ジョン・アイザック・ホーキンス

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1800年のホーキンスポータブルグランドピアノ

ジョン・アイザック・ホーキンス(John Isaac Hawkins、1772年 - 1855年)は、身近な製品開発を実践したイングランド発明家トーントン出身。

初期のシャープペンシルである先の尖った鉛筆や、アップライトピアノの原型[1]オートペンの共同発明者などとして知られる。

ピアニーノ[編集]

1798年アイルランド人ピアノ制作者、ウィリアム・サウスウェルスクエア・ピアノで同様の試みを行っており、後年、ロンドンウィリアム・フレデリック・コラードがこれを繰り返したが、ホーキンスは、弦が床に降り、鍵盤が上がるアップライトピアノ(ピアニーノ)を初めて製作した。

フィラデルフィアに住んでいたホーキンスは、1800年に特許を取得した「ポータブル・グランド」と呼ばれるピアニーノ(コテージ・ピアノフォルテ)を発明し、製造を開始した[2]。それまでにもアップライト・グランドピアノやアップライト・チェンバロは存在していたが、それらは横長の楽器を幅広に折り返し、鍵盤とアクションをそれに合わせたものだった。

彼の楽器は、ケースから独立した完全な鉄製のフレームに収められており、鉄製の抵抗棒と鉄製のアッパーブリッジで強化されたフレームの中で、響板は完全に吊り下げられていた。弦の長さはすべて同じで、機械的なねじで調律する装置が弦の張力を調整している。

また、金属製の支柱を使ったアクションは、ロバート・ヴォーナムのチェック機能を先取りしたものであり、その後のアイデアとしては、反復のための装置がある。この発明品の束はロンドンに持ち込まれ、ホーキンス自身が展示したが、この楽器は音が悪かった[2]

ホーキンスによる1808年の記事から引用した改良された旋盤チャック

脚注[編集]

参考文献[編集]

  • R. L. Tafel, Documents Concerning the Life and Character of Emanuel Swedenborg, vol. 2, part 2, London: Swedenborg Society, 1877, p. 1217 [1]
  • Samuel Thompson, Reminiscences of a Canadian Pioneer for the Last Fifty Years: An Autobiography, Toronto: Hunter, Rose & Company, 1884, pp. 11, 14 [2]
  • Chisholm, Hugh, ed. (1911). "Pianoforte" . Encyclopædia Britannica (英語) (11th ed.). Cambridge University Press.