ジョン・ゴールズワージー

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ジョン・ゴールズワージー
John Galsworthy
誕生 John Galsworthy
(1867-08-14) 1867年8月14日
イギリスの旗 イギリス サリー州(現ロンドンキングストン・アポン・テムズ王立特別区
死没 (1933-01-31) 1933年1月31日(65歳没)
イギリスの旗 イギリス ロンドン
職業 小説家劇作家
言語 英語
国籍 イギリスの旗 イギリス
最終学歴 オックスフォード大学
ジャンル 小説戯曲
代表作フォーサイト物語英語版
主な受賞歴 ノーベル文学賞(1932)
署名
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ノーベル賞受賞者ノーベル賞
受賞年:1932年
受賞部門:ノーベル文学賞
受賞理由:"フォーサイト物語"で頂点を極めた、優れた物語の芸術に対して
ジョン・ゴールズワージー

ジョン・ゴールズワージー英語:John Galsworthy1867年8月14日 - 1933年1月31日)は、イギリスイングランド)のサリー州(現ロンドンキングストン・アポン・テムズ王立特別区)出身の小説家劇作家

日本では『林檎の樹』の著作で知られ、世界的には1906年から1921年の間に書かれた『フォーサイト物語英語版』の作者として知られている。また、1921年に国際ペンクラブが発足すると、1923年から1933年にかけてその初代会長を務め、1932年にはラドヤード・キップリングに次いで、イギリス人として2人目となるノーベル文学賞を受賞したことで名高い。

生まれ故郷であるキングストン・アポン・テムズにあるキングストン大学にはゴールズワージーの名前を冠した建物が所在する。

生涯[編集]

1867年8月14日、イングランドサリー州のキングストン・アポン・テムズに、弁護士として生計を立てていた父ジョンと、母ブランシュ・ベイリー(Blanche Bailey)の裕福な家庭に生まれる。

ハーロー校の後にオックスフォード大学で学ぶ。はじめは弁護士になるつもりだったが、法律にあまり興味が持てず、家業の船舶業を手伝いながら世界を旅する。この時期にオーストラリアアデレードジョゼフ・コンラッドと出会っている。

主な作品[編集]

小説[編集]

  • 『資産家』“The Man of Property”(1906年
  • 林檎の樹』“The Apple Tree”(1916年
    • 林檎の木 井上義正訳 弘文堂書房、1940
    • 林檎の樹 渡辺万里訳 新潮文庫 1953
    • 林檎の木 三浦新市訳 角川文庫 1956
    • 林檎の木・小春日和 守屋陽一訳 旺文社文庫 1968 のち集英社文庫 
    • りんごの木・人生の小春日和 河野一郎訳 岩波文庫 1986.12
    • 林檎の樹 法村里絵訳 新潮文庫 2017.12
  • 『裁判沙汰』“In Chancery”(1920年
  • 『貸家』“To Let”(1921年
  • 『フォーサイト・サガ』“The Forsyte Saga”(1922年

この作品は、過去の短編や長編を集め、『フォーサイト・サガ』の題名で発表されたものである。収録作品は以下の通り。

  • 『資産家』“The Man of Property”(1906年
    • フオサイト家物語 第1 物慾の人 ヂョン・ゴオルズワーヂー 小稲義男、小栗敬三,沢崎九二三訳 四条書房、1935 のち本の友社より復刊 
    • フオサイト家物語 第2巻 裁判沙汰 第3巻 貸家 小稲義男等訳 三学書房、1940 
  • 財産家 フォーサイト家の物語 臼田昭国書刊行会 1988.7
  • 『フォーサイトの小春日和』“Indian Summer of Forsyte”(1918年
    • 人生の小春日和 富永和子訳 小学館 2005.12
  • 『目覚め』“The Awakening”(1920年
  • 『現代喜劇』“The Modern Comedy”(1929年

こちらも『フォーサイト・サガ』同様の長・短編集である。

  • 『白猿』“The White Monkey”(1924年
  • 『銀の匙』“The Silver Spoon”(1926年
  • 『白鳥の歌』“Swan Song”(1928年

戯曲[編集]

  • 『銀の箱』“The Silver Box”(1906年
  • 『闘争』“Strife”(1909年
  • 『正義』“Justice”(1910年
  • 社会劇全集 仲木貞一等訳 天佑社、1921
  • 暗い花 ゴルスウァージー 木蘇穀訳 新潮社 1923.3
  • 近代劇全集 第40巻 第一書房、1930 銀の筐、正しき裁き、いがみあひ(沢村寅二郎訳)

邦訳[編集]

  • 囚徒 ゴルスワシイ 大谷繞石訳 大日本図書、1914
  • 法律の轍 ゴオルスワアジー 菊池寛訳 春陽堂、1921
  • 勝利者と敗北者 ジヨン・ゴルズワージー 山田松太郎訳 新潮社、1924
  • 鳩 ジヨン・ゴールスウオージー 市川又彦訳 アルス、1924
  • 静寂の宿 ゴールズワアジイ 本多顕彰訳 岩波文庫、1933
  • 吾等がために踊れ ゴールズワージ 龍口直太郎訳 岩波文庫、1937 
  • 或る女の半生 小川和夫訳 河出書房 1951
  • ゴールズワージー短篇集 増谷外世嗣訳 新潮文庫、1956 
  • サンタルチア・踊ってみせて 菊池武一,石井康一訳 英宝社 1957
  • 騎士・黒い花 井上宗次,西台美智雄訳 英宝社 1966

関連項目[編集]

外部リンク[編集]