スクラップル

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スクラップル
Plate of scrapple.jpg
皿に盛られたスクラップル
別名
  • Pon haus
  • Krepples
種類 マッシュ
発祥地 アメリカ
地域 アメリカ合衆国中部大西洋岸
主な材料
119 kcal (498 kJ)
Cookbook ウィキメディア・コモンズ
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スクラップル英語:Scrapple)は、豚肉の切れ端や切り屑のマッシュコーンミール小麦粉蕎麦粉香辛料と混ぜ合わせた伝統的な料理ペンシルベニアドイツ語で「pannhaas」や「pan rabbit」としても知られる[1][2]。マッシュで半個体の凝ったローフを作り、薄く切り分けた物をフライパンで焼いてから提供する。

屠殺の際に残った売り物にならない肉の切れ端は、無駄にしない為にスクラップルにされる。

スクラップルはアメリカ合衆国中部大西洋岸[注釈 1]で知られるアメリカ料理である。メノナイトアーミッシュを含むペンシルバニアのオランダ人の民族食とされている。加工された物はチルド食品、冷凍食品の両方の冷蔵庫に入っているので、この地域の至る所のスーパーマーケットで見受けられる。

食材[編集]

ブタ頭部心臓肝臓、その他の切り取られた臓物を、の付いた状態で茹でて出汁を取る。調理後に骨と脂肪を取り除いてを取っておき、乾燥したコーンミールを出汁で煮てマッシュにする。肉を挽いてに戻し、セージタイムセイボリー黒胡椒等の調味料を加える[3]。マッシュでローフを作り、冷やして固める。食材の割合や味付けは、地域に左右される[4]

一部の製造業者では牛肉[5]シチメンチョウの臓物を食材として取り入れ、元々のブタの肝臓の伝統的な色を保つ為に着色をしている。

その食材の多様さから、冗談で「ブタの鳴き声以外全て。」と言われている[6][7]

調理[編集]

デラウェア・ステート・フェアのスクラップルサンドイッチ

通常はスクラップルを1/4インチから3/4インチに薄切りし、茶色になる迄フライパンで焼いて焦げ目を付ける。焼く前に穀粉でコーティングしたり、バターで揚げる場合がある。オーブンで焼くと、外側をカリカリに焼ける。

朝食の付け合わせに良く食べられる。その際は、プレーン又はアップルバター、ケチャップゼリーメープルシロップ蜂蜜マスタード等の甘味や塩味の付いた調味料と一緒に出される。

歴史と地域的人気[編集]

「scrapple」は語源学上、英語19世紀中頃に生まれた「切れ端」を意味する「scrap」の指小形に由来すると考えられている[8]

アメリカでのスクラップルの発展に繋がった料理の伝統の起源は、ローマ帝国ヨーロッパを支配する前に遡る[9]。より直接的な料理の祖先は低地ドイツ語で「panhas」と呼ばれる料理で、今でもペンシルベニア州の一部ではスクラップルを「Pannhaas」、「panhoss」、「ponhoss」、「pannhas」と呼ぶ場合がある。最初のレシピ17世紀から18世紀フィラデルフィアチェスター付近に定住したドイツ人の入植者が作った[10]。その結果、スクラップルはフィラデルフィア、ピッツバーグボルチモアワシントンD.C.、ペンシルベニア州東部、ニュージャージー州メリーランド州デラウェア州ニューヨーク州南部、デルマーバ半島の周辺地域と強く結び付いている。デルマーバ半島では、その人気からデラウェア州ブリッジビルで毎年10月の第2週末に開催される「アップル・スクラップル・フェスティバル」が開催される。

フィラデルフィアでのスクラップルの2大ブランドは「Habbersett」と「Rapa」で、それぞれが市場の約半分と1/4を占めている。この内「Rapa」はボルチモア市場の約3/4を占めている[11][12]

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ Pennsylvania Folklife”. Google ブックス. Pennsylvania Dutch Folklore Center (1972年). 2021年1月27日閲覧。
  2. ^ Sandra Louise Oliver (2005年). “Food in Colonial and Federal America”. Google ブックス. Greenwood Publishing Group. 2021年1月27日閲覧。
  3. ^ Scrapple Recipe”. フード・ネットワーク. 2021年1月27日閲覧。
  4. ^ Scrapple Recipes - ウェイバックマシン(2011年7月7日アーカイブ分)
  5. ^ Rapa Scrapple - ウェイバックマシン(2009年2月13日アーカイブ分)
  6. ^ Patricia Talorico (2014年5月13日). “Scrapple – love or loathe the loaf”. The News Journal. 2021年1月27日閲覧。
  7. ^ Jalowitz, Alan (2013年春). “Scrapple: Pennsylvania's "Other" Meatloaf”. 2018年7月9日閲覧。 “Scrapple is but one of the many varieties of dishes that arose from the need for the poorer classes in society to use as much of their butchered hogs as possible. This frugality has given more than one wag cause to refer to scrapple as "everything but the oink."”
  8. ^ scrapple”. Lexico. 2021年1月27日閲覧。
  9. ^ Weaver, William Roys (2003). Country Scrapple: An American Tradition. Stackpole Books. p. 8. ISBN 978-0-8117-0064-1 
  10. ^ LEARN ABOUT THE HABBERSETT TRADITION”. Habbersett. 2021年1月27日閲覧。
  11. ^ Amy Strauss (9 October 2017). Pennsylvania Scrapple: A Delectable History. Arcadia Publishing Incorporated. pp. 30–. ISBN 978-1-4396-6298-4. https://books.google.com/books?id=bT8vDwAAQBAJ&pg=PT30 
  12. ^ Pollard, Kit Waskom (2018年1月24日). “Unpacking scrapple: How a loaf made from pig scraps became Baltimore's favorite breakfast meat”. baltimoresun.com. 2018年12月15日閲覧。

関連項目[編集]