シュテファン・クラフト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
シュテファン・クラフト
基本情報
フルネーム Stafan Kraft
誕生日 (1993-05-13) 1993年5月13日(30歳)
出身地 オーストリアの旗 オーストリア
ザルツブルク州シュヴァルツァッハ・イム・ポンガウドイツ語版
身長 166cm
選手情報
クラブ SV Schwarzach
最高記録 253.5m (ノルウェーの旗 ヴィケルスン)
ワールドカップ
シーズン 2012年 -
優勝回数 43
他の表彰台 75
表彰台獲得数 118
獲得メダル
男子 スキージャンプ
オリンピック
2022 北京 男子団体LH
ノルディックスキー世界選手権
2017 ラハティ 個人NH
2017 ラハティ 個人LH
2021 オーベルストドルフ 個人LH
2015 ファールン 男子団体LH
2017 ラハティ 混合団体NH
2019 ゼーフェルト 男子団体LH
2019 ゼーフェルト 混合団体NH
2021 オーベルストドルフ 男子団体LH
2015 ファールン 個人NH
2017 ラハティ 男子団体LH
2019 ゼーフェルト 個人NH
2021 オーベルストドルフ 混合団体NH
2023 プラニツァ 男子団体LH
ノルディックスキージュニア世界選手権
2011 オテパー 団体
2011 オテパー 個人
2012 エルズルム 団体
2013 リベレツ 個人
ワールドカップ
2016/17シーズン 総合成績
2019/20シーズン 総合成績
2023/24シーズン 総合成績
2018/19シーズン 総合成績
2022/23シーズン 総合成績
2014/15シーズン 総合成績
男子 スキーフライング
スキーフライング世界選手権
2024 バートミッテンドルフ 個人
2024 バートミッテンドルフ 団体
2016 バートミッテンドルフ 個人
2022 ヴィケルスン 個人
2016 バートミッテンドルフ 団体
最終更新日:2024年3月24日
テンプレートを表示

シュテファン・クラフトStefan Kraft1993年5月13日 - )はオーストリアスキージャンプ選手である。2017年の世界選手権個人2冠や、3回のワールドカップ総合優勝を果たし、ワールドカップ通算表彰台118回は男女通じて歴代最多である。

経歴[編集]

クラフトのスキージャンプ・ワールドカップデビューは2012年1月のビショフスホーフェンであった。 彼はワールドカップで12勝、2014/15シーズンのスキージャンプ週間で総合優勝している[1]。個人記録はヴィケルスンで2017年に記録した253.5mでこれは2020/21シーズン終了時点で同ジャンプ台のヒルレコードかつ最長不倒距離の世界記録である。ファールン2015年ノルディックスキー世界選手権 では男子団体ラージヒルで銀メダル、個人ノーマルヒルで銅メダルを獲得している。

2016/17シーズンはラハティ2017年ノルディックスキー世界選手権 では個人二冠、混合団体では銀メダル、男子団体ラージヒルで銅メダルを獲得した。今シーズンからスキージャンプ・ワールドカップの一部として開催されたRaw Airの初代タイトルを獲得し、また世界選手権後のワールドカップで4勝を挙げ自身初の総合優勝を達成した。

2017/18シーズンは前年度総合王者、世界選手権個人二冠また平昌プレ大会2試合で1位、2位であり平昌五輪の金メダル有力候補と目されたが個人ノーマルヒル13位、個人ラージヒル18位、団体戦4位であった。平昌五輪時点では総合7位だったが、総合4位まで巻き返しシーズンを終えた。

2018/19シーズンは序盤やや出遅れたがジャンプ週間から表彰台に度々上がるようになりザコパネから札幌2連戦にかけて3連勝した。世界選手権は地元開催、世界選手権個人種目前回王者ということで期待がかかったが個人種目では個人ラージヒル6位、個人ノーマルヒル銅メダル獲得にとどまった。男子団体ラージヒル、混合団体ではともに銀メダルを獲得した。世界選手権後は小林陵侑Raw Airのタイトルを激しく争ったがヴィケルスン個人戦で3位だったクラフトを同試合で2位に入った小林が2.9ポイント上回り2度目のタイトル獲得はならなかった。総合2位でシーズンを終えた。

2019/20シーズンはワールドカップで優勝5回、2位8回など着実にポイントを重ね、2度目の総合優勝を飾った。

2020/21シーズンは、序盤に新型コロナウイルス感染症にかかり[2]、また背中の痛みなどを抱えたため全般に不調であったが、世界選手権個人ラージヒルでは優勝を果たした。また、男子団体2位、混合団体3位のメンバーとなった。

2021/22シーズンはワールドカップで予選落ちや一時離脱があったが、Raw Airを制するなど特に後半で盛り返し、優勝4回、3位5回で総合5位となった。北京オリンピック(中華人民共和国の旗 中国)は個人ノーマルヒルは10位、個人ラージヒルは13位、混合団体ノーマルヒルは5位のメンバーとなり、男子団体は金メダルのメンバーとなった。フライング世界選手権ヴィケルスン大会( ノルウェー)は個人戦で3位となった。

主な競技成績[編集]

冬季オリンピック[編集]

世界選手権[編集]

スキーフライング世界選手権[編集]

ジュニア世界選手権[編集]

ワールドカップ[編集]

総合順位[編集]

季節 総合 4H SF RA
2011/12 67位 N/A
2012/13 31位 40位 32位 N/A
2013/14 10位 27位 29位 N/A
2014/15 3位 1位 7位 N/A
2015/16 6位 5位 7位 N/A
2016/17 1位 6位 1位 1位
2017/18 4位 20位 4位 4位
2018/19 2位 17位 8位 2位
2019/20 1位 5位 1位 8位
2020/21 17位 8位 22位 N/A
2021/22 5位 26位 3位 1位
2022/23 2位 6位 1位 2位
2023/24 1位 3位 2位 1位

勝利[編集]

No. Season Date Location Hill Size
1 2014/15 2014年12月29日 ドイツの旗 オーベルストドルフ Schattenbergschanze HS137 (夜間) LH
2 2015年1月15日 ポーランドの旗 ヴィスワ Malinka HS134 (夜間) LH
3 2015年3月8日 フィンランドの旗 ラハティ Salpausselkä HS130 LH
4 2015/16 2016年1月24日 ポーランドの旗 ザコパネ Wielka Krokiew HS134 LH
5 2016/17 2016年12月30日 ドイツの旗 オーベルストドルフ Schattenbergschanze HS137 (night) LH
6 2017年2月4日 ドイツの旗 オーベルストドルフ Heini-Klopfer-Skiflugschanze HS225 (夜間) FH
7 2017年2月5日 ドイツの旗 オーベルストドルフ Heini-Klopfer-Skiflugschanze HS225 FH
8 2017年2月15日 大韓民国の旗 平昌 Alpensia Ski Jumping Centre HS140 (夜間) LH
9 2017年3月12日 ノルウェーの旗 オスロ ホルメンコーレンジャンプ競技場 HS134 LH
10 2017年3月16日 ノルウェーの旗 トロンハイム Granåsen HS140 LH
11 2017年3月24日 スロベニアの旗 プラニツァ レタウニツァ・ブラトウ・ゴリシェク HS225 FH
12 2017年3月26日 スロベニアの旗 プラニツァ レタウニツァ・ブラトウ・ゴリシェク HS225 FH
13 2018/19 2019年1月20日 ポーランドの旗 ザコパネ Wielka Krokiew HS140 LH
14 2019年1月26日 日本の旗 札幌 大倉山 HS137 LH
15 2019年1月27日 日本の旗 札幌 大倉山 HS137 LH
16 2019年3月12日 ノルウェーの旗 リレハンメル Lysgårdsbakken HS140 LH
17 2019/20 2019年12月8日 ロシアの旗 ニジニ・タギル Tramplin Stork HS120 LH
18 2020年2月2日 日本の旗 札幌 大倉山 HS137 LH
19 2020年2月16日 オーストリアの旗 バート・ミッテルンドルフ Kulm HS200 FH
20 2020年2月22日 ルーマニアの旗 ルシュノヴ ルシュノブジャンプ競技場 HS97 NH
21 2020年2月28日 フィンランドの旗 ラハティ Salpausselkä HS130 LH
22 2021/22 2021年12月11日 ドイツの旗 クリンゲンタール Vogtland Arena HS140 LH
23 2022年2月25日 フィンランドの旗 ラハティ Salpausselkä HS130 LH
24 2022年3月3日 ノルウェーの旗 リレハンメル Lysgårdsbakken HS140 LH
25 2022年3月19日 ドイツの旗 オーベルストドルフ Heini-Klopfer-Skiflugschanze HS235 FH

個人(121)[編集]

シーズン 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 ポイント
2011/12 クウサモ リレハンメル リレハンメル ハラコフ ハラコフ エンゲルベルク エンゲルベルク オーベルストドルフ ガルミッシュ・パルテンキルヒェン インスブルック ビショフスホーフェン Bad Mitterndorf Bad Mitterndorf ザコパネ ザコパネ 札幌 札幌 Predazzo Predazzo ヴィリンゲン オーベルストドルフ ラハティ トロンハイム オスロ プラニツァ プラニツァ 0
q 54
2012/13 リレハンメル リレハンメル クウサモ Krasnaja Polana Krasnaja Polana エンゲルベルク エンゲルベルク オーベルストドルフ ガルミッシュ・パルテンキルヒェン インスブルック ビショフスホーフェン ヴィスワ ザコパネ 札幌 札幌 ヴィケルスン ヴィケルスン ハラコフ ハラコフ クリンゲンタール オーベルストドルフ ラハティ クオピオ トロンハイム オスロ プラニツァ プラニツァ 202
23 3 28 11 19 11 38 6 14 42 27 22
2013/14 クリンゲンタール クウサモ リレハンメル リレハンメル Titisee-Neustadt Titisee-Neustadt エンゲルベルク エンゲルベルク オーベルストドルフ ガルミッシュ・パルテンキルヒェン インスブルック ビショフスホーフェン タウプリッツ タウプリッツ ヴィスワ ザコパネ 札幌 札幌 ヴィリンゲン ヴィリンゲン Falun ラハティ ラハティ クオピオ トロンハイム オスロ プラニツァ プラニツァ 539
14 q 22 25 25 19 12 13 50 30 12 20 33 21 21 22 24 16 15 7 5 2 4 9 11 8 13 9
2014/15 クリンゲンタール クウサモ クウサモ リレハンメル リレハンメル ニジニ・タギル ニジニ・タギル エンゲルベルク エンゲルベルク オーベルストドルフ ガルミッシュ・パルテンキルヒェン インスブルック ビショフスホーフェン タウプリッツ ヴィスワ ザコパネ 札幌 札幌 ヴィリンゲン ヴィリンゲン Titisee-Neustadt Titisee-Neustadt ヴィケルスン ヴィケルスン ラハティ クオピオ トロンハイム オスロ オスロ プラニツァ プラニツァ 1578
2 13 13 17 11 4 3 6 9 1 6 2 3 2 1 2 2 4 7 6 2 5 1 3 9 10 5 3 4
2015/16 クリンゲンタール リレハンメル リレハンメル ニジニ・タギル ニジニ・タギル エンゲルベルク エンゲルベルク オーベルストドルフ ガルミッシュ・パルテンキルヒェン インスブルック ビショフスホーフェン ヴィリンゲン ザコパネ 札幌 札幌 トロンハイム ヴィケルスン ヴィケルスン ヴィケルスン ラハティ ラハティ クオピオ アルマトイ アルマトイ ヴィスワ Titisee-Neustadt プラニツァ プラニツァ プラニツァ 1006
6 4 14 22 27 7 8 7 9 11 4 4 1 2 5 6 2 11 8 3 11 4 21 22 10 12 10
2016/17 クウサモ クウサモ クリンゲンタール リレハンメル リレハンメル エンゲルベルク エンゲルベルク オーベルストドルフ ガルミッシュ・パルテンキルヒェン インスブルック ビショフスホーフェン ヴィスワ ヴィスワ ザコパネ ヴィリンゲン オーベルストドルフ オーベルストドルフ 札幌 札幌 平昌 平昌 オスロ リレハンメル トロンハイム ヴィケルスン プラニツァ プラニツァ 1665
9 4 3 3 8 6 3 1 3 18 25 2 4 2 1 1 3 3 1 2 1 1 5 1 1


参考文献[編集]

  1. ^ Stefan Kraft wins 4-Hills, Michael Hayboeck takes win in Bischofshofen” (Swedish). Sveriges Radio. 2015年1月7日閲覧。
  2. ^ FIS. “Stefan Kraft crowns his winter” (英語). www.fis-ski.com. 2021年4月7日閲覧。

外部リンク[編集]