サークルクラッシャー
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サークルクラッシャーとはサークル、同好会、部活動などのグループにおいて、内部の人間関係を崩壊させる(クラッシュ)メンバーのことを指す俗語である。
大学のサークルや同好会、職場などといった狭いコミュニティ(Discord等)で、グループ内の人間関係を悪化させ、サークル自体の崩壊を招くようなメンバーのことである。
狭義的には(元来の意味としては)、グループ内で複数の色恋沙汰を起こす女性メンバーのことを指す場合が多い[1]。
広義的には(近年に定着してきた解釈としては)、「自己中心」「他人の悪口を言うことが多い」など、恋愛問題に限定していない何らかの要因で(「サークル」「同好会」「部活動」に限らず)あらゆる社会コミュニティ全般内の人間関係を悪化させるメンバーのことを指す[2]。
定義と社会学的考察
[編集]社会学者の堀内翔平は、インターネット上で「サークルクラッシュ」と呼ばれる現象に着目し、学術的な定義と分析を行っている。
堀内は、評論家の宇野常寛らが2005年ごろから用いて広まったとされる「サークルクラッシャー」という語に関連して、現象としての「サークルクラッシュ」を以下のように定義している[3]。
男女比が大きく不均衡なサークルや職場などに少数の異性が参加した際、その異性をめぐる恋愛トラブルで人間関係が悪化し、集団が崩壊に向かう現象
用語の用法とジェンダー
[編集]一般に「サークルクラッシャー」という人物ラベルは女性を指して用いられることが多いが、堀内はこの用法について以下の問題を指摘している[3]。
- 恋愛トラブルの責任を女性側にのみ帰する(女性への帰責)含意を伴いやすいこと。
- 男性には許容される振る舞いが女性には許容されないという、性規範のダブルスタンダードを背景に用いられている可能性があること。
このため堀内は、特定の人物(クラッシャー)の属性に還元するのではなく、集団力学的な現象(クラッシュ)として分析する立場をとっている。また、サークルクラッシュ同好会も、略称の「サークラ」は現象名の略として扱うことを推奨し、人物ラベルとしての使用はレッテル貼りに結びつきやすいとして注意を促している[4]。なお同好会は、同性愛などでも起こりうる現象としている[5]。
集団の構造とメカニズム
[編集]堀内は経験者へのインタビュー調査をもとに、集団の性質によって以下の異なるメカニズムが語られることを明らかにしている[3]。
- 結びつきが弱い集団の場合
- 個人の失恋による傷つきや、相手側への加害的接近(ストーカー化など)といった、対人的なトラブルとして語られやすい。
- 結びつきが強い集団の場合
- 男性同士の絆(ホモソーシャル)が優先されるあまり、排他性規範や性道徳を根拠として、女性側を非難・排除する語りが生じやすい。
関連する人物
[編集]オノ・ヨーコは、実際には無関係とされるが、ビートルズの解散の原因とされた[6][7]。このことから、サークルクラッシャーしている様子を指して、英語圏では『yoko ono-ing』という表現も見られる[8]。
サークルクラッシャーを題材とした作品
[編集]- 漫画・映画『富江』シリーズ(作:伊藤潤二)[要出典]
- 漫画・ドラマ『幸せの時間』(作:国友やすゆき)[要出典]
- 漫画『ヤサシイワタシ』(作:ひぐちアサ)[9]
- 漫画『サユリ1号』(作:村上かつら[9]
- 漫画『ヨイコノミライ!』(作:きづきあきら)[9]
- 漫画・アニメ『僕らはみんな河合荘』(作:宮原るり) - 登場人物のひとり・渡辺彩花が自他ともに認めるサークルクラッシャーである。[要出典]
- 漫画『selector stirred WIXOSS』(原作:LRIG、ストーリー原案:岡田麿里、作画:瀬菜モナコ) - 登場人物のひとり・白戸由良がサークルクラッシャーである。部員は全員が女子だが、部活動が崩壊した理由の一つに部外の異性との三角関係がある。[要出典]
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ↑ 宮崎智之 (2015年9月30日). “男たちを翻弄し組織を壊す“サークルクラッシャー女”の恐怖”. ダイヤモンド・オンライン. ダイヤモンド社. 2016年1月8日閲覧。
- ↑ サークルクラッシャーって? 目撃したことがある大学生は25.3% 恐怖の体験談も! - マイナビ学生の窓口、2017年9月7日
- 1 2 3 堀内翔平「「成立しない恋愛」の困難において集団が持つ意味 ―「サークルクラッシュ」経験の語りから―」『現代の社会病理』第37巻、2022年、99-115頁、doi:10.50885/shabyo.37.0_99。
- ↑ “サークルクラッシュに関するQ&A”. サークルクラッシュ同好会. 2025年12月24日閲覧。
- ↑ “サークルクラッシュとは”. サークルクラッシュ同好会. 2025年12月24日閲覧。
- ↑ Woehle, Audra (2023年7月26日). “Yoko, Meghan and the women who break up bands” (英語). The Michigan Daily. 2025年4月6日閲覧。
- ↑ “Yoko Ono was called ‘dragon lady,’ blamed for Beatles breakup. Now, her legacy is re-examined.” (英語). NBC News (2021年12月22日). 2025年4月6日閲覧。
- ↑ “メーガン妃が英王室を「オノ・ヨーコした」 海外で相次ぐツイート”. J-CAST ニュース (2020年1月10日). 2025年4月6日閲覧。
- 1 2 3 ホリィ・セン (2016年10月22日). “非モテ・童貞・オタクたちの関係を破壊する女「サークルクラッシャー」はいかにして生まれたのか?”. 日刊SPA!. 扶桑社. p. 2. 2023年8月8日閲覧。