コンテンツにスキップ

ザ・クリエイター/創造者

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ザ・クリエイター/創造者
The Creator
監督 ギャレス・エドワーズ
脚本
原案 ギャレス・エドワーズ
製作
製作総指揮
  • ヤリーヴ・ミルチャン
  • マイケル・シェイファー
  • ナタリー・レーマン
  • ニック・メイヤー
  • ゼヴ・フォアマン
出演者
音楽 ハンス・ジマー
撮影
編集
製作会社
配給
公開
上映時間 133分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $80,000,000[2]
興行収入 世界の旗 $104,272,136[2][3]
テンプレートを表示
原案、共同での脚本監督、共同での製作を務めたギャレス・エドワーズ

ザ・クリエイター/創造者』( - そうぞうしゃ、英語: The Creator)は、2023年アメリカ合衆国SFアクションスリラー映画ギャレス・エドワーズ原案・共同脚本監督・共同製作。出演はジョン・デヴィッド・ワシントンジェンマ・チャン渡辺謙スタージル・シンプソン、マデリン・ユナ・ヴォイルズ、アリソン・ジャネイなど。近未来を舞台に、人類とAIが繰り広げるバトルを描いている[4]

アメリカ本国では20世紀スタジオの配給で2023年9月29日[5]、日本国内ではウォルト・ディズニー・ジャパンの配給で同年10月20日にそれぞれ公開された[1]

ストーリー

[編集]

人工知能が急激に発達し、四肢を持ったロボット達が人間の生活に欠かせないほど溶け込んだ未来。2055年、AIによる防衛システムの暴走により、ロサンゼルス上空で核弾頭が爆発、街は焦土と化し数百万人の命が奪われる未曾有の惨事が発生する。これを受けて、アメリカ政府を始めとする西側諸国は人類滅亡を防ぐため、高度なAIを人類の脅威とみなし根絶を発表する。一方で東南アジアを統合したニューアジア地域はこれに反発、 AIのさらなる開発を推し進める。対抗策として、米軍は上空から攻撃可能な巨大兵器、USS NOMAD(North American Orbital Mobile Aerospace Defense)を建設し、ニューアジアのAI開発の中心人物である「ニルマータ」の暗殺を企てる。LAの事件から10年後、米軍に所属するジョシュア・テイラー軍曹は、ニューアジアでニルマータの娘とされる妻・マヤに本来の身分を隠しながら近づき潜入捜査を行っていたが、本当に深く愛し合うの仲となっていた。米軍の奇襲によりマヤに全てを知られてしまい、AI部隊と共にジョシュアから離反したマヤはNOMADの攻撃で死亡したと推測されていた。5年後、過去の出来事に傷つきながらも、爆心地の清掃作業員として静かに過ごしていたジョシュアのもとにアンドリュース将軍とハウエル大佐が現れる。ジョシュアのかつての潜伏地域においてニルマータが開発した対NOMAD用の新兵器「アルファO」の破壊ミッションにスカウトされる。一旦は断ろうとしたものの、マヤの生存の証拠を見せられたジョシュアは妻を連れ戻すことを条件に、この任務を引き受ける。しかし、ジョシュアがニューアジアの施設で見つけ出したアルファOとは少女型ロボット、シミュラントであり、ジョシュアは彼女を「アルフィー」と名付け、次第に心を通わせていく[5]

キャスト

[編集]
ジョシュア・テイラー
演 - ジョン・デヴィッド・ワシントン、日本語吹替 - 田村真[6][7]
AI開発を推進するニューアジア地域で潜入任務に就いていた元米軍特殊部隊隊員。本来、情報収集の為に近づいていた妻・マヤとは任務を超えて相思相愛となり、出産を間近に控えていたが、米軍による強襲によって、その穏やかな生活は無残にも引き裂かれてしまう。
アルファ-O / アルフィー
演 - マデリン・ユナ・ヴォイルズ、日本語吹替 - 堀越麗禾[8][6][7]
人類の戦況を一変できる対NOMAD兵器の切り札として開発された、幼い人間の少女の姿をしたAIロボット。遠隔で電子機器の制御が可能で、その能力は通常のAIの性能を超えた成長性・拡張性を備えている。
マヤ・フェイ=テイラー
演 - ジェンマ・チャン、日本語吹替 - 恒松あゆみ[6][7]
ジョシュアの妻。ニルマータの娘と目されており、潜入捜査を行っていたジョシュアの素性を知らずに結婚生活を営み、出産を控えていた。その素性には多くの謎が秘められている。
ハウエル大佐
演 - アリソン・ジャネイ、日本語吹替 - 小宮和枝[6][7]
米軍大佐。ジョシュアとアルファOを追跡をする。
ハルン
演 - 渡辺謙、日本語吹替 - 森川智之[6][7]
ニューアジアのAIの兵士。ジョシュアのことを兄弟と呼ぶ。LAでの出来事はプログラムを書き間違えた人間による人為的なものでありAIの無実を訴え、平和的な共存を呼び掛ける。
ドリュー
演 - スタージル・シンプソン、日本語吹替 - 江頭宏哉[7]
ジョシュアの親友。潜入捜査のためにマヤへ近づくことを促し、5年前の出来事以降もニューアジアに潜伏し続けている。
オムニ / ブイ軍曹
演 - アマル・チャーダ=パテル、日本語吹替 - 高橋英則[7]
マクブライド
演 - マーク・メンチャカ英語版、日本語吹替 - 西凜太朗[7]
米軍兵士。
シップリー
演 - ロビー・タン、日本語吹替 - 前田雄[7]
アンドリュース
演 - ラルフ・アイネソン、日本語吹替 - 玄田哲章[7]
コットン
演 - マイケル・エスパー英語版、日本語吹替 - 佐々木義人[7]
カミ
演 - ヴェロニカ・ンゴー、日本語吹替 - 馬場蘭子[7]
セクオン
演 - アマル・チャーダ=パテル、日本語吹替 - 佐藤晴男[7]
ハリソン
演 - マッケンジー・ランシング英語版、日本語吹替 - 遠藤愛里[7]

製作

[編集]

企画開発

[編集]

2020年2月、ギャレス・エドワーズは、『ローグ・ワン』(2016年)の共同プロデューサーを務めていたキリ・ハートがプロデューサーに就任した、ニュー・リージェンシー製作のタイトル未定のSFプロジェクトに招聘され、脚本と監督を担当する旨の契約にサインした[9]

キャスティング

[編集]

2021年5月、本作の主演にジョン・デヴィッド・ワシントンが起用されることが発表され、『True Love』というワーキングタイトルであることが明らかにされた[10]。同年6月、ジェンマ・チャンダニー・マクブライドベネディクト・ウォンが出演交渉に入った[11]

2022年1月にチャンとウォンがこの映画に関わることが確認され、アリソン・ジャネイ[12]スタージル・シンプソン[13]Marc Menchacaがキャスト陣に名を連ねた[14]。シンプソンは、スケジュールの都合で本作から離脱したマクブライドの後任であると報じられた[13]。2022年2月、同じくスケジュールの都合で降板したウォンの代わりに渡辺謙がキャストに加わった(渡辺は2014年の映画『GODZILLA ゴジラ』で、エドワーズと仕事をしたことがある。)[15]

撮影

[編集]

撮影は2022年1月17日にタイで始まり、グリーグ・フレイザーオレン・ソファー英語版が撮影監督を務めた[13][16]主要撮影は2022年5月30日に終了[17]、タイのほかにベトナム東京都渋谷区新宿区でも撮影された[18]

ポストプロダクション

[編集]

視覚効果インダストリアル・ライト&マジックが担当する[19]

マーケティング

[編集]

2023年4月26日に開催されたシネマコンで本作のファーストルックが公開され、Deadline HollywoodのAnthony D'Alessandroは「ブレードランナーが子供の遊びに見える」とプロダクションデザインを賞賛した。また、タイトルを『True Love』から『The Creator』に変更したことも発表された[5]。その他、TheInSneiderのJeff Sneiderは「人間味溢れるSF大作だ...そういう意味で『第9地区』を思い出した」と反応した[20]

公開

[編集]

本作は2023年9月29日に通常の劇場とIMAXの両方で公開された[5]。当初は2023年10月6日に公開される予定だったが、シネマコンで公開日の前倒しが発表された[21]

日本では当初アメリカと同じ2023年9月29日の劇場公開を予定していたが、公開日時を同年10月20日に変更することを同年7月27日に発表した[1][22]

また、当初『ザ・クリエイター/創世者』という邦題で発表されていたが[23]、後に『ザ・クリエイター/創造者』へ変更された[24]

公開当時は俳優組合のSAG-AFTRAストライキを実施していたため、同組合に所属している出演者らが本作品のプロモーション活動を行うことが出来ない事態になった[25][26]。2023年11月8日に同組合が製作会社側と暫定合意に達し、ストライキが終結したことから、出演者がSNSなどで改めて本作品の告知を行った[26][27]

ホームメディア

[編集]

日本国内でのソフトレンタル・販売についてはデジタル配信が先行する形で2023年12月5日からセル配信の販売を開始した。レンタル形式でのデジタル配信は2024年1月24日、ディスクによる販売[28]は同年2月7日からそれぞれ開始した[29]

定額制動画配信サービスではDisney+にて2024年1月10日から配信を開始した[30]

評価

[編集]

Rotten Tomatoesによれば、320件の評論のうち高評価は68%にあたる216件で、批評家の一致した見解は「視覚的に素晴らしく、壮大で周到なアクション・シーンが満載の『ザ・クリエイター/創造者』は、時代を反映し、役者の演技が優れているSF作品で、内容はほとんどないものの、その瞬間を楽しむには十分である。」となっている[31]Metacriticによれば、54件の評論のうち、高評価は36件、賛否混在は16件、低評価は2件で、平均点は100点満点中63点となっている[32]

出典

[編集]
  1. 1 2 3 渡辺謙出演のハリウッド映画『ザ・クリエイター/創造者』公開日変更、3週間ズレて10月20日が初日”. ORICON NEWS (2023年7月27日). 2023年7月27日閲覧。
  2. 1 2 The Creator (英語). The Numbers. 2025年7月13日閲覧。
  3. The Creator (英語). Box Office Mojo. IMDb. 2025年7月13日閲覧。
  4. ザ・クリエイター/創造者”. WOWOW. 2025年7月13日閲覧。
  5. 1 2 3 4 D'Alessandro, Anthony (2023年4月26日). Gareth Edwards' 'True Love' Gets Title Change; Release Date Moves Up – CinemaCon”. Deadline Hollywood. 2023年4月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月26日閲覧。
  6. 1 2 3 4 5 “市川團十郎の長女・堀越麗禾、実写映画の吹替初挑戦 『ローグ・ワン』監督新作SFでカギを握るAI少女役”. シネマトゥデイ. (2023年9月29日) 2023年9月29日閲覧。
  7. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 ザ・クリエイター/創造者 -日本語吹き替え版”. 吹替キングダム (2024年5月31日). 2024年6月1日閲覧。
  8. ここでは舞踊家としての「(四代目)市川ぼたん」名義ではなく本名を使用している。
  9. Kroll, Justin (2020年2月6日). Rogue One Director Gareth Edwards Sets Sci-Fi Film at New Regency (Exclusive)”. Variety. 2020年2月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月23日閲覧。
  10. Kroll, Justin (2021年5月5日). John David Washington To Star In Gareth Edwards Next Film True Love At New Regency”. Deadline Hollywood. 2022年2月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月6日閲覧。
  11. Kroll, Justin (2021年6月24日). Danny McBride, Gemma Chan & Benedict Wong Eyed To Join John David Washington In Gareth Edwards' Next Film At New Regency (英語). Deadline Hollywood. 2022年6月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年10月23日閲覧。
  12. Kroll, Justin (2022年1月7日). Allison Janney Joins John David Washington In Gareth Edwards' True Love At New Regency”. Deadline Hollywood. 2022年6月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月7日閲覧。
  13. 1 2 3 Sturgill Simpson Joins Gareth Edwards' True Love At New Regency”. Deadline Hollywood (2022年1月19日). 2022年5月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月19日閲覧。
  14. Grobar, Matt (2022年1月20日). True Love: Ozark And The Outsider Actor Marc Menchaca Joins Gareth Edwards' Film For New Regency”. Deadline Hollywood. 2022年5月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月20日閲覧。
  15. Grobar, Matt (2022年2月11日). Ken Watanabe Replaces Benedict Wong In Gareth Edwards' Film True Love For New Regency”. Deadline Hollywood. 2022年5月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年2月11日閲覧。
  16. Chitwood, Adam (2022年1月17日). Gareth Edwards Reuniting With Rogue One Cinematographer Greig Fraser on New Film True Love”. TheWrap. 2022年1月17日閲覧。
  17. O'Rourke, Ryan (2022年5月31日). True Love: Filming Wraps on Gareth Edwards' Mysterious Sci-Fi Feature (英語). Collider. 2022年6月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年6月1日閲覧。
  18. ギャレス・エドワーズ監督、再び怪獣映画を撮る可能性も 全編日本ロケに興味アリ”. シネマトゥデイ (2023年10月22日). 2023年10月22日閲覧。
  19. The Creator - Industrial Light & Magic”. ILM (2023年5月18日). 2023年5月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月18日閲覧。
  20. Sneider, Jeff [@TheInSneider] (April 26, 2023). “THE CREATOR trailer will be what everyone leaves this panel talking about. It's a big sci-fi movie with lots of humanity... reminded me of DISTRICT 9 in that way. Tagline is "Humanity Evolves." John David Washington plays an antihero who doesn't believe he's going to heaven...” (英語). X(旧Twitter)より2023年5月13日閲覧.
  21. Searchlight's See How They Run Gets Fall Release, New Regency Sci-Fi Pic True Love Sets 2023 Date”. Deadline Hollywood (2022年6月14日). 2022年6月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年6月14日閲覧。
  22. 重田雄一 (2023年7月27日). AIとの戦いを描くSFアクション映画『ザ・クリエイター/創造者』の新たな予告が公開 日本公開日は10月20日に変更”. IGN Japan. 2023年7月27日閲覧。
  23. “渡辺謙がヒューマノイド役 ジョン・デヴィッド・ワシントン主演『ザ・クリエイター/創世者』9月公開”. cinemacafe.net (イード). (2023年6月9日) 2023年9月26日閲覧。
  24. “渡辺謙「今までの機械と人間という対峙とは一味違う」『ザ・クリエイター/創造者』”. cinemacafe.net (イード). (2023年6月29日) 2023年9月26日閲覧。
  25. 宇野維正 (2023年10月27日). 『ザ・クリエイター』興収1位も伸び悩む 米映画俳優組合ストライキの影響は続く”. Real Sound. 2023年11月10日閲覧。
  26. 1 2 渡辺謙「ようやくお知らせ出来ます!!」 ストで4カ月間も出演作「クリエイター」宣伝できず”. スポーツニッポン (2023年11月10日). 2023年11月10日閲覧。
  27. 日本放送協会 (2023年11月9日). 米俳優の労働組合のストライキ “製作会社側と暫定合意”発表”. NHKニュース. 2023年11月10日閲覧。
  28. Blu-ray+DVDセット並びに4K UHD+Blu-rayの2種類。
  29. 『ザ・クリエイター/創造者』2024年2月7日ブルーレイ&DVD発売決定、冒頭9分無料公開 ─ 『ローグ・ワン』監督のオリジナルSF超大作”. THE RIVER (2023年12月5日). 2023年12月6日閲覧。
  30. 「ザ・クリエイター/創造者」明日から見放題独占配信、渡辺謙ד謙ドロイド”の写真到着”. 映画ナタリー (2024年1月9日). 2024年1月11日閲覧。
  31. The Creator. Rotten Tomatoes (英語). 2025年7月13日閲覧.
  32. "The Creator" (英語). Metacritic. 2025年7月13日閲覧。

外部リンク

[編集]