ジョルジュ・ペレック

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ジョルジュ・ペレック(Georges Perec, 1936年3月7日 - 1982年3月3日)は、20世紀フランス小説家随筆家である。パリ出身。

本来の苗字はペレツ(Peretz)であり、父方を通じてポーランドの作家イツホク・レイブシュ・ペレツの遠縁にあたる。ユダヤ系

経歴[編集]

1965年に、長編"Les Choses. Une histoire des années soixante"『物の時代』でデビュー、同作でルノードー賞を獲得。1967年からは文学グループ「ウリポ」に加わり、言語遊戯的な作品を多く上梓した。"Un homme qui dort (1970)"『眠る男』は映画化され、1974年度ジャン・ヴィゴ賞を受賞した。1978年には『人生使用法』がメディシス賞を受賞している。

2017年にガリマール出版社の文学全集「プレイヤード叢書」に作品が収録された。

彼を称え、小惑星(2817)ペレックがその名を取り命名されている。

日本語訳[編集]

  • 『眠る男』(海老坂武訳、晶文社1970年
  • 『物の時代・小さなバイク』(弓削三男訳、白水社1978年
    • 『物の時代 小さなバイク』(弓削三男訳、文遊社、2013年)
  • 『人生使用法』(酒詰治男訳、水声社〈叢書フィクションの楽しみ〉1992年、新装版2010年)
  • 『Wあるいは子供の頃の思い出』(酒詰治男訳、人文書院1995年
    • 『Wあるいは子供の頃の思い出』(酒詰治男訳、水声社〈叢書フィクションの楽しみ〉2013年)
  • 『考える/分類する 日常生活の社会学』(阪上脩訳、法政大学出版局〈りぶらりあ選書〉、2000年
  • 『エリス島物語 移民たちの彷徨と希望』(酒詰治男訳、青土社2000年
  • 『さまざまな空間』(塩塚秀一郎訳、水声社、2003年
  • 『美術愛好家の陳列室』(塩塚秀一郎訳、水声社〈叢書フィクションの楽しみ〉2006年)
  • 『煙滅』(塩塚秀一郎訳、水声社〈叢書フィクションの楽しみ〉2010年
  • 『家出の道筋』(酒詰治男訳、水声社〈叢書フィクションの楽しみ〉2011年
  • 『ぼくは思い出す』(酒詰治男訳、水声社〈叢書フィクションの楽しみ〉2015年)
  • 『給料をあげてもらうために上司に近づく技術と方法』(桑田光平訳、水声社、2015年)
  • 『傭兵隊長』(塩塚秀一郎訳、水声社、〈叢書フィクションの楽しみ〉年)
  • 『パリの片隅を実況中継する試み ありふれた物事をめぐる人類学』(塩塚秀一郎訳、水声社〈叢書フィクションの楽しみ〉2018年)

関連出版[編集]

  • 『水声通信〈6〉 ジョルジュ・ペレック 特集』 (水声社、2006年4月号)
  • デイヴィッド・ベロス『ジョルジュ・ペレック伝 言葉に明け暮れた生涯』(酒詰治男訳、水声社、2014年)
  • 塩塚秀一郎『ジョルジュ・ペレック 制約と実存』(中央公論新社〈中公選書〉、2017年)