シャクール・スティーブンソン

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シャクール・スティーブンソン
Jesus vs Stevenson 2016 Rio 8cr.jpg
リオデジャネイロオリンピックでのスティーブンソン
基本情報
本名 アッシュ=シャクール・ナフィ=シャヒード・スティーブンソン(Ash-Shakur Nafi-Shahid Stevenson)
階級 スーパーフェザー級
身長 173cm
リーチ 173cm
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
誕生日 (1997-06-28) 1997年6月28日(25歳)
出身地 ニュージャージー州ニューアーク
スタイル サウスポー
プロボクシング戦績
総試合数 19
勝ち 19
KO勝ち 9
テンプレートを表示
獲得メダル
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
男子 ボクシング
オリンピック
Olympic rings.svg
2016 リオデジャネイロ バンタム級

シャクール・スティーブンソンAsh-Shakur Nafi-Shahid Stevenson1997年6月28日 - )は、アメリカ合衆国プロボクサーニュージャージー州ニューアーク出身。元WBO世界フェザー級王者。元WBC・WBO世界スーパーフェザー級統一王者リオデジャネイロオリンピックバンタム級銀メダリスト。名前のシャクールは、ラッパー2パックの姓に由来する[1]。ボクシングスキルの高さから「サウスポー版のメイウェザー」「次代のメイウェザー」と言われている[2]

来歴[編集]

ニュージャージー州ニューアークで9人兄弟の長男として生まれた。アフリカ系プエルトリコ系にルーツを持つ[3][4]

アマチュア時代[編集]

2013年、キーウで行われたAIBA世界ジュニア選手権にフライ級(52kg)で出場し金メダルを獲得[5]

2014年1月、全米ユース選手権にフライ級(52kg)で出場し、準決勝でブランドン・フィゲロアに勝利し優勝した[6]

2014年4月、ソフィアで行われたAIBA世界ユース選手権にフライ級(52kg)で出場し金メダルを獲得[7]。同年8月、中国南京で行われたユースオリンピックにフライ級で出場し金メダルを獲得[8]

2015年、ナショナル・ゴールデン・グローブにバンタム級(56kg)で出場し3回戦でルーベン・ヴィラに敗退[9]

2016年、リオデジャネイロオリンピックバンタム級(56kg)で出場。準決勝まで勝ち進むと、準決勝で対戦するはずだったロシアウラジミール・ニキーチンが棄権した為に決勝に進出した[10]。決勝では米国代表としてアンドレ・ウォード以来となる12年ぶりの五輪での金メダル獲得の期待が高まったが、ロンドンオリンピック金メダリストであるキューバロベイシ・ラミレスに僅差の判定で敗れ、銀メダルに終わった[11][12]。準々決勝後には観戦に訪れた元世界5階級制覇王者のフロイド・メイウェザー・ジュニアから、「ネクスト・フロイド・メイウェザーを見つけた。自分の記録を破るならこの子だろう」とその才能を高く評価された[13]

プロ時代[編集]

2017年2月、メイウェザーを含む複数のプロモーターとの争奪戦からトップランクと契約を結んだ[14]

2017年4月22日、カーソンスタブハブ・センター・テニスコートでエドガー・ブリトーとデビュー戦を行い、6回負傷判定勝ちを収めた[15]

2019年1月18日、ニューヨークヴェローナターニング・ストーン・リゾート&カジノでジェシー・クリス・ロサレスとWBC米大陸フェザー級王座決定戦並びにIBFインターコンチネンタルフェザー級王座決定戦を行い、4回1分29秒TKO勝ちを収め両王座を獲得した[16]

2019年4月20日、マディソン・スクエア・ガーデンでクリストファー・ディアスとNABO北米フェザー級王座決定戦を行い、10回3-0(100-90、99-91、98-92)の判定勝ちを収めIBFインターコンチネンタル王座は初防衛、NABO北米王座を獲得した[17][18]

2019年7月13日、地元ニューアークのプルデンシャル・センターにてアルベルト・ゲバラと対戦し、3回2分37秒KO勝ちを収めNABO王座の初防衛に成功した[19][20]。当初はハイロン・ソカラスと対戦する予定だったが、試合に合意していたはずのソカラスが記者会見に現れず試合が中止となる事態になり[21]、代役として一時はフランクリン・マンザニラが選ばれた[22]

2019年10月26日、リノのリノ‐スパークス・コンベンションセンターにて、オスカル・バルデスの王座返上に伴いWBO世界フェザー級2位のジョエト・ゴンサレスとWBO世界フェザー級王座決定戦を行い、12回3-0(3者とも119-109)の判定勝ちで王座を獲得した[23][24][25]

2020年6月9日、新型コロナ禍後初のボクシング興行で、フェリックス・カラバロとスーパーフェザー級契約ノンタイトル10回戦で対戦し、6回KO勝ちを収めた。この試合でシャクールは40万ドル(約4300万円)、カラバロは5万ドル(約530万円)のファイトマネーを稼いだ[26]

2020年7月10日、階級を上げるためWBO世界フェザー級王座を返上した[27]

2021年6月12日、WBO世界スーパーフェザー級暫定王座決定戦で同級2位のジェレミア・ナカティラと対戦し、12回判定勝ちを収め、暫定王座を獲得した。

2021年10月23日、ジョージア州アトランタのステートファーム・アリーナにてWBO世界スーパーフェザー級王者ジャメル・ヘリングと団体内統一戦で対戦し、10回TKO勝ちを収め、団体内王座統一及び初防衛に成功した。

2022年4月30日、ネバダ州ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナにて、WBC世界スーパーフェザー級王者オスカル・バルデスと対戦。6回にダウンを奪い、手数でもバルデスを大きく上回って12回3-0(2者118-109、117-110)の判定勝ちを収め、WBO王座の2度目の防衛とWBC王座獲得に成功した。

2022年9月23日、プルデンシャル・センターにてロブソン・コンセイソンと対戦し、12回3-0(117-109が2者、118-108)の判定勝ちを収めた[28]。尚シャクールは前日軽量で1.6ポンドの体重超過を犯しWBC・WBO世界スーパーフェザー級王座を剥奪されたため、コンセイソンが勝てば新王者となり、シャクールが勝てば両王座が空位となる条件で試合が行われた[29]

逮捕歴[編集]

2018年7月1日、フロリダ州マイアミビーチの立体駐車場にて被害者グループに性的な言葉を投げかけるなどちょっかいを掛けてから、ボクサー仲間のデビッド・グレイトンと一緒になって暴行を働き、警察が到着する前に逃走したもののホテルで逮捕され、3つの軽暴行容疑と1つの重暴行容疑で起訴された[30]。シャクールが、倒れて四つん這いになっていたグループの男性にアッパーを連打で浴びせノックアウトする模様や、女性を殴る防犯カメラの映像が公開された[31]

2019年6月18日、1年間の保護観察、50時間の社会奉仕、被害者の治療費の支払いを命じられた[30]

戦績[編集]

  • プロボクシング:19戦 19勝 (9KO) 無敗
日付 勝敗 時間 内容 対戦相手 国籍 備考・会場
1 2017年4月22日 6R 負傷判定 3-0 エドガー・ブリトー アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 プロデビュー戦
2 2017年5月20日 1R 2:35 TKO カルロス・ガストン・スアレス アルゼンチンの旗 アルゼンチン
3 2017年8月19日 6R 判定 3-0 ダビド・ミチェル・パス アルゼンチンの旗 アルゼンチン
4 2017年12月9日 2R 1:38 TKO オスカー・メンドーサ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
5 2018年2月16日 8R 判定 3-0 ファン・タピア アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
6 2018年4月28日 2R 1:35 TKO パトリック・ライリー アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
7 2018年6月9日 2R 1:45 TKO エリオ・メスキータ ブラジルの旗 ブラジル
8 2018年8月18日 8R 判定 3-0 カルロス・ルイス メキシコの旗 メキシコ
9 2018年10月13日 9R 終了 TKO ビオレル・シミオン  ルーマニア
10 2019年1月18日 4R 1:29 TKO ジェシー・クリス・ロサレス フィリピンの旗 フィリピン IBFインターコンチネンタルフェザー級王座決定戦
WBCアメリカ大陸フェザー級王座決定戦
11 2019年4月20日 10R 判定 3-0 クリストファー・ディアス プエルトリコの旗 プエルトリコ NABO北米フェザー級王座決定戦
IBFインターコンチネンタル防衛1
12 2019年7月13日 3R 2:37 KO アルベルト・ゲバラ メキシコの旗 メキシコ NABO防衛1
13 2019年10月26日 12R 判定 3-0 ジョエト・ゴンサレス アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 WBO世界フェザー級王座決定戦
14 2020年6月9日 6R 1:31 KO フェリックス・カラバージョ プエルトリコの旗 プエルトリコ
15 2020年12月12日 10R 判定 3-0 トカ・カーン・クラリー アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
16 2021年6月12日 12R 判定 3-0 ジェレマイア・ナカティラ ナミビアの旗 ナミビア WBO世界スーパーフェザー級暫定王座決定戦
17 2021年10月23日 10R 1:30 TKO ジャメル・ヘリング アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 WBO世界スーパーフェザー級王座統一戦
WBO防衛1
18 2022年4月30日 12R 判定 3-0 オスカル・バルデス メキシコの旗 メキシコ WBC・WBO世界スーパーフェザー級王座統一戦
WBC獲得・WBO防衛2
19 2022年9月23日 12R 判定 3-0 ロブソン・コンセイソン ブラジルの旗 ブラジル 体重超過により王座剥奪
テンプレート

獲得タイトル[編集]

アマチュア
プロ
  • WBCアメリカ大陸フェザー級王座
  • IBFインターコンチネンタルフェザー級王座
  • NABO北米フェザー級王座
  • WBO世界フェザー級王座(防衛0=返上)
  • WBO世界スーパーフェザー級暫定王座(防衛1)
  • WBO世界スーパーフェザー級王座(防衛1=剥奪)
  • WBC世界スーパーフェザー級王座(防衛0=剥奪)

脚注[編集]

  1. ^ Shakur Stevenson: 13 things to know about the Olympic boxer from Newark nj.com 2019年5月16日
  2. ^ 無敗の統一王者スティーブンソン、体重超過で世界ベルト2本剥奪 1階級上のライト級転向を表明”. 日刊スポーツ (2022年9月23日). 2022年9月23日閲覧。
  3. ^ If you don’t know, now you know ⤵️ Shakur is proud to represent his Puerto Rican roots. @ShakurStevenson 🤜🇵🇷🤛 @FelixTrinidadJr Top Rank Boxing 公式Twitter 2021年6月8日
  4. ^ Shakur Stevenson’s Nationality, Ethnicity, and Religion Explained Essentially Sports 2021年6月8日
  5. ^ 9.World Junior Championships Palace of Sport, Kiev, Ukraine September 8-15, 2013”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2022年8月9日閲覧。
  6. ^ USA Youth National Championships Grand Sierra Resort, Reno January 7-11, 2014”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2022年8月9日閲覧。
  7. ^ 4.AIBA Youth World Championships Armeyets Arena, Sofia, Bulgaria April 14-24, 2014”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2022年8月9日閲覧。
  8. ^ 2.Youth Olympic Games Expo Centre, Nanjing, China August 23-27, 2014”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2020年5月12日閲覧。
  9. ^ 88.US National Golden Gloves WestGate Hotel, Las Vegas May 11-16, 2015”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2020年5月12日閲覧。
  10. ^ 疑惑の判定勝ち露ボクサー、準決勝を棄権 男子バンタム級 afpbb.com 2019年12月10日
  11. ^ 31.Olympic Games Riocentro Pavilion 6, Rio de Janiero, Brazil August 6-21, 2016”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2022年8月12日閲覧。
  12. ^ リオ五輪 バンタム級のラミレスが2連覇達成 Boxing News(ボクシングニュース)2016年8月20日
  13. ^ 故バレロ義弟ベスト8、メイは後継者発見 Boxing News(ボクシングニュース)2016年8月17日
  14. ^ リオ銀のスティーブンソンがトップランクと契約 Boxing News(ボクシングニュース)2017年2月11日
  15. ^ Shakur Stevenson Makes Pro Debut, Beats Brito in Five Rounds BoxingScene.com 2019年12月10日
  16. ^ Shakur Stevenson Blasts Out Jessie Cris Rosales in Four BoxingScene.com 2019年12月11日
  17. ^ Shakur Stevenson Dominates Christopher Diaz For Decision BoxingScene.com 2019年12月11日
  18. ^ Diaz: Shakur Stevenson The Best Boxer at 126, But Lacks Power BoxingScene.com 2019年12月11日
  19. ^ Shakur Stevenson vs. Alberto Guevara Set, Manzanilla is Out BoxingScene.com 2019年12月11日
  20. ^ Shakur Stevenson Seeks KO Of Guevara In First Hometown Fight BoxingScene.com 2019年12月11日
  21. ^ Shakur Stevenson Seeks New Opponent, Socarras Pulls Out BoxingScene.com 2019年12月11日
  22. ^ Shakur Stevenson vs. Franklin Manzanilla Set Down For July 13 BoxingScene.com 2019年12月11日
  23. ^ Shakur Stevenson Easily Outboxes Joet Gonzalez For WBO Title BoxingScene.com 2019年12月11日
  24. ^ Joet Gonzalez: Shakur Stevenson Not Good Enough For My Sister! BoxingScene.com 2019年12月11日
  25. ^ スティーブンソン因縁対決制す WBOフェザー級獲得 Boxing News(ボクシングニュース)2019年10月27日
  26. ^ Shakur Stevenson Vs. Felix Caraballo Live Results, Odds, Purses, Prediction”. Forbes (2020年6月9日). 2020年6月22日閲覧。
  27. ^ Shakur Stevenson vacating WBO title to move up to junior lightweight”. ESPN.com (2020年7月10日). 2020年8月29日閲覧。
  28. ^ Shakur Stevenson Dominates Robson Conceicao In Newark, Turns Attention To Lightweight Division”. ringtv.com (2022年9月23日). 2022年9月24日閲覧。
  29. ^ Shakur Stevenson Misses Weight By 1.6 Pounds, Robson Conceicao Weighs In At 129.6”. ringtv.com (2022年9月22日). 2022年9月23日閲覧。
  30. ^ a b Shakur Stevenson Reaches Deal in Assault Case, Charges Dropped”. Boxing Scene.com (2017年月日). 2019年6月18日閲覧。
  31. ^ Video shows boxer Shakur Stevenson brawling in Miami Beach garage”. Liveleak. 2020年5月12日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

空位
前タイトル保持者
オスカル・バルデス
WBO世界フェザー級王者

2019年10月26日 - 2020年7月6日 (返上)

空位
次タイトル獲得者
エマヌエル・ナバレッテ
空位
前タイトル保持者
ミゲール・ベルチェット
WBO世界スーパーフェザー級暫定王者

2021年6月21日 - 2021年10月23日

空位
次タイトル獲得者
N/A
前王者
ジャメル・ヘリング
WBO世界スーパーフェザー級王者

2021年10月23日 - 2022年9月22日 (剥奪)

空位
次タイトル獲得者
N/A
前王者
オスカル・バルデス
WBC世界スーパーフェザー級王者

2022年4月30日 - 2022年9月22日 (剥奪)

空位
次タイトル獲得者
N/A