ジョリー・ロジャー (企業)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
株式会社ジョリー・ロジャー
Jolly Roger co.,ltd
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
150-0011
東京都千代田区神田佐久間町3-38
第5東ビル B1F
設立 2007年5月
業種 サービス業
法人番号 4011001052364 ウィキデータを編集
事業内容 タレント・俳優・歌手のマネージメント
映画・テレビドラマ・舞台の企画・製作・配給・宣伝
音楽・映像ソフトの制作・発売
企業PV制作
国内番販
海外番販
代表者 破産管財人 太田大三
資本金 2000万円
関係する人物 大橋孝史(前代表取締役社長)
特記事項:2016年9月27日破産手続開始決定。2018年2月14日法人格消滅。
テンプレートを表示

株式会社ジョリー・ロジャーJolly Roger)は、かつて日本映画テレビドラマ舞台製作企画制作宣伝のほか、映画配給音楽製作・レコードレーベルアニメ制作・国内番組販売・海外番組販売およびタレント俳優歌手のマネージメントを行っていた日本の企業。

概要[編集]

父と暮せば』『火垂るの墓』などを手掛けた映画プロデューサーの大橋孝史により2007年5月に設立。

その後『ウォーリアー&ウルフ』、『島田洋七の佐賀のがばいばあちゃん』、『コトバのない冬』、『Beauty うつくしいもの』、『40歳問題』、『放送禁止1』『放送禁止2』、『TSY〜タイムスリップヤンキー』、『ラブポリス〜ニート達の挽歌』、『ミステイクン』、『五日市物語』などの映画を配給。

また、『湾岸ミッドナイト』『GOTH』『キャプテン』『ブラブラバンバン』『つむじ風食堂の夜』、『子猫の涙』、『忍道-SHINOBIDO-』などの映画を製作。ビデオドラマ、グラビア、プロモーションビデオの制作は400タイトル以上。合計500タイトル以上を自社で制作してきた。

テレビドラマ『鉄道むすめ』の制作を機に、『2ちゃんねるの呪い 新劇場版』、『骨壷』、『×ゲーム』、『×ゲーム2』、『こっくりさん 劇場版』、『忍道-SHINOBIDO-』、『ひとりかくれんぼ 新劇場版』、『恋人は透明人間(舞台)』とAKB48メンバー出演作品を手がけていた。

他、俳優マネージメント部門、音楽部門も設立する等の業務も展開していた。 近年では『FAIRY TALE』『家庭教師ヒットマンREBORN!』の主題歌を担当する+Plus、各テレビメディアで活躍する大所帯アイドル軍団セクシー☆オールシスターズをプロデュース。『少女飛行』で2011年5月16日付オリコン1位となったぱすぽ☆をインディーズ時代プロデュース。2012年は、鉄道をコンセプトにした中高生アイドルステーション♪、韓国ファン育成アーティストK-produceが始動している。

その他に、2011年12月オープンした秋葉原のアイドル育成ビル「神タワー」(イベントスペース・美容院)をプロデュース&運営していた[1]

2012年4月より、山梨県活性化アイドル「ぶどう党」をプロデュース。同年7月より、ニコニコ動画公式チャンネル「ほらーちゃんねる」「ネ申ちゃんねる」を開設する。

2010年4月のトルネード・フィルムの経営破綻、同年12月のエースデュースの経営破綻で債権の焦付が発生し、以降の業績が悪化。これに伴い取引先への支払延滞が発生。代表の大橋孝史の悪名は業界内外でも高く、柳下毅一郎著「皆殺し映画通信 天下御免」(株式会社カンゼン刊)の巻末に掲載されている映画監督、古澤健との対談では「とにかく未払。『未払 大橋』で検索するとたぶん出てくると思う」と痛罵されるほどの未払い金の多さは異常であった。また、作家の山口敏太郎も自身の動画マガジンで大橋およびジョリー・ロジャーの未払い金について厳しく言及している(外部リンク参照)。

2016年7月9日に債権者から破産を申し立てられ、同年9月27日東京地裁から破産手続開始決定を受けた[2]。山口はジョリー・ロジャーの破産手続開始と同時に、ジョリー・ロジャーの経営破綻について、「ここまで悪評があったのに止められなかった社員も良くなかった」「ギャラを払うのは当然だし、こういう姿勢が映画界をダメにする」「海賊だけに海の藻屑になった」「社長の大橋さんは『火垂るの墓』でいい仕事したいみたいだけど、今度はお前が『不払いの墓』の墓のなかに入れ!」などとコメントした[3]

従業員と所属タレントはほぼ同時に全員が解雇された。給料形態もあやふやだったようで黄金時代の安田帆花は「そろそろ潰れるかなと感じてました」といい、新事務所を求めている[4]

ジョリー・ロジャー自体も、2018年2月14日に法人格が消滅した。

社長[編集]

大橋孝史(1974年生まれ)は、22歳でパル企画に入社しプロデューサーとなり、独立後、2005年にトルネード・フィルム(代表・叶井俊太郎)設立に携わり、2007年にジョリー・ロジャーを設立[5]。現在は映像制作会社、モバコン株式会社と芸能プロダクション Bridgeに参加している。

かつての所属者[編集]

かつてのユニット[編集]

  • K-produce - “アナタがつくるK-POPユニット”をコンセプトに10代から20代の韓国出身男子から構成されるアーティストグループ育成プロジェクト。現研究生はドンウ、ジェホ。
  • ステーション♪ - 鉄道をコンセプトに結成された中高生によるアイドルユニット。倒産に伴い解散。その後、別メンバーで再結成。
  • アイコン® - ゲームをコンセプトに結成されたアイドルユニット
  • 黄金時代 - "海賊"をコンセプトにしたアイドルユニット(⇒スカイミュージックへ移籍[6])。安田帆花(現:永井穂花)、葵あおいらが所属。

主な映画作品[編集]

主なテレビ作品[編集]

主な舞台作品[編集]

主なアニメ作品[編集]

  • ぱすぽ☆ ジャルジオ アニマール、2010年8月発売

パンダ工場制作[編集]

  • エト-eto-、2009年1月公開
  • 地獄甲子園 - 原作:漫☆画太郎、2009年2月発売
  • 世にも奇妙な漫☆画太郎 - 原作:漫☆画太郎
    • はじまるよ〜ん♥編 - 2009年3月発売
    • はひはふほ〜ん♥編 - 2009年4月発売
  • 珍遊記〜太郎とゆかいな仲間たち- 原作:漫☆画太郎
    1. 2009年6月発売
    2. 2009年7月発売
    3. 2009年8月発売
    • 劇場版 2011年5月発売
  • 自分の説明書
    • 働く!!O型自分の説明書 - 2009年7月発売
    • 働く!!A型自分の説明書 - 2009年7月発売
    • 働く!!AB型自分の説明書 - 2009年8月発売
    • 働く!!B型自分の説明書 - 2009年8月発売
    • 腐女子の品格、2010年2月発売
    • 課長の恋、2010年3月発売
  • 読めそうで読めない間違いやすい漢字
    1. 教養編 - 出演:増田有華(AKB48)、2010年5月発売
    2. トリビア編 - 出演:梅田彩佳(AKB48)、2010年5月発売
    3. ぼく、オタリーマン。、2010年1月発売

弥栄堂フヰルム制作[編集]

主なVP・CM作品[編集]

主なPV(プロモーションビデオ)作品[編集]

  • +Plus『日向に咲く夢』『Game over』『雪道』『声』『キャンバス』『桜舞う風の中』『Sun-Day!!』『Fiesta』『はじまりの空』
  • ぱすぽ☆『Let it GO!!』『サクラ色』『ハレルヤ』『GPP』『ViVi夏』『キス=スキ』
  • ステーション♪『ススメ。』『レッツゴー鉄道アイドル』『記念日に逢いましょう』『君への地図』
  • predia『Dia Love』『Dream of Love』『ハニーB』
  • RIZE『Live or Die』
  • Hulu『ガラスの瞳』
  • EGO-WRAPPIN'『天国と白いピエロ』
  • セクシー☆オールシスターズ
    • 爆乳戦隊パイレンジャー爆乳戦隊パイレンジャー』『ピンクのソーダー』
    • 爆乳三国志『爆乳音頭』『爆乳マンイーター』
    • 爆乳ヤンキー『夜露死苦おっぱい!』『ブラを探して…』
    • 爆乳甲子園『爆乳応援歌』
    • 美脚戦隊スレンダー『パンティストッキング〜!』『美脚戦隊スレンダー』
      • 美脚戦隊スレンダーDX『美脚時代』
    • 胸の谷間にうもれ隊『スケベ』『生殺し』
  • D-Rive『スピードクイーン』『ESCAPE』『ギアスパーク』
  • ぼれろ麦芽『バカ裁判〜男と女の痴話喧嘩』
  • しょう『前立腺体操』
  • Son Son『マンセーサンバ』
  • うつのみや八郎『どうなるの?ニッポン』
  • 原紗央莉『私のお口が世界を救う』

主なCD作品[編集]

  • +Plus
    • Answer、2009年3月発売 ※映画『イケメンバンク THE MOVIE』タイアップ
    • 日向に咲く夢、2009年4月発売(1st シングル) ※ポニーキャニオンよりメジャーデビュー ※TBS『女神サーチ』、TBS『帝王』、『学校裏サイト』タイアップ
    • 雪道、2009年12月発売(2nd シングル) ※TBS『ざっくりマンデー』、映画『華鬼〜三部作』、映画『草食系男子。』、映画『肉食系女子。』タイアップ
    • 声、2010年3月発売(3rd シングル) ※TBS『新撰組PEACE MAKER』、TBS『クイズ ALL FOR ONE』、映画『喧嘩番長 劇場版』タイアップ
    • キャンパス、2010年8月発売(4th シングル) ※テレビ東京『家庭教師ヒットマン REBORN』タイアップ
    • キャンパス、2010年4月発売(1st アルバム)
    • Fiesta/エール、2011年1月発売(5th シングル) ※テレビ東京『Fairytail』、文化放送『駅伝テーマソング』、映画『×ゲーム』タイアップ
    • はじまりの空、2012年5月発売(ミニアルバム) ※テレビ東京『Fairytail』
  • ぱすぽ☆
    • Let it Go!!、2010年3月発売(1st シングル)
    • ハレルヤ、2010年7月発売(2nd シングル)
    • GPP、2010年10月発売(3rd シングル)
    • Go On A Highway、2010年10月発売(4th シングル)
    • Pretty Lie、2010年10月発売(5th シングル)
    • DEPARTUR、2010年12月発売(6th シングル)
    • TAKE☆OFF、2010年12月発売(1st アルバム)
  • ステーション♪
    • ススメ。、2012年2月発売(1st シングル)
    • レッツゴー鉄道アイドル、2012年3月発売(2nd シングル)
    • 記念日に逢いましょう、2012年4月発売(3rd シングル)
    • 電車でGO!GO!、2012年7月発売(1st アルバム)
    • LOVEハッピーステーション♪、2012年9月発売(4th シングル)
  • predia
    • Dia Love、2011年1月発売(1st シングル)
    • Dream of Love、2011年5月発売(2nd シングル)
    • ハニーB、2011年11月発売(3rd シングル)
  • セクシー☆オールシスターズ
    • 爆乳戦隊パイレンジャー『爆乳戦隊パイレンジャー/ピンクのソーダー』、2009年1月発売
    • 爆乳三国志『爆乳音頭/爆乳マンイーター』、2009年10月発売
    • 爆乳ヤンキー『夜露死苦おっぱい!/ブラを探して…』、2010年6月発売
    • 爆乳甲子園『爆乳甲子園/爆乳応援歌』
    • 1stアルバム『セクシー甲子園』、2010年7月発売
    • 美脚戦隊スレンダー『パンティストッキング〜!/美脚戦隊スレンダー』、2010年4月発売
    • 美脚戦隊スレンダーDX『美脚時代』、2012年1月発売
    • 胸の谷間にうもれ隊『スケベ/生殺し』、2010年5月発売
    • D-Rive『スピードクイーン/ESCAPE』、2010年1月発売
    • D-Rive『ギアスパーク/Drive Away』、2010年1月発売
  • ぶどう党
    • タイトル未定、2013年発売(1st シングル) ※山梨県の魅力を歌詞に入れた活性応援ソング
  • 岩城滉一
    • プレミアショー 2010ライブセレクション

映画サントラ[編集]

  • 水霊
  • 子宮の記憶
  • BOYS LOVE、2007年9月発売
  • ブラブラバンバン、2008年3月発売
  • 同級生/体育館ベイビー、2008年5月発売
  • 少林老女、2008年5月発売
  • 口裂け女2、2008年7月発売
  • スーパーカブ、2008年7月発売
  • 芸者VS忍者、2008年9月発売
  • お姉チャバラ THE MOVIE、2008年9月発売
  • 路地猫、2008年11月発売
  • GOTH、2008年12月発売
  • 華鬼 三部作、2009年12月発売
  • グロテスク、2009年1月発売
  • 草食系男子。肉食系女子。2010年2月発売
  • デメキング、2009年3月発売
  • 新撰組PEACE MAKER、2010年3月発売
  • ×ゲーム、2010年3月発売

映画派生アーティスト[編集]

かつての関連会社[編集]

  • モバコン株式会社 - 携帯、ネットコンテンツ製作・配給
  • パンダ工場株式会社 - 原作アニメ企画・制作会社
  • (株)勝鬨サウンド - アニメ&フラッシュ企画開発
  • 弥栄堂フヰルム→勝鬨スタジオ - アニメーション制作

手掛けていた関連事業[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 「会う」から「育てる」時代へ アイドル育成ビジネス”. スッキリ!. 日本テレビ放送網 (2012年3月21日). 2012年6月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月10日閲覧。
  2. ^ (株)ジョリー・ロジャー”. 大型倒産速報. 東京商工リサーチ (2016年9月29日). 2016年11月10日閲覧。
  3. ^ 映画制作会社「ジョリー・ロジャー」倒産!山口敏太郎にこやかにコメント”. サブカル&オカルトニュース アトラス (2016年10月13日). 2019年6月1日閲覧。
  4. ^ “路頭に迷ったアイドルグループ「黄金時代」意外と明るく緊急会見”. 東スポweb (東京スポーツ新聞社). (2016年10月1日). https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/162963 2016年10月2日閲覧。 
  5. ^ 【映画業界研究】お金ないは単なる言い訳、低予算映画はアイデアで勝負!Movie collection, 2009.12.16
  6. ^ 黄金時代 新事務所発表記者会見!, (2016-11-04), http://www.golden-age.top/single-post/2016/11/04/%E9%BB%84%E9%87%91%E6%99%82%E4%BB%A3-%E6%96%B0%E4%BA%8B%E5%8B%99%E6%89%80%E7%99%BA%E8%A1%A8%E8%A8%98%E8%80%85%E4%BC%9A%E8%A6%8B%EF%BC%81 2016年11月14日閲覧。 

外部リンク[編集]