて吊り下げ式クーラーが設定された。
  • 1971年5月 - フロンテ71W追加発売(空冷車と併売)。フロンテ71のボディはそのままに、新しい水冷エンジンを搭載したモデル。形式名はLC10W型。グレードは当初GL-W、GT-W、GT-RWの3機種。「W」は水冷(Water cooled)、「R」はラジアルタイヤ(135SR10サイズ)標準装備を表す。エンジンは新開発の水冷2ストローク3気筒を搭載。冷却には独自の「デュアル・ラジエター方式」を採用。GL-Wは34馬力、GT-W系は37馬力となる。水冷エンジンでは、比較的低回転域でのハイパワー化を実現した[6]
  • 1971年7月 - 水冷GS-W、GO-Wを追加。GS-WはGT-W同様のシャシに34馬力エンジンを搭載したムード・スポーツ。GO-WはGL-Wから装備を簡略化した廉価モデル。
  • 1971年9月 - 3代目フロンテをベースにした、軽自動車枠のスポーツカー、「フロンテ・クーペ」発売。セダン系とは別に、独自の車種構成を展開していく(詳細はフロンテ・クーペを参照)。
  • 1971年11月 - マイナーチェンジで72(セブンティ・ツー)フロンテに名称変更。フロントグリルのデザイン変更、ダッシュボードやシート等、内装の変更が施される。スポーツ系のホイールキャップデザイン変更。空冷エンジン車のスポーツ系は廃止。空冷車は「ビジネス・シリーズ」、水冷車は「ゴージャス・シリーズ」、水冷スポーツ車は「スポーツ・シリーズ」と称される。
  • 1972年3月 - 水冷シングルキャブ31馬力のGD-WとGU-Wが追加。GD-Wはデラックス、GU-Wはスタンダードに相当。
  • 1972年10月 - マイナーチェンジで73年型としてニューフロンテシリーズを発売。外観はバンパーからフロントグリル、ボンネットに至る大変更を受ける。ヘッドランプは角型2灯式から丸型2灯式に変更。上級グレードはリアコンビランプ横にガーニッシュ(化粧板)を装備。三角窓廃止。空冷車はスタンダードとオートクラッチのみとなる。タンデムブレーキマスターシリンダーとフロントディスクブレーキ装備のGT-TYPE IIを新設定。


4代目 LC20/SS10/SS20型(1973年 - 1979年)[編集]

スズキ・フロンテ
スズキ・フロンテ7-S(4代目)
LC20 / SS10/20型
フロンテ7-S スーパーデラックス
フロント
Suzuki-Fronte7S.JPG
リア
Suzuki-Fronte7Srear.JPG
販売期間 1973年7月 - 1979年5月
乗車定員 4人
ボディタイプ 2ドア/4ドアファストバックセダン
(+リアガラスハッチ)
エンジン 0.356L 水冷2サイクル直列3気筒横置き
燃料供給:キャブレターx3
駆動方式 RR
最高出力 34ps/6,000rpm
最大トルク 4.2kgm/4,500rpm
サスペンション 前:ダブルウィッシュボーン
+コイルスプリング
後:セミトレーリングアーム
+コイルスプリング
全長 2,995mm
全幅 1,295mm
全高 1,300mm
ホイールベース 2,030mm
車両重量 545kg
データモデル 4ドアFC 4速MT 1973年式
-自動車のスペック表-
  • 1973年7月 - 発売。先代の「スティング・レイ・ルック」のデザインから、「オーバル・シェル」の丸みあるスタイルへと変化した。空冷エンジンは消え、水冷エンジンのみのラインナップとなる。4ドアモデルを設定してファミリーユーズに対応すると共に、実用性の更なる拡大を図り、リアウィンドゥを閉開式のガラス・ハッチにしてエンジンルーム上部にラゲッジスペースを設けた。これによりフロントとリア両方にトランクを持つこととなる。従来のスポーツシリーズに相当するグレードは2ドア/4ドアセダンシリーズとは別にツーリスモシリーズとして設定。
  • 1974年 - 一部改良。黄色ナンバープレートの対応化とグレード名称の変更、エンジンのパワーダウン(37ps車は35ps、34ps車は32ps)の実施。従来のツーリスモシリーズはGTtypeIIのみとなり、2ドアセダンに統合。
  • 1976年5月 - マイナーチェンジ。前年に運輸省告示により軽自動車の規格が改定されたことを受け、全長を195mm、全幅を100mm拡大し、排気量を443cc(T4A)にアップし、内外装も変更を行っている。型式もSS10となり、これ以降の4代目モデルは「フロンテ7-S(セブン・エス)」と呼ばれていた。GTtypeIIが廃止され、全車全輪ドラムブレーキに戻る。
  • 1977年6月 - 一部改良。2サイクルエンジンの昭和53年排出ガス規制適合と同時に、ダイハツ製550cc直列2気筒4サイクルSOHCエンジン(AB型エンジン)を一部のグレードに搭載[7]。このダイハツ製エンジンはあくまでも「つなぎ」で、4代目の4サイクル仕様は1978年の改良で正式に自社製のF5A型に完全移行している。
  • 1977年10月 - マイナーチェンジ。2サイクル車のエンジンを539ccのT5Aに変更。型式もSS20となる。
  • フロンテハッチのCMには田中邦衛水森亜土が登場していた。


5代目 SS30/40型(1979年 - 1984年)[編集]

スズキ・フロンテ(5代目)
SS30/40型
前期型
Suzuki-Fronte5th.JPG
販売期間 1979年5月 - 1984年9月
乗車定員 4人
ボディタイプ 4ドアファストバックセダン
(リアガラスハッチ)
エンジン F5A型 0.543L 4サイクル直列3気筒横置き
T5B型 0.543L 2サイクル直列3気筒横置き
駆動方式 FF
最高出力 31ps/6,000rpm
最大トルク 4.2kgm/4,000rpm
サスペンション 前:マクファーソンストラット
+コイルスプリング
後:リジッドアクスル
+半楕円リーフスプリング
全長 3,195 mm
全幅 1,395 mm
全高 1,335 mm
ホイールベース 2,150 mm
車両重量 570 kg
データモデル 4ドアFS-G F5A型 4速MT 1979年式
-自動車のスペック表-


6代目 CB71/72型(1984年 - 1988年)[編集]

スズキ・フロンテ(6代目)
CB71/72型
前期型 FG
1984年9月 - 1986年7月
6th Suzuki Fronte.jpg
後期型 フロント
1986年7月 - 1988年10月
Suzuki fronte cb72 wit 1 f.jpg
後期型 リア
Suzuki fronte cb72 wit 1 r.jpg
販売期間 1984年9月 - 1988年10月
乗車定員 4人
ボディタイプ 3 / 5ドアハッチバック
エンジン F5A型 553cc 水冷直列3気筒 SOHC
駆動方式 FF
最高出力 31ps/6,000rpm
最大トルク 4.4kgm/4,000rpm
サスペンション 前:マクファーソンストラットコイル
後:半楕円リーフ
全長 3,195mm
全幅 1,395mm
全高 1,410mm
ホイールベース 2,175mm
車両重量 590kg
データモデル 5ドアFGタイプ 5速MT 1984年式
-自動車のスペック表-
  • 1984年9月 - 発売。乗用シリーズのフロンテとしてはこの代よりハッチバックボディとなると共に、最終モデルとなる7代目が半年間しか販売されなかったためこのモデルが実質的な最終モデルでもある。一部のグレードにはアルトと同様に回転ドライバーズシートを装備。最上級グレードのFGに限り、5速MTとフロントディスクブレーキを装備し、それ以外のグレードは全て4速MT、総輪ドラムブレーキとなる。
  • 1985年10月 - エアコンと回転ドライバーズシートを装備した特別仕様車「ウィット」を追加。
  • 1986年1月 - インドで2代目マルチ・800として販売開始。ちなみに20年以上に渡りほぼモデルチェンジを実施することなく、2014年1月まで販売されていた。
  • 1986年7月 - マイナーチェンジ。リアサスペンションを全車リーフリジッドからスズキ独自のアイソトレーテッド・トレーリング・リンク(I.T.L)式へ、ヘッドランプを角型(SAE規格)から異型へ、インパネなどをそれぞれ変更する。また、オートエアコンがオプション設定された。
  • 1986年11月 - オートエアコンとカラードバンパーを装備した特別仕様車「ウィットカスタム」を追加。
  • 1987年1月 - 一部改良。2代目アルトと共通の550cc3気筒DOHC12バルブエンジンを搭載した3ドアのスポーティー系グレードツインカム12 GRを追加。
  • 1987年9月 - 一部改良。特別仕様車「ウィヴ」と5ドアに4WDと550cc3気筒DOHC12バルブエンジンを搭載したスポーティー系グレードツインカム12 FRを追加。


7代目 CN11型(1988年 - 1989年)[編集]

スズキ・フロンテ(7代目)
CN11型
販売期間 1988年10月 - 1989年3月
乗車定員 4人
ボディタイプ 5ドアハッチバック
エンジン F5B型 水冷直列3気筒 SOHC 12バルブ
駆動方式 FF
最高出力 40ps/7,500rpm(ネット値)
最大トルク 4.3/6,000rpm(ネット値)
変速機 3速AT
5速 / 4速MT
サスペンション 前:マクファーソンストラットコイル
後:セミトレーリングリンクコイル
全長 3,195mm
全幅 1,395mm
全高 1,385mm
ホイールベース 2,335mm
車両重量 590kg
データモデル FL 5速MT 1988年式
後継 3代目アルトに統合
-自動車のスペック表-
  • 1988年10月 - 発売。全車に新開発の550cc・SOHC3気筒12バルブエンジン(F5B型)が搭載。外観は同時期のアルトの姉妹車そのものでグリル以外は特に変更された箇所もほとんど無く特徴的なクォーターウインドウも同様のものが付いていた。アルトと違う方向性としてカタログなどでは当時としては珍しく5ドアを中心モデルとしていた。廉価グレードを除きフロントディスクブレーキと12インチラジアルタイヤが標準装備となる。特別仕様車のウィットとウィヴは引き続き設定。
  • 1989年3月 - 販売終了。 同年4月1日に物品税が廃止され、代わりに消費税が導入されたことにより軽ボンネットバンのメリットが薄れたため、アルトと統合され、フロンテの商標は7代(実質的には6代)27年の歴史に幕を下ろした。ちなみに歴代フロンテの中では、5か月と最も販売期間が短かった。


商用モデル[編集]

フロンテバン LS10[編集]

スズキ・フロンテバン
Suzuki Fronte Van.jpg
販売期間 1969年 - 1973年
乗車定員 4人
ボディタイプ 3ドアハッチバック
エンジン 0.356L 空冷2サイクル直列3気筒縦置き
駆動方式 FR
最高出力 25ps/6,500rpm/105km/h
最大トルク 3.5kgm/5,000rpm
変速機 4速シンクロメッシュ
サスペンション 前:マクファーソンストラット
後:半楕円リーフ
全長 2,995mm
全幅 1,295mm
全高 1,380mm
ホイールベース 1,995mm
車両重量 500kg
最大積載量 150kg
-自動車のスペック表-

1969年1月登場。スズライトTLではセダンとバンは共通設計で、駆動方式も共に横置きFFであったが、フロンテ360がRRとなったことで、商用車ライトバン)への流用に不都合が生じた。スバル360カスタムがリアエンジンのまま後部を荷室に変更したため積載性に難があったのに対して、スズキはフロンテの名で全く構成の異なるバンを新規に開発することで解決を図った。フロンテバンは荷室容積と登り勾配のトラクション確保が容易なFRが採用された。エンジンもフロンテ360のものをベースにしながら、縦置きに設計変更された。スタイルはコークボトルラインのフロンテ360に対して直線基調のプレーンなスタイルとされた。後にこのモデルでは後席の居住性を高めた乗用モデルのフロンテ・エステートが追加された。さらに1970年、エステートをベースにテールゲートを廃したカスタム/ハイカスタムも追加。1972年には、水冷版フロンテバンが登場した。外観はそのままであるが、エンジンは2気筒の水冷 28psと馬力も上がった。後ライトのグリルやウィンカーランプの位置やテールランプなどが変更された。1973年、フロンテハッチにモデルチェンジし、生産を終了した。

フロンテハッチ LS30[編集]

フロンテハッチ
  • 1973年登場。名称が「フロンテ・ハッチ」となる。フロンテエステートなどの乗用モデルが廃止され、商用モデルのみとなった。当時のブームを反映して、レジャーユーズを強く訴求しており、リアのラゲッジスペースはハッチ・ルームと名付けられた。
  • 1976年1975年9月の道路運送車両法の改正を受け、新規格に合わせて、排気量(360ccから550ccへ)と車体寸法を拡大(全長+200mm、全幅+100mm)した「ハッチ55」(ハッチゴーゴー)となる。
  • 1979年、アルトにモデルチェンジし生産を終了した。


脚注[編集]

  1. ^ スズキ四輪車 車名の由来 - スズキ公式サイト内 ちなみに同サイト内では「造語」扱いである。
  2. ^ 【東京モーターショー05】スズキ LC は軽より小さくてピッタリ - Response.(2005年09月30日(金) 07時23分版 / 2015年7月8日閲覧)
  3. ^ 360cc軽自動車のすべて―'50ー'70年代の軽自動車総集編!. 三栄書房. (2013). pp. 67. ISBN 9784779618963. 
  4. ^ 一般に直6エンジンの構成は、シリンダーのみでも相互にカウンターウェイトとして働いて振動がキャンセルされる、という特長があるとして優れたエンジンだと評されている。
  5. ^ 360cc軽自動車のすべて―'50ー'70年代の軽自動車総集編!. 三栄書房. (2013). pp. 91. ISBN 9784779618963. 
  6. ^ 360cc軽自動車のすべて―'50ー'70年代の軽自動車総集編!. 三栄書房. (2013). pp. 91. ISBN 9784779618963. 
  7. ^ 昭和53年排出ガス規制に対応しておらず、昭和51年排出ガス規制適合車として発売された。

派生車[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]