シャインマスカット

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シャインマスカット

シャインマスカット (Shine Muscat) は、ブドウ品種のひとつである[1][2]日本で、安芸津21号(スチューベン×マスカットオブアレキサンドリア)と白南(カッタクルガン×甲斐路)を掛け合わせて育種され、2006年に品種登録された。登録番号はぶどう農林21号

歴史[編集]

昭和63年(1988年)に農林水産省果樹試験場安芸津支場(現・独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構果樹研究所ブドウ・カキ研究拠点)において、「ブドウ安芸津21号」と「白南」を交配して育成された品種で、育成地(広島県東広島市安芸津町)では8月中旬に成熟する早生種である。

平成11年(1999年)から平成14年(2002年)まで、「ブドウ安芸津23号」の系統名をつけて系適供試。 平成15年(2003年)9月5日、「シャインマスカット」と命名し、ぶどう農林21号として登録。 平成18年(2006年)3月9日、登録番号第13,891号として品種登録(有効期限30年)[3]

マスカット・オブ・アレキサンドリアは食味・食感が良いブドウだが、同種を含むヨーロッパブドウは雨の多い地域では実が割れたり病気になったりしやすく[4]日本の気候には適しておらず、栽培にはガラス温室等の施設が必要であった。病害に強く、日本の気候にも耐えられるアメリカブドウは噛み切りにくい触感で、一般的にヨーロッパブドウに比べ食味が劣るとされる。またフォクシー香という独特の香りがある。

これらの欠点を改良すべく、アメリカブドウの中でも糖度の高いスチューベンとマスカット・オブ・アレキサンドリアの交雑を行い、安芸津21号が誕生した。この安芸津21号はマスカット・オブ・アレキサンドリアに似た肉質を持ち、やや大粒であったが、マスカット香とフォクシー香が混ざった、あまりよくない香りを持っていた[5]。そこで、山梨県の植原葡萄研究所にて誕生した「品質、食味は最高だが、果皮の汚れがひどく諦めた品種」である大粒のヨーロッパブドウである白南[6]を交雑し、マスカット香のみを持つ本品種が誕生した。

シャインマスカットを基にした品種改良も日本各地で進められている[4]

特徴[編集]

房は円筒形で400〜500グラム。成熟時の色は黄緑色で、粒は短楕円形。大きさは11〜12グラムと巨峰と同程度である。糖度は20度程度で高く、酸含量は0.3~0.4 g/100 mLと低く、甘い。ジベレリン処理により種無しで皮ごと食べる事ができる[4]

祖父母品種はいずれも目立った長所・短所を持っており、マスカット・オブ・アレキサンドリアとスチューベンについては前述の通りである。カッタクルガンは大粒で皮ごと食べられ、ジベレリン処理にて種無しになり、糖度も高いが、花は雄ずい反転性であり、耐病性が非常に弱く、裂果が多い。甲斐路は皮ごと食べられ、食味もよく、貯蔵性・輸送性にも優れるが、耐病性は弱く、ジベレリン処理を行っても種無しにならない。しかし、当品種は祖父母品種の欠点がほぼ解消されており、アメリカブドウの特徴である耐病性を一定程度持つ。ブドウ栽培で問題となるべと病や、気候面では寒さに比較的強いうえに、夏場が猛暑になっても色づきが悪くならない[4]。食味・食感・香りはヨーロッパブドウと同等の品質ということが最大の特徴と言える。また、貯蔵性にも優れる[7]

発芽期は巨峰とほぼ同時期である。また、葉の下面に綿毛が密生する。

主な産地[編集]

脚注・出典[編集]

  1. ^ 山田 昌彦、山根 弘康、佐藤 明彦、平川 信之、岩波 宏、吉永 勝一、小澤 俊治、三谷 宣仁、白石 美樹夫、吉岡 美加乃、中島 育子、中野 正明、中畝 良二 (2008). “ブドウ新品種 ‘ シャインマスカット ’”. 『果樹研報』 7: 21-38. http://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/season/fruit7_03.pdf. 
  2. ^ 果樹研. “育成品種紹介 ブドウ: シャインマスカット”. 2012年8月29日閲覧。
  3. ^ 農林水産省登録品種データベース「シャインマスカット」
  4. ^ a b c d (はてなスコープ)シャインマスカット 日本が生んだ新品種ブドウ『朝日新聞』Be(朝刊別刷り)2019年6月1日付5面、2019年6月7日閲覧。
  5. ^ 果樹研究所 一押し旬の話題: シャインマスカット”. 2014年1月31日閲覧。
  6. ^ 植原葡萄研究所 2012年(平成24年)ブドウ品種販売順位”. 2014年1月31日閲覧。
  7. ^ ぶどう「シャインマスカット」の長期貯蔵試験の状況”. 2014年1月31日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]