ザック・セイバーJr.

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ザック・セイバーJr.
Zack Sabre Jr.
ザック・セイバーJr. Zack Sabre Jr.の画像
2022年6月
プロフィール
リングネーム ザック・セイバーJr.
本名 ルーカス・イートウェル
ニックネーム ザ・フロントマン
英国の若き匠
サブミッション・マスター
ZSJ
ザ・テクニカル・ウィザード
ザッキー・スリー・ベルツ
ブリティッシュ・マスター
身長 186cm
体重 96kg
誕生日 (1987-07-24) 1987年7月24日(36歳)
出身地 イギリスの旗 イギリス
イングランドの旗 イングランド
ケント州シェピー島
所属 新日本プロレス
トレーナー NWA-UKハンマーロック
アンドレ・ベイカー
ジョン・ライアン
小川良成
デビュー 2004年4月20日
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ザック・セイバーJr.(ザック・セイバー・ジュニア、Zack Sabre Jr.、1987年7月24日 - )は、イングランド男性プロレスラー

本名はルーカス・イートウェル(Lucas Eatwell)。ケント州シェピー島出身。2023年現在新日本プロレスに所属している。

来歴[編集]

デビュー前〜キャリア初期[編集]

祖父母が保管していたBSのプロレス中継番組を録画したビデオを見たことがきっかけでプロレス(特に母国・イギリスのプロレス)に興味を持ち、ジョニー・セイント、スティーブ・グレイ、ジョニー・キッド、スカル・マーフィー、ロビー・ブルックサイドなどのイギリスのテクニシャン系選手に魅せられる。そしてテレビのドキュメンタリー番組で取り上げられた地元団体「NWA UKハンマーロック」に入門を決意[1]

NWA-UKハンマーロックのジムで14歳の頃よりアンドレ・ベイカーの指導を受けた後、2004年4月に同団体のシェピー島シアネス大会でデビュー[2]。2005年10月にはNWA-UKジュニアヘビー級王座を奪取した[3]

その後、UKハンマーロックの活動が停止に伴い2006年頃よりスペインドイツなどに進出、2006年8月18日、RQWのリングにて潮崎豪と対戦。この試合が後のザックのプロレスリング・ノアイギリス大会への出場オファーのきっかけとなった。

2008年にはノアのイギリス大会に参戦し、後に鈴木軍のメンバーとなる金丸義信と対戦したが20分時間切れ引き分けに終わった[3]

2009年にはIPW:UKに参戦し、マーティ・スカルとのタッグでIPW-UK英国タッグ王座を獲得する[3]

2010年1月にはwXwに参戦し、wXw世界ライト級王座を奪取。さらに6月、wXw世界ヘビー級王座を保持するスティーブ・タグラスを破り初代wXw統一世界王者となった[3]。8月には、タイトル歴と過去に金丸と引き分けた実績から、IPW:UKに参戦したノアの金丸が保持するGHCジュニアヘビー級王座へ挑戦したが、敗れた[3][4]

プロレスリング・ノア参戦[編集]

2011年〜2012年[編集]

2011年のノアのヨーロッパツアーにおける5月15日のドイツ・オーバーハウゼン大会(wXwが共催)で、石森太二に勝利する[3]

過去のノア勢との好勝負が評価され、ザックのノアへの留学が決定した。7月からの日テレG+杯争奪ジュニアヘビー級タッグ・リーグ戦に石森とのタッグで参加することになった。しかし、急遽KAIENTAI-DOJO滝澤大志にパートナーが変更となった[3]

8月のALL TOGETHER 東日本大震災復興支援チャリティープロレスの第1回大会にもノア代表として参戦し、バトルロイヤルに出場した。

2012年にも再びノアに参戦[5]。また同年の第6回日テレG+杯争奪ジュニアヘビー級タッグ・リーグ戦にも再参戦。ポール・ロンドンと組んで出場した。金丸&平柳玄藩に勝利したのみで、同チームと同位でBブロック最下位の成績であった[6]

2013年[編集]

2013年からはノアの常連外国人となり、第7回日テレG+杯争奪ジュニアヘビー級タッグ・リーグ戦に小川良成と「日英テクニシャン・タッグ」を結成して参戦した。ところが、リーグ戦開催前から歯車の噛み合わないような関係で公式戦でも試合途中で仲間割れを毎回起こし、空中分解寸前であったが全勝で最終戦を迎え、新日本プロレスの獣神サンダー・ライガー&タイガーマスクと対戦するが両者リングアウトとなったため、両チームが勝ち点6の同点でブロック首位同点となり直後に決勝進出決定戦が行われ、ザックがピンフォールを喫し敗退した。なお、ザック組は技能賞を獲得している[7][8]

同年8月4日、ディファ有明での旗揚げ記念大会「DEPARTURE 2013 ~13年目の夏~」で石森の保有するGHCジュニアヘビー級王座に挑戦したが、敗れた[9][10]

12月7日、有明コロシアムでの「GREAT VOYAGE 2013 in Tokyo vol.2 ~田上明引退記念大会~」にて小川とのコンビで新日本プロレスのライガー&タイガーマスク組へ流出しているGHCジュニアヘビー級タッグ王座へ挑戦を表明、ザックのパートナーだった小川がピンフォールを奪い、GHC王座を初奪取を果たした。なお、ザックにとってはこれがGHCジュニアタッグ王座へは初挑戦であった[11]

2014年〜2016年[編集]

2014年11月4日には原田大輔が保持するGHCジュニアヘビー級王座へ挑戦するも敗北した。2015年にはグローバル・ジュニア・ヘビー級リーグ戦や日テレG+杯争奪ジュニアヘビー級タッグ・リーグ戦に出場した。

2015年からはノアに参戦した鈴木軍との対抗戦で奮闘、タイチエル・デスペラードTAKAみちのくらジュニアヘビー級部隊と交戦を繰り広げる。

2016年はアメリカ、イギリスを転戦、6月からはWWE主催のCWCに出場した。

新日本プロレス参戦[編集]

2017年[編集]

2017年3月6日、新日本プロレスに初参戦し柴田勝頼の保持するRPWブリティッシュ・ヘビー級王座に挑戦し、試合終盤に鈴木軍が介入して鈴木みのるが柴田に対しゴッチ式パイルドライバーを決めると、最後はザックが自らPKで柴田をピンフォールして3カウントを奪い王座を奪取した。試合後、ザックは鈴木軍のTシャツに袖を通し、鈴木軍の一員となった。かつて、ノア時代に敵対していたザックの鈴木軍への加入は、同じ当時鈴木軍のメンバーでイギリス出身のデイビーボーイ・スミス・ジュニアとのつながりであるとされている。

2018年[編集]

2018年3月、NEW JAPAN CUP2018に初出場を果たし、初戦で優勝候補の1人といわれた内藤哲也と対決、新技の『オリエンテーリング・ウィズ・ナパーム・デス』で内藤からギブアップを奪い初戦を突破。続く2回戦では飯伏幸太、3回戦でSANADAを相次いで破り、決勝戦では棚橋弘至との30分を超える激闘を制し初優勝を成し遂げた。そして当時の最多防衛記録「11」まであと1に迫っていたオカダ・カズチカが持つIWGPヘビー級王座に挑戦するも、敗れた。8月12日、日本武道館で開催された『G1 CLIMAX 28』は、Bブロック予選を最終戦で内藤に勝ったことで勝ち点12で1位となったが、同点に飯伏、内藤、ケニー・オメガが並び、勝った相手の勝ち点の合計が一番勝る飯伏に決勝進出を譲る格好となった(いわゆるオポネント落ち)[12]。予選落ちしたが『週刊プロレス』ではサブミッションのキレを評価された[13]

2019年[編集]

2019年1月11日(イギリス時間)、ギルフォード入江茂弘とRPWブリティッシュ・ヘビー級選手権試合を行った。入江がエルボーバットなどパワーファイトで食い下がったものの、ザックが積極的な関節狙いの末19分0秒に変形アームバーで勝利した[14]。3月、NEW JAPAN CUP2019にエントリー。 準々決勝まで行くも、昨年の決勝戦で戦った棚橋にジャパニーズレッグロールクラッチホールドで敗北を喫した。その後、自身の持つRPWブリティッシュ・ヘビー級王座の次期挑戦者に棚橋を指名した。4月、アメリカのマディソン・スクエア・ガーデンで棚橋の挑戦を退け王座防衛に成功。2019年のG1クライマックス29では、4勝5敗と負け越しながらも元プロレスリング・ノアでの先輩、KENTAや同じイギリス人でIWGPジュニアヘビー級王者のウィル・オスプレイから勝利をあげるなど、確かな実力を見せた。なお、ザックは負け越した原因は保守党のボリス・ジョンソンがイギリスの首相になったことに動揺したからと語っている。8月11日、8人タッグマッチでリーグ戦で敗れた棚橋に再びピンフォールを取られてしまう。これによりイギリス大会でRPWブリティッシュ・ヘビー級王座を懸けて棚橋と今年4度目のシングルマッチを行う。31日、イギリス大会での試合結果はザックがサブミッションで棚橋を追い込むも、ドラゴンスープレックスホールドからのハイフライフローを喰らい王座から陥落した。陥落後、ザックは「次のシリーズでリマッチをする」と宣言した。9月、別府大会で棚橋をリマッチを挑む。27分もの激闘となり、グラウンドコブラツイストで棚橋から勝利し、王座に返り咲く。12月8日、広島大会のメイン終了後、バックステージでSANADAを襲撃。翌年の東京ドーム大会でのブリティッシュヘビー級王座戦が確実となった。年内最終戦となった12月21日の後楽園大会では当初タイチと組み、SANADA&BUSHIと戦う予定だったがSANADAの顔面負傷により、急遽BUSHIとのシングルマッチが組まれた。ザックのセコンドに付いたタイチと体型が酷似したマスクマン・ブラックマスクドホースの介入もあり優位に試合を進めるも、一瞬の隙を付かれ最後はブシロール(丸め込み)で敗れてしまった[15]

2020年[編集]

2020年1月5日、東京ドーム大会の第3試合でSANADAをヨーロピアンクラッチで破り、ブリティッシュヘビー級王座防衛に成功[16]。2月2日、北海道・北海道立総合体育センター 北海きたえーるで行われたpresents THE NEW BEGINNING in SAPPOROの第7試合でオスプレイを相手にブリティッシュヘビー級王座防衛戦を行い、レフェリーストップで王座防衛に成功する[17]。2月9日、大阪城ホールセミファイナル終了後、IWGPUSヘビー級王座のジョン・モクスリーを襲撃し次期挑戦をアピールした。2月14日、Revolution ProWrestlingのYork Hall大会にて行われたブリティッシュヘビー級王座防衛戦でオスプレイにストームブレーカーを決められ、王座陥落[18]。2月21日、後楽園大会メイン終了後、IWGPタッグ王座を獲得した棚橋、飯伏をタイチと共に襲撃し次期挑戦をアピールした。6月22日に行われたNJPW WORLD Special NEW JAPAN CUP 2020の1回戦は第4試合で飯伏と対戦。最後はカミゴェを決められ、1回戦で敗退となった[19]。7月12日、大阪城ホールDOMINION in OSAKA-JO HALLの第6試合でIWGPタッグ王座を賭けて、王者組(棚橋&飯伏組)と対戦(ザックのパートナーはタイチ)。最後は棚橋に天翔ザックドライバーを決め3カウント。タイチ&ザックが新チャンピオンになった[20][21]。7月31日付けで正式に返上されたNEVER無差別級6人タッグ選手権の新王者組を決定する「第21代NEVER無差別級6人タッグ王座決定トーナメント」が8月6日~8月9日の後楽園ホール4連戦で開催され、ザックはタイチと金丸をパートナーに出場したが、8月7日に行われた1回戦で抗争中のゴールデンエース(棚橋&飯伏)・マスター・ワト組に敗れた[22]。8月29日、SUMMER STRUGGLE in JINGUの第5試合(セミファイナル)でIWGPタッグ王座戦。挑戦者組(棚橋&飯伏組)を迎え撃った。試合は王者組が棚橋にザックメフィストを決め、3カウントを奪取。王座初防衛に成功した[23]。9月、G1 CLIMAX 30にBブロックでエントリー。結果は5勝4敗で2年ぶりに勝ち越しでリーグ戦を終えた。11月、WORLD TAG LEAGUEにタイチとのタッグでエントリー。こちらも5勝4敗でリーグ戦を終えた。

2021年[編集]

1月4日、東京ドーム大会にて、G.o.Dに敗れIWGPタッグ王座から陥落。3月、NEW JAPAN CUP 2021にエントリー。1回戦でゲイブリエル・キッドから勝利するも、2回戦でオスプレイに敗れた。5月3日、福岡国際センター大会にてタンガ・ロアとのシングルマッチに勝利し、IWGPタッグ王座へのリマッチが決定。そして6月1日、後楽園ホール大会にてIWGPタッグ王座を奪還した。7月11日、真駒内セキスイハイムアイスアリーナ大会にて、内藤&SANADA組に敗北。またしてもIWGPタッグ王座から陥落する。しかし、その2週間後の25日に行われた東京ドーム大会にて王座を奪還する。9月5日、メットライフドーム大会にて、前王者組の内藤&SANADA組と後藤洋央紀YOSHI-HASHI組との3WAYマッチを制し、防衛に成功した。9月18日、G1 CLIMAX 31にAブロックでエントリー。初戦で内藤からギブアップ勝ちを収め、2戦目でIWGP世界ヘビー級王者の鷹木信悟からギブアップ勝ちを収め、3戦目で2019年、2020年優勝者の飯伏からギブアップ勝ちを収め、1982年生まれ組を3タテした。続く4戦目に行われたグレート-O-カーンとの試合は、後に行われた年間ベストバウトランキングにてベスト10入りを果たした。結果は6勝3敗。11月6日、IWGP世界ヘビー級選手権試合で鷹木に挑戦。30分越えの死闘の末敗れる。

2022年[編集]

2022-06-26

1月4日、東京ドーム大会にてIWGPタッグ王座から陥落。8日に行われた横浜アリーナでのプロレスリング・ノアとの対抗戦にて、ノア参戦時代の先輩である小川良成&丸藤正道とタッグマッチで対戦した。3月27日、大阪城ホール大会にて内藤を破り、NEW JAPAN CUP 4年ぶり2度目の優勝を果たした。12月23日の後楽園ホール大会をもって鈴木軍が解散。同時にタイチとのタッグチームも解散となった。

2023年[編集]

1月4日、東京ドーム大会にてNJPW WORLD認定TV王座の初代王者決定トーナメントの決勝を戦い、成田蓮から勝利し新日本プロレスで初のシングル王座を獲得。同時にTMDKに加入した。3月15日、岡山大会にて行われた「NEW JAPAN CUP 2023」2回戦で海野翔太と対戦するも、デスライダーの前に敗れる。4月8日、両国国技館『SAKURA GENESIS 2023』にて、NEW JAPAN CUPで敗れた海野を下し、TV王座を4度目の防衛。6月4日、DOMINION 6.4 in OSAKA-JO HALLにて行われたNJPW WORLD認定TV選手権試合でジェフ・コブを下し、10度目の防衛を果たした。8月9日、G1 CLIMAX 33のDブロック最終公式戦で後藤洋央紀と対戦。複合関節技で後藤を締め上げ、ギブアップを奪い、初めての決勝トーナメント進出が決定した。8月10日、船橋アリーナにて行われたG1 CLIMAX準決勝戦にてオカダ・カズチカと対戦するも敗れ、優勝はならなかった。8月12日 両国国技館にて行われた『CSテレ朝チャンネル Presentsヤングライオン THREE CONSECUTIVE BATTLE』で中島佑斗、オスカー・ロイベ、大岩陵平を相手にボルチン・オレッグが3連勝を成し遂げ、次期挑戦者に決定。9月3日 エディオンアリーナ大阪大会。ノアに約8年振りの参戦。小川良成との師弟タッグを復活させ、清宮海斗&大岩陵平と対戦。ザックと小川がテクニック地獄で、清宮を追い込むも、清宮が変形シャイニングウィザードで小川から3カウントを奪い、激闘に終止符を打った。9月8日 後楽園ホール大会セミファイナルにて、NJPW WORLD認定TV王座、13度目の防衛戦。チャレンジャーのボルチン・オレッグは負傷欠場。オレッグの強い希望で、NOAHに武者修行中の大岩陵平が挑戦することになった。清宮海斗がセコンドに着いた大岩は、ドラゴンスクリューからの4の字固めを決めるなど、見せ場を作るも、ザックのクラーキー・キャットが決まり、大岩は無念のギブアップ。9月9日 前日の試合後、バックステージ前で、偶然遭遇した小島聡を次のチャレンジャーに指名。急遽組まれたタイトルマッチで、小島を下し、NJPW WORLD認定TV王座の14度目の防衛に成功した。ザックは試合後、去っていく小島に深々と一礼。



得意技[編集]

常に相手との距離を詰め、隙間を作らせないキャッチ・アズ・キャッチ・キャンをベーシックとし、プロレス専門媒体をして「どこがどう決まっているのか理解できない」と言わしめるほど難解かつオリジナリティに溢れたサブミッションに特化したファイトスタイルが特徴。 従来のプロレスラーと比較すると非常に細身であり、ジュニアヘビー級の中でも軽量の類になるが、相手の体格やファイトスタイルに左右されない試合運びを得意とし、新日本プロレスではヘビー級を主戦場としている。 ある一個の技を狙いに行くというより状況に応じて極める関節を変更する傾向があり、結果的に技名がないような複合技を繰り出すことも多々ある。このため、ザックのオリジナル技には従来のプロレスからはかけ離れたネーミングがなされる事が多い。 関節技の他にも高いグラウンド技術を生かした丸め込み・クイック技も得意としており、SANADAや内藤哲也、棚橋弘至とのシングルマッチではしばしばグラウンド技の応酬が見られる。

フィニッシュ・ホールド[編集]

オリエンテーリング・ウィズ・ナパーム・デス
相手の右膝に変形ニーロック、左足をマフラーホールド、股関節をレッグスプレッドで極める複合技で、2018年のNEW JAPAN CUP初戦で闘った内藤を相手にデスティーノを切り返しての初披露となった。ザックもこの技で初戦では内藤、決勝では棚橋からギブアップ勝ちを収め、2018年のNEW JAPAN CUPで初出場初優勝を飾ったほか翌2019年のNEW JAPAN CUPでは飯伏からリストクラッチ式のオリエンテーリング・ウィズ・ナパーム・デスでギブアップ勝ちをもぎ取っている。ザック自身は相手の両足に対しハンモック状に寝そべるような姿勢になる。
クラーキー・キャット(旧名:ジム・ブレイクス・アーム・バー[24]
下記のジム・ブレイクス・スペシャルから応用したザックのオリジナル技で、変型の羽根折り固め。
うつ伏せに倒れた相手の片腕を両足で挟み込んで腰を落とし、もう片腕を両手でつかむ。そのまま相手の腰に両膝を押しあてるように寝転がり、手でつかんだ腕を指もろとも逆方向に反り上げてギブアップを迫る。
ジム・ブレイクス・スペシャル
ジョニー・セイントが得意としていた関節技で、上記のジム・ブレイクス・アーム・バーの元となった技。技名の由来は、過去にイギリスに実在したサミー・リーと対戦した事があるプロレスラーの名前。
クリメイション・リリー
2018年8月4日 G1CLIMAX Bブロック公式戦ジュース・ロビンソン戦で初公開。
クラーキー・キャットの体勢から通常手で極めている側の手を、脚を使って極め直す。更にその状態から相手の脚を4の字状にして、片脚を膝十字固めの体勢で極めていく。
この技がフィニッシュとなったのは初公開時と、2022年3月12日NEW JAPAN CUP2回戦DOUKI戦のみである。
Hurrah! Another Year, Surely This One Will Be Better Than the Last; The Inexorable March of Progress Will Lead Us All to Happiness
グラウンド式変型腕極め卍固め。
相手を卍固めの体勢から相手の両腕を取り支えきれずに倒れた相手にグラウンドで、相手の両腕を抱え込むようにしてクラッチして左足で相手の頭を押さえつけるようにして極める変型腕極め卍固め。
スタンディング式バージョン。
相手の両腕を抱え込むようにクラッチし、相手の後頭部に左足裏を押し当てて極める変型腕極め卍固め。2種類を使用。
この技で2019年1月4日のレッスルキングダム13にて石井智宏からタップアウト勝ちを奪い、ブリティッシュヘビー級王座を戴冠した。
YES ! I AM A LONG WAY FROM HOME
インディアンデスロックとアームバーの複合関節技。G1 CLIMAX 31 内藤戦で初使用。
この脚どうだ
空中で腕ひしぎ逆十字固めの状態から、体制を変えて横三角締めを極める技。G1 CLIMAX 31にてグレート-O-カーンからタップアウト勝ちを奪った。
セレクテッド・テクニカル・ワークス Vol.2
NEW JAPAN CUP 2022準々決勝にて披露。脚を極めた状態でのグラウンドスリーパー。 
テスコ・ミール・ディール
脇固めで捕獲し、そこからアームロックとヘッドシザースを極める複合関節技。 

打撃技[編集]

エルボー
張り手
ヨーロピアン・アッパー・カット
エルボー・スマッシュと同じ技。
通常型のヨーロピアン・アッパー・カットのほか、ランニング式も使用する。
バックエルボー
バックハンド・チョップ
クローズライン
ペナルティー・キック(PK)
座っている相手の胸板へ放つランニングサッカーボールキック
ザックのPKは、蹴った瞬間に自身が大きく跳び上がるのが特徴である。
オーバーヘッドキック
各種蹴り技
ローキックミドルキックハイキックローリング・ソバット

投げ技[編集]

ザック・ドライバー
相手をキャプチュードの状態から上に持ち上げてからジャンプして両足を前方へ開脚し、尻餅状態で着地すると同時に相手をボディスラムの様な形で後頭部から背中にかけてマットへ叩き付ける、変形みちのくドライバーII
セイバー・ドライバー(ユー・スピン・ミー・ラウンド・テクノ・リミックス)
2022年3月27日のNEW JAPAN CUP決勝戦、対内藤戦で初披露した旋回式ザック・ドライバー。
スープレックス
スーパープレックス
ジャーマン・スープレックス
ハーフネルソン・スープレックス
ノーザンライト・スープレックス
飛びつき式トルネードDDT
三角飛びの体勢でコーナーセカンドロープ辺りを蹴りつけ、その反動を利用して体を捻りながら相手の頭部に飛びつき、そのまま下半身の遠心力を利用して旋回して脳天からマットに突き刺す変形のトルネードDDT。

関節技、絞め技[編集]

スリーパーホールド
通常のスリーパーホールド、胴締め式の二種類を使用。
トライアングル・チョーク
ハイパーノーマライゼーション
ハーフダウン状態の相手の両脇に自らの両足を差し込み、前屈させるように体重を浴びせ、そこから両腕をクラッチして締め上げる脱出困難な複合サブミッション。
ザ・トリプル・ロック・ペンション
相手の頭部を右腕ごと両足で挟み込み、右足をマフラー・ホールドで捕らえ右腕を掴んだ状態で締め上げる複合サブミッション。咄嗟の思いつきのように見えるが、ザックが新日マットに上がる前から愛用する技。
アーティクル50
ザックが使用する腕ひしぎ逆十字固め
飛び付き式や片足抱え込み式などのバリエーションも見せる。
ニー・バー
アンクルロック
ヒールホールド
フィギュア・フォー・レッグロック
ボストンクラブ
ハーフボストンクラブ
ネックツイスト
トー&アンクルホールド

フォール技[編集]

ヨーロピアン・クラッチ
欧州式回転足折り固め。
ザックが試合を展開する上で繰り出す丸め込み技の中でも、コンスタントに使用される。
スクールボーイ
スモール・パッケージ・ホールド
ジャックナイフホールド

合体技[編集]

天翔ザックドライバー
ザックがザックドライバーで持ち上げ、タイチが相手の頭部に天翔十字鳳を決めたあと頭から落下させる合体技。2018年のWORLD TAG LEAGUEにて初披露。
ザックメフィスト
タイチがブラックメフィストで相手を担ぎ、ザックがザックドライバーの要領で同時に落とす合体技。

タイトル歴[編集]

新日本プロレス
パートナーはタイチ×3。
プロレスリング・ノア
パートナーは小川良成×2。
AMレスリング
  • ラウンド・ロビン・トーナメント 優勝 (2008年)
DDTプロレスリング
NWA-UKハンマーロック
  • NWA-UKジュニアヘビー級王座 : 1回
  • ハードコア・ロータリー・トーナメント 優勝 (2008年)
IPW:UK
  • IPW-UK英国タッグ王座 : 2回
パートナーはマーティ・スカル×2回。
  • UKスーパー8トーナメント 優勝 (2014年)
wXw
パートナーはビッグダディ・ウォルター。
  • Ambition 4 優勝 (2013年)
  • 16 カラット・ゴールド・トーナメント 優勝(2016年)
EVOLVE
  • EVOLVE王座 : 1回
ジャーマン・スタンピード・レスリング
  • GSWブレイクスルー王座 : 1回
トリプル・エックス・レスリング
  • トリプルXレスリング・ヘビー級王座 : 1回
PWG
RPW
パートナーはマーティ・スカル×2、鈴木みのる
プロレス大賞
  • 最優秀タッグチーム賞(2021年)
パートナーはタイチ

脚注[編集]

  1. ^ 参考文献『週刊プロレス』2014年4月9日号(通刊1732号 pp71 - 74,掲載「レスラーヒューマンストーリー」第187回
  2. ^ 『週プロ』No1732 pp73,
  3. ^ a b c d e f g プロレスリング・ノア『第5回日テレG+杯争奪ジュニア・ヘビー級タッグリーグ戦』公式パンフレット
  4. ^ 潮崎豪選手&金丸義信選手ヨーロッパ遠征 IPW:UK主催大会「6Year Anniversary」試合結果 ※試合写真追加|プロレスリング・ノア公式サイト 2012年10月1日閲覧
  5. ^ 2012年4月ツアー「グローバル・タッグリーグ戦 2012」参加外国人、他団体、フリー選手発表!|プロレスリング・ノア公式サイト 2012年10月閲覧
  6. ^ 第6回日テレG+杯争奪ジュニア・ヘビー級タッグリーグ戦|アーカイブ|プロレスリング・ノア公式サイト 2012年10月閲覧
  7. ^ 2013.07.29「第7回日テレG+杯争奪ジュニア・ヘビー級タッグリーグ戦」7月28日(日)後楽園ホール大会 試合後コメント|ツアー注目情報|プロレスリング・ノア公式サイト 2013年12月閲覧
  8. ^ 第7回日テレG+杯争奪ジュニア・ヘビー級タッグリーグ戦|アーカイブ|プロレスリング・ノア公式サイト 2013年12月閲覧
  9. ^ 2013.08.01「DEPARTURE 2013 ~13年目の夏~」8月4日(日)ディファ有明大会にむけてモハメドヨネ選手&ザック・セイバーJr.会見の模様|ツアー注目情報|プロレスリング・ノア公式サイト 2013年12月閲覧
  10. ^ 2013.08.04「DEPARTURE 2013~13年目の夏~」8月4日(日)ディファ有明大会 試合後コメント|ツアー注目情報|プロレスリング・ノア公式サイト 2013年12月閲覧
  11. ^ 2013.12.08「GREAT VOYAGE 2013 in Tokyo vol.2~田上明引退記念大会~」12月7日(土)有明コロシアム大会 試合後コメント|ツアー注目情報|プロレスリング・ノア公式サイト 2013年12月閲覧
  12. ^ 『週刊プロレス』NO.1972 2018年9月4日増刊 p.15
  13. ^ 『週刊プロレス』NO.1972 2018年9月4日増刊 p.32
  14. ^ 『週刊プロレス』NO.1996 2019年2月13日号 pp.32-33
  15. ^ Road to TOKYO DOME – 東京・後楽園ホール 2019/12/21(土) – 第3試合”. www.njpw.co.jp. 2020年6月25日閲覧。
  16. ^ バンドリ!Presents WRESTLE KINGDOM 14 in 東京ドーム – 東京・東京ドーム 2020/1/5 – 第3試合 60分1本勝負 – ブリティッシュヘビー級選手権試合”. www.njpw.co.jp. 2020年6月25日閲覧。
  17. ^ THE NEW BEGINNING in SAPPORO ~雪の札幌2連戦~ – 北海道・北海道立総合体育センター 北海きたえーる 2020/2/2 – 第7試合”. www.njpw.co.jp. 2020年6月25日閲覧。
  18. ^ 死闘の末、オスプレイが地元・ロンドンでザックを撃破! ブリティッシュヘビー級王座を初戴冠!【2.14RPW結果】”. www.njpw.co.jp. 2020-06- 25閲覧。
  19. ^ NJPW WORLD Special NEW JAPAN CUP 2020 – 1回戦 2020/6/22 – 第4試合 飯伏vsザック”. www.njpw.co.jp. 2020年6月25日閲覧。
  20. ^ DOMINION in OSAKA-JO HALL – 大阪・大阪城ホール 2020/7/12 – 第6試合”. www.njpw.co.jp. 2020年7月14日閲覧。
  21. ^ 【新日本】IWGPタッグ選手権 挑戦者のタイチ&ザック組が棚橋&飯伏組を破り第87代王者組に – 東京スポーツ新聞社”. 東スポWeb – 東京スポーツ新聞社. 2020年7月14日閲覧。
  22. ^ SUMMER STRUGGLE 2020 – 東京・後楽園ホール 2020/8/7 – 6人タッグ 棚橋組vsタイチ組”. www.njpw.co.jp. 2020年8月8日閲覧。
  23. ^ D4DJ Groovy Mix Presents SUMMER STRUGGLE in JINGU – 東京・明治神宮野球場 – 第5試合”. www.njpw.co.jp. 2020年8月30日閲覧。
  24. ^ Road to DESTRUCTION – 山口・やまぐちリフレッシュパーク総合体育館 – 第6試合 | 新日本プロレスリング 2020年1月25日閲覧

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]