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シュッコンタバコ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ハナタバコ
開花時のハナタバコ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: ナス目 Solanales
: ナス科 Solanaceae
: タバコ属 Nicotiana
: シュッコンタバコ N. alata
学名
Nicotiana alata
Link and Otto
和名
シュッコンタバコ(宿根煙草)

シュッコンタバコ(宿根煙草、Nicotiana alata[1])はナス科タバコ属に属す植物で、主として花壇用の草花として栽培されている。別名、ハナタバコ(花煙草)。

歴史

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1492年、黄金の国ジパングを目指して大西洋を西に向かったコロンブス(1451〜1506)の探検隊は、スペインのパロス港を出帆してから71日目の1492年10月12日金曜日の早朝、西インド諸島のひとつの島に到達した。王旗と十字架を先頭に上陸し、友好のしるしとして、先住民にガラス玉と鏡を贈ると、彼らは返礼に珍しい果物などとともに「香り高い乾燥した葉」を差し出した。これが、ヨーロッパの人間がたばこに接した最初の瞬間で、たばこは新大陸原産の珍しい植物のひとつとして、ヨーロッパに伝えられた[2]

日本への渡来期については、天文12年(1543年)に種子島に漂着したポルトガル人が、鉄砲とともに伝えたとする説(天文年間説)、1584年にスペイン人が持ち込んだという説[3]、慶長10年(1605年)前後にポルトガルやスペインなどの西欧諸国=南蛮から渡来したとする説(慶長年間説)など諸説ある。

いずれにしても、スペインの修道士ブルギーリョスの報告書や八条宮智仁親王の『煙草説』にある記録から、慶長年間(1596〜1615年)にはすでに“喫煙”も「たばこ」の耕作も伝来していたと考えられている[4]

性状

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ブラジル原産。通常越冬しない一年草とされているが、強い霜の降りない地方では、越冬して灌木状になることもある。茎は直立して高さ30-90cmくらいになり、茎は角張っていて稜に翼があり、種名のalataは「翼のある」という意味である。葉は下の方のものは大きく、楕円形で、長さ20cmになることもある。上部の葉は紡錘形で互生する。花は7-10月ころに開花し、直径2~5cm、漏斗形で先端は星状に5裂する。一つの花の寿命は2日程度だが、総状花序を作って次々に開花する。花色には紅、赤、紫、白、黄色などがあり、香りがあり、とくに夕方から宵にかけて強く香る。

栽培

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比較的丈夫で栽培しやすい草花である。排水が良く、弱酸性の土を好む。種はかなり細かいので、注意してまく必要がある。

種蒔きの適期は9月から10月および3月から5月頃。好光性種子のため、覆土は不要。覆土すると、発芽不良を引き起こす可能性が高くなる。発芽して本葉が出たら、半日以上日が当たるところに20cmくらいの株間で定植する。

宿根タバコは、根から新芽を出して、親株の近くに子株を出すことがある。この子株を掘り取って、増やすことができる。また、掘り取った際に切れた根が土に残ると、そこからも新芽を伸ばし、新しい株ができる。

発芽後、ロゼット状の株から花茎を伸ばし、初夏から秋にかけて白、赤、ピンク、グリーンなどのカラフルな星形の花を咲かせる。

害虫はアブラムシが3月から11月の期間中、特に新芽に発生しやすい。また、オオタバコガが、5月から10月にかけて発生する。夜間に飛来した成虫が蕾に卵を産みつけ、幼虫が蕾を食べるため、見つけしだい、捕殺する。

利用法

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花壇植えに用いられるが、矮性種は鉢植えやプランターで楽しむことができる。

特記事項

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  • 2020年8月、名古屋大学の野田口理孝准教授、帝京大学の朝比奈雅志准教授、理化学研究所環境資源科学研究センター白須賢副センター長、同バイオリソース研究センター市橋泰範チームリーダー、中部大学の鈴木孝征准教授、名古屋大学発ベンチャーグランドグリーン株式会社代表取締役丹羽優喜らの研究グループが、これまで同じ科に属する植物同士でしか成立しないと考えられてきた接木が、タバコ属植物では、異なる科の植物に対しても成立させられることを発見した。この研究成果は、2020年8月7日付の米国科学雑誌「Science」に掲載された[5]
  • ヨーロッパの一部の国では、自家用に限ってタバコ(Nicotiana tabacum)の栽培と紙巻き・葉巻たばこの製造が認められており、葉たばこのタネや、タバコの改良種の観賞植物が、大手の種苗店で販売されている。日本では2021年現在栽培は合法(日本専売公社の時代は違法だった)であるが、タバコの自家製造は違法である。

脚注

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  1. 米倉浩司・梶田忠 (2003-). Nicotiana alata Link et Otto シュッコンタバコ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2026年8月29日閲覧。
  2. コロンブスの航海|たばこの歴史と文化|たばこと塩あれこれ”. たばこと塩の博物館. 2026年8月29日閲覧。
  3. 瀧井康勝『366日 誕生花の本』日本ヴォーグ社、1990年11月30日、245頁。ISBN 4-529-02039-8
  4. 諸説ある「たばこ」の渡来期”. |JTウェブサイト. 2026年8月29日閲覧。
  5. 植物の接木が成立するメカニズムを解明 タバコ植物はいろいろな種の植物と接木できる”. 共同通信PRワイヤー (2020年8月7日). 2026年8月29日閲覧。

外部リンク

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