シベリア国内軍管区

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シベリア国内軍管区(Сибирский округ внутренних войск)は、ソ連ロシア内務省(MVD)国内軍シベリア地域における軍事行政単位、統合部隊。軍管区本部は、ノヴォシビルスクに位置する。

歴史[編集]

1979年4月23日、ノヴォシビルスク市に駐屯する国内軍師団に基づき、ソ連MVD国内軍西シベリア局が編成された。当初、管区には2個編合部隊、22個軍部隊が配属された。管区部隊には、480ヶ所以上の生産施設の警備、地方船舶、軍法会議、巡回裁判の保障が委任された。矯正労働施設の警備及び護送と並行して、オムスクバルナウル、ノヴォシビルスク、ケメロヴォ及びクラスノヤルスクの公共秩序の警備も保障した。

1981年、ヘリ編隊が創設され、ノヴォシビルスクに新部隊、トムスク、ノヴォクズネツク、ゴルノ・アルタイスクに特殊自動車化部隊が現れた。

管区部隊は、通常の勤務と並行して、ノリル鉱山冶金コンビナートの建設に動員された。また、1980年のモスクワ五輪、1986年のクラスノヤルスクでのソ連人民スパルタキアード(国体)、クラスノヤルスク、アバカン、ノヴォシビルスクでの「ソヴィエツカヤ・ロシア」紙杯争奪国際ホッケー選手権のにおける公共秩序を保障した。

1980年代末~1990年代初め、非常事態体制の保障のために、アルマ・アタ、スムガイト、ウズベキスタンスフミバクータジキスタンナゴルノ・カラバフ北オセチアに部隊を派遣した。

1993年3月2日、「ロシア連邦MVD国内軍機関に関する」大統領令により、ロシア領土に7個国内軍管区が設置され、シベリア国内軍管区が創設された。

1995年1月から1997年1月まで、チェチェン共和国に部隊を派遣。

2008年1月1日、シベリア地域司令部Сибирское региональное командование)に改編。

編成[編集]

  • 第98国家重要施設警備師団:セヴェルスク
  • 第97国家重要施設警備師団:ノヴォシビルスク
  • 第91国家重要施設警備旅団:クラスノヤルスク
  • 第42作戦任務旅団:イルクーツク
  • 第82作戦任務旅団:バルナウル
  • 第88教育連隊:オムスク
  • 独立特殊自動車化大隊:チタ
  • 独立特殊自動車化大隊:クラスノヤルスク
  • 独立特殊自動車化大隊:ノヴォクズネツク
  • 第9独立特殊自動車化大隊:オムスク
  • 第19特殊任務支隊「エルマーク」:ノヴォシビルスク
  • 第20特殊任務支隊「ヴェガ」
  • 第27特殊任務支隊「クズバス」:ケメロヴォ
  • 第5独立海上教育センター:セヴェロバイカリスク

関連項目[編集]