ザ・ヒットマン 血はバラの匂い

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ザ・ヒットマン 血はバラの匂い
監督 石井輝男
脚本 石井輝男
出演者 西城秀樹
音楽 大谷和夫
撮影 米原良次
製作会社 東映ビデオ
配給 東映ビデオ
公開 日本の旗 1991年6月14日
上映時間 84分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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ザ・ヒットマン 血はバラの匂い』(-ちはばらのにおい、英題:The Hitman: Blood Smells Like Roses)は、1991年6月14日石井輝男監督・脚本、西城秀樹主演により製作されたオリジナルビデオ東映Vシネマ作品。1980年代2時間ドラマの世界に沈潜していた石井の映画復活作として知られる。

概要[編集]

1979年(昭和54年)10月6日東映系で公開された劇映画『暴力戦士』以来、実に12年の映画的沈黙を破り、石井輝男が東映で演出した作品である。

まだ20代だった高丸雅隆(現・テレビドラマ演出家)、木村立哉(現・映画プロデューサー)が助監督として参加している。

あらすじ[編集]

若い女を輪姦しようとした光吉組のチンピラ3人が射殺されるという事件が発生する。殺したのは高梨という男で、彼は恋人で保母をしていた玲子が自分と待ち合わせているレストランで、光吉組と熊佐組の抗争に巻き込まれて射殺されてしまうと言う過去を持っていた。新宿署の山田課長は熊佐組は黙っちゃいないだろうなと新聞記者に言う。ちょっと喋りすぎなんじゃないのと山田に注意するベテラン刑事の内野。

抗争に備えて準備する光吉と熊佐。深夜の公演で仲塚と会う高梨。「このメモには主だった者の名が書いてある。光吉と熊佐の系列のね。安田組が熊佐組の資金源だ。安田の動きを掴んでりゃ、熊佐のやりそうなことは見当がつくな」「ありがとうございます」「お前、どこまでやるつもりだ」「……」

「いったん決めたら変更しない奴だからな。防衛大時代には苦労したぞ」「先輩にはお世話になりっぱなしで」「水臭いこと言うな。彼女と離れるのが嫌で防衛大をやめた。親に彼女との結婚を反対されて、家を飛び出してトラック野郎になった。それでもお前は幸せそうだった。それがあんなことになっちまって」「先輩。その話はもう」

高梨は光吉組と熊佐組の事務所を狙撃して、両組を疑心暗鬼状態に陥れる。両組の事務所に行き、撃ち込まれた銃弾を回収する内野。「この角度で撃ち込まれたと言うことは相当の距離から撃ったことになる」喫茶店でトイレに行った隙に高梨はルミというフーテン娘に拳銃の入ったバッグを置き引きされてしまう。コインロッカーにバッグを入れたルミに、ロッカーの鍵を出せと脅す高梨。「しつこくすると大火傷するよ」「置き引き女が何を言う」「私、中身見ちゃったんだから」「なあ、取引しないか」派出所に向かうルミを見て、立ち去る高梨。

世論が盛り上がってきましたねと仲塚に言う新宿署署長。「投書がいっぱい来てますよ。暴力団を撲滅しろと」「どんどん抗争を激化させて、極点に達したところで一気に殲滅させる」内野を仲塚に紹介する署長。「こちら内閣情報室の次長の仲塚さんだ」光吉組と熊佐組にぶちこまれた銃弾は、同じ銃から出たと判明したと報告する内野。

「論理的に両方の事務所に弾を撃ち込んだ奴は同一人物ということになります。犯人は騒ぎを大きくさせようとしてるんですね」この件は俺にまかせろと言う署長。「これ以上深追いするな」「このまま放っておくと騒ぎが」「仕方ないな。社会のダニがどうなろうと」やりすぎじゃねえのと呟く内野。

熊佐組のチンピラ三人組にロッカーの鍵を高値で売るルミ。「光吉組も必死でハジキ集めてるんでしょう」「足元見よって」バッグを取り出した三人組を射殺してバッグを取り返す高梨は、警察に追われて歌舞伎町のソープ街を逃走し、ソープ嬢の世津子に匿われる。

高梨を自分のマンションに連れて行く世津子。「あんた追われてるんでしょう。あんたくらい私が面倒見ていいのよ」世津子を訪ねるルミ。「熊佐組の深町たちがハジキでやられたんだよ」「あんた、それに噛んでるの」「奴らにそう誤解される恐れがあるの」「どうすんのよ」「しばらくジュクとはバイバイするよ。これ、借りたお金」そこに現れる高梨はルミとともに去る。そういうことだったのと嘆く世津子。

ルミのアパートに行く高梨とルミ。どうしても殺らなきゃいけなかったのと高梨に聞くルミ。「種を撒いたのは誰だ」「あちことに借金があってさ」「それで俺のバッグをかっぱらったわけか」「ねえ。理解してよ」「……」「ねえ、あんた、私を殺すの」そこに現れる熊佐組のチンピラ二人組はルミを拷問しようとするが、高梨に射殺される。

玲子の同僚の花江と会う内野。「玲子さんの葬儀にも高梨は現れなかったわけ?」「ええ。でも高梨さんの気持ちもわかるんです。玲子さんを死んだと思いたくなかったんだと思います」「奴は病院で治療を終わる前に逃走。その後行方不明になっている」「私、彼は東京にいると思うんです。時々玲子さんの墓にバラの花が置いてあるんです。高梨さんが置いている気がして」「二人の写真はないかね」「みんなお墓に埋めてしまったんです」玲子の墓に行く途中で、高梨とすれ違う内野は、玲子の墓の前にバラの花が置いてあるのを見つける。

安田興行を見張る高梨とルミ。「熊佐が新宿から姿を消して十日になる。必ず資金源の安田に連絡があるはずだ」ダンプに轢き殺される光吉。熊佐が姿を消しているのはアリバイ作りねと言うルミ。安田は必ず動くと断言する高梨。防衛大に行き高梨の記録を調べる内野。「当大学を二年で中退しております」高梨の写真を見て、ぴったんこだと呟く内野。「彼の拳銃の腕前はどうですか」「オリンピック候補の腕前でしたよ。先輩の仲塚というのが熱を入れて指導してましてね」

公園で仲塚と会う高梨。「すいません。コルトの弾が尽きてしまって」「察しはついてたよ。だが今度はお前にダイレクトに渡すのは難しくなった。新宿署の内野って生き字引みたいなデカが鼻を利かせてるようなんだ。新宿署に情報を探りに行った俺に、そいつが「友情とは美しいものですね」と突然話しかけてきやがる」「どんな状況になっても、先輩のことは口を割りません」「わかってる。弾のことだが、明日フィリピンのフェイスターって船が着く。その船は拳銃密売で俺たちが目をつけてる船だ。今度はきっとやるだろう」

愛人の成美とセックスにふける安田を襲って、熊佐の居場所を聞き出した高梨は安田を射殺する。これ以上俺と一緒にいると危険だと言う高梨に、私は煙草のような女と答えるルミ。「いつでもポイと捨てていいのよ。ねえ、あなたはどんな男」「……」「シャイなんだ」「……」「あんたってセロリみたいな男ね。歯ごたえあってさ。食塩かけて食べたくなる」「……」「好きな人、いるんだ」高梨とルミはフェイスター号を襲って、拳銃を強奪するが、ルミは命を失う。怒りに燃える高梨は熊佐の隠れ家を襲い、熊佐らを皆殺しにする。

熊佐組は全滅だなと言う山田に、お望み通りじゃないのと答える内野。高梨は内野に両手を差し出すが、内野は今日は冷えるねと言う。「冷たい手してるじゃないの」本当に冷えますなと言う仲塚に、ほんわかした顔してるじゃないのと言う内野。「やりすぎじゃないのかなあ」そして高梨はどこへ行くともなく去っていくのであった。

スタッフ[編集]

キャスト[編集]

  • 西城秀樹:高梨友一郎(トラック運転手。元自衛官でスナイパーの名手。オリンピック候補の腕を持つ。)
  • 七瀬なつみ:ルミ(新宿で遊ぶ女。高梨の荷物を置き引きした事が縁で協力する)
  • 小沢幹子:雨宮玲子(高梨の元恋人。デートの待ち合わせ中に暴力団の抗争に巻き込まれ、銃弾を浴びて死亡。)
  • 黛まどか:花江(保育所勤務で玲子の元同僚。命日に玲子の墓参りする高梨を気遣う。)
  • 仙葉由季:世津子(ソープ嬢。追われている高梨を匿う。ルミの親友。)
  • 豊川悦司:ディスコ男(ルミに深町が来た事を教える。)
  • 中条きよし:仲塚(内閣情報調査室次長。防衛庁時代の高梨の元上司で陰ながら高梨に手助けする。)

 <光吉組>

 <熊佐組>

  • 市山登:深町(熊佐組幹部。ルミから高梨の荷物を買い取るが高梨に殺される。)
  • 伊藤洋三郎:組員(深町が殺された事で直前に会ってたルミから聞き出そうとする。)
  • 椎谷建治:安田(安田組組長。熊佐組の金庫番。)
  • 藤本聖名子:成美(安田の愛人)
  • 片桐竜次:剛田(若頭)
  • 睦五朗:熊佐茂久(組長)
  • 余貴美子:熊佐姐御(熊佐の妻)

 <新宿署>

  • 丹波哲郎:内野刑事(マル暴の生き字引で優秀なベテラン刑事。単独で一連の抗争事件に関与する高梨にたどり着く。)
  • 長倉大介:若手刑事(内野と一緒に捜査する)
  • でんでん:山田(新宿署課長)
  • 菅貫太郎:署長(一連の抗争事件に仲塚と関与する。)

外部リンク[編集]