ジョゼと虎と魚たち

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

ジョゼと虎と魚たち』(じょぜととらとさかなたち)は、『月刊カドカワ1984年6月号に発表された田辺聖子の短編小説、またはその作品を含む角川書店刊行の短編集。

足が悪いためにほとんど外出をしたことがないジョゼと、大学を出たばかりの共棲みの管理人・恒夫との純愛を描く、どこかエロティックなラブストーリー

2003年には妻夫木聡池脇千鶴主演で映画化された。

あらすじ[編集]

足が不自由で、車椅子がないと歩けない。そのため、ほとんど外出したことがなく人形のようになっているジョゼと、大学を出たばかりの共棲みの管理人・恒夫。二人はひょんなことから出会い、お互い惹かれ合っていく。なお、ジョゼの名前の由来は彼女の愛読書フランソワーズ・サガンの登場人物の名前から。

目次[編集]

  • お茶が熱くてのめません
  • うすうす知ってた
  • 恋の棺
  • それだけのこと
  • 荷造りはもうすませて
  • いけどられて
  • ジョゼと虎と魚たち
  • 男たちはマフィンが嫌い
  • 雪の降るまで
書籍情報: ISBN 4-041314-18-6

映画[編集]

ジョゼと虎と魚たち
監督 犬童一心
脚本 渡辺あや
製作 久保田修
小川真司
出演者 妻夫木聡
池脇千鶴
上野樹里
新井浩文
新屋英子
音楽 くるり
主題歌 くるり 『ハイウェイ
撮影 蔦井孝洋
編集 上野聡一
配給 アスミック・エース
公開 日本の旗 2003年12月13日
上映時間 116分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
テンプレートを表示

犬童一心監督が映画化。2003年12月13日シネクイント他全国順次公開。PG12指定。

主演妻夫木聡池脇千鶴江口のりこベッドシーンが話題になる。

ロックバンドくるりが音楽および主題歌を担当した。

第27回モントリオール世界映画祭、第39回シカゴ国際映画祭第16回東京国際映画祭などに正式出品。

あらすじ[編集]

恒夫(妻夫木聡)は、雀荘でアルバイトをしている大学生。最近、卓上で話題になっているのは近所に出没する婆さんのこと。婆さんはいつも乳母車を押して歩いている。

恒夫はある日、偶然乳母車に乗っているその少女に会った。それが、ジョゼ(池脇千鶴)との出逢いだった。

キャスト[編集]

恒夫(つねお)
演 - 妻夫木聡
大学4年生。麻雀屋でバイトしている。楽観的で少々大雑把な性格でエッチなことが好き。優しい人柄だが、女性関係において少々だらしない所がある。街なかを移動する時は、原付きバイクを愛用。ある時ジョゼの手料理を食べたことがきっかけで、それ以降も家を訪れるうちにジョゼと親しくなる。
ジョゼ(くみ子)
演 - 池脇千鶴
足が不自由だが車椅子は使わない主義。料理が得意。趣味は、読書と(祖母が押す乳母車に乗った状態の)散歩。フランソワーズ・サガンの『一年ののち』という本が好き。普段は家で沢山の本を読んで様々な知識を得る生活をしているが、行動範囲が狭いため海などは実際に見たことがない。押し入れの下の段がお気に入りの場所。
ジョゼ幼少時
演 - 菅野莉央
子供の頃は児童福祉施設で暮らしていたが、幸治に連れられ一緒に逃げ出した。お互い母親がおらず、この頃に幸治の母親代わりになると勝手に宣言し、これ以降幸治を『息子』と呼び始める。

恒夫の主な関係者[編集]

香苗(かなえ)
演 - 上野樹里
恒夫と同じ大学の同期生。福祉を学んでおり、恒夫からジョゼの生活について相談を受ける。恒夫に好意を寄せており、就職の相談話を持ちかけて仲良くなろうとする。
ノリコ
演 - 江口徳子(現:江口のりこ
恒夫のセックスフレンド。若い女性だが、おじさんのような言動をする。恒夫とはサバサバした関係で、お互い納得したうえで夜を過ごす。
隆司(りゅうじ)(映画での読みは「たかし」)
演 - 藤沢大悟
恒夫の弟。恒夫とは、それほど離れていない場所でそれぞれ一人暮らしをしており時々会っている。恒夫に比べるとマメな性格。エレキギターなどを扱う楽器屋で働いている。

ジョゼの主な関係者[編集]

ジョゼの祖母
演 - 新屋英子
ジョゼと二人暮らしで質素な生活を送る。散歩好きのジョゼを乳母車に乗せて近所を歩くのが日課。また、ジョゼが読むための本をゴミ捨て場から拾ってくる。ジョゼの世話をする一方、世間体を気にしてジョゼのことを「こわれもの」という認識を持っていて、近所では自身は一人暮らしであると装う。
幸治(こうじ)
演 - 新井浩文
ジョゼを昔から知る人物。自動車整備士として働く。ジョゼとは子供の頃に同じ児童福祉施設で暮らす。ガラが悪くキレやすい性格で言動が荒々しい。モヒカンヘアが特徴。

その他[編集]

恒夫の友人
演 - 井本貴史
恒夫の大学の同期生で、サークル仲間。いつも一緒にいる別の友人と共に彼女がいないため、女性から好意を寄せられる恒夫を羨む。
金井晴樹
演 - 藤原一裕
恒夫と同じサークルの1年生。恒夫とは不思議な縁で知り合う。漢字が苦手で誤字が多い。SMマニアで、自身はドS。
現場主任
演 - 板尾創路
家のリフォーム業者。恒夫がジョゼの家のバリアフリー化を依頼してきたため、ボランティア精神のある若者として感心する。
本屋店員
演 - 荒川良々
フランソワーズ・サガンの『すばらしい雲』という本を探しにきた恒夫に絶版であることを告げる。
少女フキ
演 - 森本更紗
ジョゼの近所に住んでいる小学生の女の子。いつも妹と一緒に遊んでいる。恒夫とジョゼの日常のやり取りを温かく見守る。
近所の中年男
演 - 森下能幸
ジョゼの近所に住むエッチな人。フキとその妹から面と向かって『変態のおっさん(おじさん)』と呼ばれている。胸フェチらしく、女性の胸を触りたがる。
先輩の社員
演 - 佐藤佐吉
恒夫が後に就職する勤務先の先輩。営業に付き添い仕事の仕方を教える。
麻雀屋マスター
演 - 陰山泰
麻雀屋で「ミミー」と名付けたメスのミニチュアダックスを飼っている。犬ならなんでも好きというわけではなく、妊娠していないメス犬にしか興味がない。
  • 麻雀屋の客たち
麻雀をしながら、明け方に現れる怪しげな謎の乳母車について会話をする。実際にはジョゼの祖母が乳母車にジョゼを乗せているが、周りから見えないように毛布を掛けている。そのため周りの人は誰も中身を知らず、不気味な乳母車として客たちは噂や想像で中身を語り合う。

スタッフ[編集]

受賞[編集]

作品賞
個人賞
  • 第54回芸術選奨映画部門 文部科学大臣新人賞(犬童一心監督)
  • 第58回日本放送映画藝術大賞 映画部門 最優秀脚本賞(渡辺あや
  • 第77回キネマ旬報 最優秀主演男優賞
  • 第2回 ロシア・ウラジオストック映画祭 最優秀主演男優賞
  • 第29回報知映画賞 最優秀主演男優賞
  • 第18回高崎映画祭 最優秀監督賞、最優秀主演男優賞、最優秀主演女優賞
  • 第46回ブルーリボン賞 最優秀主演男優賞ノミネート、最優秀主演女優賞ノミネート

ソフト化[編集]

  • ジョゼと虎と魚たち DVD特別版(初回限定生産2枚組、2004年8月6日発売、発売・販売元:アスミック・エース)
    • ディスク1:本編DVD
      • 音声特典
        • オーディオコメンタリー(妻夫木聡×池脇千鶴×監督:犬童一心)
    • ディスク2:特典DVD
      • The Diary of ジョゼと虎と魚たち
      • 未公開シーン
      • 番外編ショートフィルム『BUNNY〜ジョゼと虎と魚たち another story』
      • くるり「ハイウェイ」ミュージックビデオ
      • オープニングタイトルデザイン
      • 初日舞台挨拶
      • 予告編集
  • 【TCE Blu-ray SELECTION】ジョゼと虎と魚たち ブルーレイ スペシャル・エディション(BD1枚組、2012年9月5日発売、発売元・アスミック・エース、販売元・TCエンタテインメント
    • 映像・音声特典:「オープニングタイトルデザイン」を除いた全映像・音声特典を収録

脚注[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]