グルジア鉄道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジョージア国の国鉄から転送)

グルジア鉄道グルジア語: საქართველოს რკინიგზა サカルトヴェロス・ルキニグザ)はグルジア国有鉄道である。全長2344.2kmの鉄道路線を有し、約12,700人の従業員を擁する。ジョージアの鉄道も参照の事。

概要[編集]

グルジア鉄道
CONTg
北カフカース鉄道ソチ方面)
GRENZE
1997 km ロシア/アブハジア[1]ジョージア
HST
2000 km レセリゼ[1]
HST
2025 km ガグラ[2]
HST
2063 km グダウタ[2]
HST
2083 km ノヴィ・アフォン[2]
exBOOT BHF exFLUG
2099 km スフミ[2]
HST
2114 km グルリプシ[2]
HST
2153/0 km オチャムチレ[2]
ABZgl KHSTeq
26 km トゥクヴァルチェリ[2]
ENDExe
アチグアラ[2]
exHST
2177 km ガリ[2]
exSTR+GRZq
2188 km アブハジア[1]/ジョージア
exSTR KHSTa
ジワリ
exSTR HST
ズグディディ
exSTRl eABZg+r
BOOT STR
ポティ港(黒海方面)
KBHFa FLUG STR
40 km ポティ
BOOT STR STR
バトゥミ港(黒海方面)
KBHFa FLUG STR STR
104 km マヒンジャウリバトゥミ
STR ABZgl+l HSTq STRr
2226 km ホビ
HST STR
82 km コブレチ
STR BHF
2232/0 km セナキ
ABZl+l HSTq ABZg+r
STR BHF
2260/0 km サムトレディア
KHSTe STR
オズルゲティ
STR KHSTa
23 km チャルトゥボ
ABZgl+l BHFq ABZr+r
クタイシ
STR KHSTe
46 km トキブリ
KHSTa STR
91 km ヴァレ
STR BHF
2321/0 km ゼスタポニ
HST STR
アハルツィヘ
STR ABZgl KHSTeq
チアトゥラ
HST STR
アツクリ
uKXBHFa-L XBHF-R STR
30/0 km ボルジョミ
uKHSTe STRl ABZg+r
37 km バクリアニ
BHF
2384/0 km ハシュリ
ABZg+l STR+r
STR KHSTxe
ニコジ
STR exSTR+GRZq
ジョージア/南オセチア[3]
STR exKBHFe
33 km ツヒンヴァリ[3]
BHF
2458/0 km ゴリ
STR KHSTa
テラヴィ
FLUG HST STR
2503 km トビリシ
KHSTa STR STR
カズレティ
STR STR HST
グルジャアニ
HST ABZgl ABZq+r ABZgr
ボルニシ
ABZl+l HSTq ABZgr STR STR
0.0 マルネウリ
STR STR STR KHSTe
ツノリ
STR HST STR
0.0 ルスタヴィ
STR STR KHSTe
デドプリスツカロ
STR+GRZq STR
0.0 ジョージア/アルメニア
STR STR+GRZq
0.0 ジョージア/アゼルバイジャン
BHF STR
ヴァナゾル
STR BHF
0.0 アグスタファ
CONTf STR
エレバン方面)
CONTf
バクー方面)

グルジアで最初に開業したのはポティ - ゼスタポニ間であり、1865年に建設が開始され1871年に開業した[4]。翌1872年にはポティ - トビリシ間にて旅客列車の運行が開始された。

1877年から1887年にかけてクタイシ - トキブリ間が、1895年にはゼスタポニ - チアトゥラ間が開業した。1883年にはアゼルバイジャン方面に向かうトビリシ - バクー間の鉄道が、1899年にはトルコおよびアルメニア方面に向かうカルス・ギュムリ・トビリシ鉄道英語版が運行開始された。1894年にはハシュリ - ボルジョミ間の鉄道が、1902年にはボルジョミ・バクリアニ狭軌鉄道が開業した。

ソビエト連邦成立後は茶や柑橘、ワインなどの農産品の輸送を目的に鉄道整備が更に促進された。1924年にはナタネビ - オズルゲティ間、1930年にはセナキ - ガリ間、1938年にはガリ - スフミ間、1940年にはゴリ - ツヒンヴァリ間が開通した。ロシアとの境界を跨ぐスフミ - アドレル間の建設は第二次世界大戦中に開始され1949年に完成した。

1932年から1967年にかけてグルジア全土の鉄道路線が電化されたが、ソビエト連邦の崩壊後は内戦の影響もあり電化設備が使用されていない区間も存在する。

1986年12月31日にはマラブダ - アハルカラキ間の路線が開通した。2017年10月30日にはトルコ、グルジア、アゼルバイジャンの3カ国を結ぶバクー・トビリシ・カルス鉄道が開通した[5]。(1899年から1993年にかけてカルス・ギュムリ・トビリシ鉄道にてカルスからトビリシまでアルメニア経由で移動が可能であったが、1993年のトルコ・アルメニア両国間の国境閉鎖と共に破壊された。)

車両[編集]

2016年に、元々ロシアのアエロエクスプレスが発注したもののキャンセルとなった、スイスシュタッドラー・レール製「KISS Eurasia」を購入することを決定し、4両編成4本を導入。ジョージア鉄道では「GRS形」の名称で、2017年よりトビリシ - パトゥミ間に投入されている[6]。このほか、2012年から2013年にかけて特急型車両として中国南車製の4両編成5本を購入している[7]

電気機関車に関しては、元々旧ソ連時代にトビリシ車両工場ロシア語版が設置され、ソ連運輸省VL10形電気機関車などの機関車を開発・製造していたことから、独立後もVL10形を含む同工場製機関車が多く使用されている。

事件[編集]

2008年の南オセチア紛争により、ロシア軍がグルジア領内に侵攻し、カスピ西方の鉄道橋などが破壊された[8]

アブハジアおよび南オセチアにある鉄道は、グルジア鉄道の管理が及んでいない。南オセチアとの境界からツヒンヴァリに至る5kmの路線、およびオチャムチラからイングリ川までの路線は運行が休止されている。プソウ川からオチャムチラに至る路線、およびオチャムチラからトゥクヴァルチェリに至る路線はアブハジア鉄道が運営している。

国境[編集]

コーカサス三国の鉄道路線図

脚注[編集]

  1. ^ a b c アブハジアはジョージアの実効支配が及んでいない
  2. ^ a b c d e f g h i ジョージアの実効支配が及んでいない地域のためアブハジア鉄道が管理している
  3. ^ a b 南オセチアはジョージアの実効支配が及んでいない
  4. ^ History of the Railway
  5. ^ カスピ海周辺3か国つなぐ鉄道が開通 中国─西欧の所要時間短縮
  6. ^ ELECTRIC DOUBLE-DECKER MULTIPLE UNIT KISS - Stadler
  7. ^ More Chinese trains for Georgia - International Railway Journal
  8. ^ Damaged Georgian railway to open in 10 days
  9. ^ Станцию Ахалкалаки в Грузии спроектируют в Азербайджане

外部リンク[編集]