シミット

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シミット

シミットスィミットトルコ語Simit)、 ゲヴレク(トルコ語:gevrek、ブルガリア語:геврек、セルビア語:ђеврек)、もしくはクルーリギリシア語κουλούρι)は、一般にゴマで覆われている円形のパンで、トルコやその他オスマン帝国配下にあった地域や中東で見られる。地域によって大きさや食感等の特徴は若干異なる。

イズミルでは、イスタンブールのものとはほとんど変わらないが、gevrek(=パリッとした物)と呼ばれる。一方、アンカラのものは他の都市より小さめでよりパリパリしている。

名前[編集]

simit という語はアラビア語samīd (سميد) =「白いパン/細かい小麦粉セモリナ」から来ている[1][2]

起源[編集]

イスタンブールにおけるシミットの歴史は長く、古文書に1525年頃には既に作られていた記録がある。[3] ユスキュダルの法廷の1593年の記録に、[4] シミットの重さと価格が初めて標準化されたとあり、17世紀の旅行家エヴリヤ・チェレビは1630年代に70のシミット屋があったと記している。[5]
Jean Brindesiが19世紀始めにイスタンブールの日常を描いた油絵は街頭のシミット売りを描いており、[6] Warwick Gobleも1906年にイスタンブールのシミット売りのイラストを画いている。[7]
シミットや類似するパンはオスマン帝国全体に広く行き渡った。

消費[編集]

街頭のシミット売り(イスタンブール)

シミットは普通そのまま食べられたり、朝食紅茶ジャムチーズもしくはアイランなどと共に供される。伝統的に紅茶がシミットと共に飲まれる。

トルコではカートや頭に載せたトレイ露天商がシミットを売っている。
シミットはトルコの中・下流階級の人々を象徴する重要なシンボルで、時にsusam kebabı「ゴマのケバブ」とさえ呼ばれる。

同様の食品[編集]

同じようなパンの一種に、ポーランドオブヴァジャーネックロシアおよびウクライナブブリクがある。一番の違いは、シミットは生地を焼く前に水と糖蜜に浸けるのに対して、これらはベーグルと似て生地を焼く前に湯に浸けることである。

参照[編集]

  1. ^ Kees Versteegh, ed (2008). Encyclopedia of Arabic Language and Linguistics. IV (Q–Z). Brill. p. 262 (entry samīd). ISBN 978-90-04-14476-7. 
  2. ^ http://www.etimolojiturkce.com/kelime/simit
  3. ^ Sahillioğlu, Halil.
  4. ^ Ünsal, Artun.
  5. ^ Evliya Çelebi Seyahatnâmesi Kitap I. [The Seyahatname Book I] (Prof.
  6. ^ Jean Brindesi, Illustrations de Elbicei atika.
  7. ^ Alexander Van Millingen, Constantinople (London: Black, 1906) https://www.gutenberg.org/files/39620/39620-h/39620-h.htm